姉上、それは悪役令嬢まっしぐらですぞ! ~悪役ルートは拙者が全力回避いたす~

ゴンザレスゴルゴンゾーラ

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閑話:魔族の気配が消えた日

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(セレナ・レオ・シリル・マリエッタのお茶会)

舞台:学園の庭園・午後のティータイム。鳥のさえずりと紅茶の香りが漂う中で――


---

レオ(真顔でティーカップ片手に)
「ふむ…最近、妙なんでござる。風の流れ、木々のざわめき、そして拙者のオタクセンサーが…沈静化している……魔族の気配が感じられなくなったのでござる」

セレナ(紅茶を飲みながら)
「はいはい。また変なこと言ってる。魔族って……学園内にそんなものいるわけないでしょ」

レオ(膝に手を置いて乗り出し気味に)
「だが拙者、確かに感じていたのだ。数日前までこの学園には“何か”がいた……!魔力のようで魔力でない、混沌のようで混沌でない……それが今は、静まり返っているのでござる」

シリル(メガネをクイッと上げながら)
「症状が進んでますね。“異世界中毒”とでも名付けましょうか。現実とフィクションの境界が曖昧になる一種の認知錯誤です」

レオ(真剣な目でシリルを見て)
「シリルどの……もしや、そなたも“何か”を感じていたのでは?」

シリル
「まったく感じていません」
(即答)

マリエッタ(紅茶カップを手に、鈴の音のように明るく)
「うふふ♪ レオさま、そんな大変な気配と戦っていたんですかぁ? ぜんっぜん気づきませんでしたぁ~。お役に立てなくてごめんなさい、ぴょん♪」

レオ(真剣に)
「ここ最近、拙者の“オタクセンサー”が反応しておったのだ……が、昨日からはピクリとも動かぬ。これは……封印か、あるいは討伐……?」

シリル(眼鏡クイッ)
「……なるほど。ついに現実と虚構の境界が完全に崩壊しましたね。精神衛生的には良くない兆候です」

レオ(うつむきつつ)
「だが……確かに、何かが……消えた……まるで嵐が過ぎ去ったような静けさ……魔族、滅したのか……? いや、しかし……なぜだ……誰が……?」


その横で、マリエッタがふわっと優雅に笑い、ティーカップをそっと置く。

マリエッタ(にっこり)
「……うふふ……最近、空気がすごく落ち着いてて、とっても過ごしやすいですねぇ♪」

(マーガレット様とカイル様、ようやく落ち着きましたものね……ふふ。魔族の気配、って……さすがにレオ様、面白すぎますわ)


レオ(感極まったように)
「誰かが……この世界を救ったのだな……その勇者に、感謝を――でござる……」
(ひとりしみじみと感動)

セレナ(軽く肩をすくめて)
「とりあえずもう“魔族が学園に潜んでいる”とか、言い出さないでよね……」

レオ(空を見上げて)
「うむ、いまは平和でござる……されど油断は禁物。いずれ“第二の魔族”が現れるやもしれぬ……!」

マリエッタ(内心)
(えぇ、もしかすると“次”は、わたくしの番かもしれませんものね……♪)
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