獣界創世神話

黒焔

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混沌の世界

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そこは何もない、混沌と静寂が支配する地だった。
生命の気配、息吹もなく淀み陰鬱な黒い霧に覆われた不毛の大地、そんな景色が延々と続いているだけの世界。
存在をしているだけで他の次元からも切り離された世界だった。
そんな世界に何億何万何千年か、とにかくその混沌の世界が出来てから初めて一つの命あるモノが現れた。
「何だ...この世界は...?」
男は元はこの世界の住人ではないのだろう、切り裂かれた次元の裂け目より現れた。
そして、11人の仲間を連れて。

彼らは異世界から追放された者達であった。
楽園を作る、そんな理想を掲げていたが危険視され異次元に追放された一団であった。
しかし彼らはまだ知る由もない。
彼らこそ後のこの世界を創りそこに住まう者達からは「神々」と称されるという事を。
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