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82. 国王に謁見するヒヨコ
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「私はアルト・フォン・エルヴィン。この国の国王だ。お主が賢者だな」
玉座に座る黒ウサギ獣人がメイドに丸洗いされてすこぶる毛づやが良くなった俺を鋭く射抜く。
「賢者の称号を賜っております、フィード・メルティアスです」
どう返していいのか分からなかったので自己紹介しておく。
人間、あるいは人型の獣人ならここで片膝をついて頭を垂れるのだが、あいにく種族的問題で土台無理な話なので軽く頭を下げるのみ。深く下げると、この丸っこい身体は前へとコロコロしてしまうので。
俺は今、国の重鎮勢揃いで錚々たる顔ぶれに囲まれる中、国王に謁見していた。
幸いにも事前に根回ししてあったらしく、ノンバード族の、それもヒヨコの賢者がこの場に表れても特に騒ぎにはならなかった。
隣にはルファウスもいる。根っこの部分が小市民な俺にとって国の重鎮が勢揃いする中国王と一対一とか勘弁してほしかったので非常に助かった。
にしても、そっくりだなぁ。ルファウスは父親似か。
ルファウスをチラッと見やると、氷点下の如く冷めた目をしていた。およそ実の父親に向ける眼差しではない。
予想外なルファウスの態度に内心少しびっくりしたが、それを表に出さないように押し殺す。
王族なんだし、色々と事情があるんだろう。
「オークキング率いるオークの群れ、レッドドラゴン、そして二万を越えるアントの大群。これら全てお主が討伐したのであろう。一歩間違えば大きな被害が出るところだった。感謝する」
国王と宰相が頭を下げ、脇に並ぶ臣下がそれに続く。
目下の者への「ご苦労」ではなく「感謝する」か。ますます賢者という立場がどういうものか嫌でも分かった。
「頭を上げて下さい。大したことはしてませんので」
国で一番偉い人に頭下げられるとか、心臓に悪いから止めてほしい。
「大したことない、か。さすがは賢者。しかしこれほどの功績、褒美を与えん訳にはいかんな」
「申し訳ありませんが、その話は後程。それよりもいくつかお話したいことがあります」
「一連の騒動を引き起こした頭の弱い連中のことか」
そう切り出すと、国王が苦い顔をして酷評。
「我が国に手を出す愚か者は少なくない。大抵は些細な嫌がらせレベルのものだったから気にも留めていなかった。しかし今回ばかりは看過できんな」
「戦争で黙らせましょう!」
「何十年も平和が続いて奴らは思い上がっている!もう我慢ならん。滅ぼすべきだ!」
「待て。貿易の要を潰せば周辺国が黙っていないぞ」
「静粛に!」
騒ぎ始めた臣下にケイオス宰相が一喝する。ざわついていた謁見の間に静寂が訪れた。
「このような些末事で我が国の軍事力をひけらかしてはならん。落とし前をつけられるのは何も戦だけではあるまい。そうだな、ではこうしよう。ファラダス王国との魔物素材の取引を一時停止する」
経済制裁か。まぁ、妥当だな。
この国の魔物は他国に比べると数が圧倒的に多く、また強力な魔物も出現しやすい。そういう意味では他国よりも危険だと言えるが、悪いことではない。むしろメリットの方が多い。
確かに魔物は人々にとっては脅威だが、経済を回す要でもあるのだ。
生産業に携わる魔物、魔道具や雑貨に使われる魔物の素材、魔道具の心臓部である魔石の確保と、パッと思い付くだけでも結構ある。
特にエルヴィン王国では多くの魔物の素材を他国へ流しているから、ファラダス王国にとってはかなり痛手だろう。何せ、魔物関連の貿易はエルヴィン王国とが主だからな。それが押さえられるとなると、地理上の問題でファラダス王国を挟んでこの国と貿易を行っている国にも支障が出る訳だ。
向こうではちょっとした問題になるかもしれないが、自業自得ってことで。
「陛下。実は、アントの大群に襲われたのは俺だけじゃないんです」
唐突に、そして微妙に逸れた話をしだす俺に訝しげな顔をする面々。いきなり何を、という表情が浮き彫りだ。
そんな中、国王とケイオス宰相が顔色を変えた。
「まさか、民間人に被害があったのか!?」
「そんな報告はなかったのですが……」
「幸いにも被害はありませんでした」
俺の言葉にあからさまにホッとする二人。
「ですが、襲われたのは俺の家族です」
次いで放った言葉に血の気が引いていく二人。俺が家族をいっとう大事にしてることはきちんと伝わっているようだ。
わざとらしい笑みを顔に張り付ければ、気を取り直した国王が警戒するように目を細めた。
肌を突き刺す緊迫感と痛いほどの静寂が謁見の間を支配する。
その空気を切り裂いたのは、ずっと沈黙を貫いていたルファウスだった。
「オークとアントの件は魔素を狂わせる魔道具によって引き起こされました。その魔道具は賢者フィードが回収し、そしてファラダス王国に返しました」
「返しただと?物的証拠になり得るものを何故……」
「そのまま返したのではありません。魔道具の性能を上書きしてから、ファラダス王国側に気付かれぬよう配置したのです」
ルファウスの説明に内心ほくそ笑む。
そう、俺が仕掛けたのはまさにこれである。
元は魔素を狂わせる性能だったものを少し弄って魔物が現れなくなる・近付かなくなる性能にし、隠蔽の魔道具と共にファラダス王国の王都とアネスタ辺境伯領と隣接しているヴェネット伯爵領に埋めたのだ。
隠蔽の魔道具はうんっと性能を跳ね上げたので、見つけるのは非常に困難だろう。ふふふ。隠蔽魔道具としては最高傑作だ。見破れるものなら見破ってみろ。
魔道具を埋める仕事はアネスタの冒険者ギルドマスターに頼んだ。
彼はモグラ獣人と人間のハーフで、見た目は人間寄りだが能力は獣人寄りという少し変わった性質だ。
モグラ獣人の特徴は土の中を移動できること。今回の作戦にぴったりだったのでお願いしたのだ。
今回の件はヴェネット伯爵が首謀者だと目星をつけたが、黒幕は別にいる。少なくとも伯爵より上の立場、下手するとファラダス王国の中枢に食い込む地位にいる人物が黒幕かもしれないとのことで、ならば国の中央も巻き込んでしまえと作戦を実行した次第。
魔道具を量産して国中に埋めようかとも思ったが、ギルマスの負担が増えるのでやめておいた。その分、魔道具の効果範囲は数十倍にしたけどな。
魔道具の効果範囲内に魔物が産まれなくなるのはもちろんのこと、元々そこにいた魔物は効果範囲外に逃げる寸法。下手したら他国に魔物が流れて問題になるんじゃないかな?
先に述べた通り、魔物は経済を回す要。
魔物の脅威がなくなる代わりに経済に大打撃を受けることになる。
魔物を増やしたりする罠は数多くあれど、その逆を実行するやつはなかなかいないだろう。
以上の説明をルファウスの口から聞いた面々は、無遠慮に俺へと視線を突き刺す。
その目は語っている。
このヒヨコを敵に回してはいけない、と。
玉座に座る黒ウサギ獣人がメイドに丸洗いされてすこぶる毛づやが良くなった俺を鋭く射抜く。
「賢者の称号を賜っております、フィード・メルティアスです」
どう返していいのか分からなかったので自己紹介しておく。
人間、あるいは人型の獣人ならここで片膝をついて頭を垂れるのだが、あいにく種族的問題で土台無理な話なので軽く頭を下げるのみ。深く下げると、この丸っこい身体は前へとコロコロしてしまうので。
俺は今、国の重鎮勢揃いで錚々たる顔ぶれに囲まれる中、国王に謁見していた。
幸いにも事前に根回ししてあったらしく、ノンバード族の、それもヒヨコの賢者がこの場に表れても特に騒ぎにはならなかった。
隣にはルファウスもいる。根っこの部分が小市民な俺にとって国の重鎮が勢揃いする中国王と一対一とか勘弁してほしかったので非常に助かった。
にしても、そっくりだなぁ。ルファウスは父親似か。
ルファウスをチラッと見やると、氷点下の如く冷めた目をしていた。およそ実の父親に向ける眼差しではない。
予想外なルファウスの態度に内心少しびっくりしたが、それを表に出さないように押し殺す。
王族なんだし、色々と事情があるんだろう。
「オークキング率いるオークの群れ、レッドドラゴン、そして二万を越えるアントの大群。これら全てお主が討伐したのであろう。一歩間違えば大きな被害が出るところだった。感謝する」
国王と宰相が頭を下げ、脇に並ぶ臣下がそれに続く。
目下の者への「ご苦労」ではなく「感謝する」か。ますます賢者という立場がどういうものか嫌でも分かった。
「頭を上げて下さい。大したことはしてませんので」
国で一番偉い人に頭下げられるとか、心臓に悪いから止めてほしい。
「大したことない、か。さすがは賢者。しかしこれほどの功績、褒美を与えん訳にはいかんな」
「申し訳ありませんが、その話は後程。それよりもいくつかお話したいことがあります」
「一連の騒動を引き起こした頭の弱い連中のことか」
そう切り出すと、国王が苦い顔をして酷評。
「我が国に手を出す愚か者は少なくない。大抵は些細な嫌がらせレベルのものだったから気にも留めていなかった。しかし今回ばかりは看過できんな」
「戦争で黙らせましょう!」
「何十年も平和が続いて奴らは思い上がっている!もう我慢ならん。滅ぼすべきだ!」
「待て。貿易の要を潰せば周辺国が黙っていないぞ」
「静粛に!」
騒ぎ始めた臣下にケイオス宰相が一喝する。ざわついていた謁見の間に静寂が訪れた。
「このような些末事で我が国の軍事力をひけらかしてはならん。落とし前をつけられるのは何も戦だけではあるまい。そうだな、ではこうしよう。ファラダス王国との魔物素材の取引を一時停止する」
経済制裁か。まぁ、妥当だな。
この国の魔物は他国に比べると数が圧倒的に多く、また強力な魔物も出現しやすい。そういう意味では他国よりも危険だと言えるが、悪いことではない。むしろメリットの方が多い。
確かに魔物は人々にとっては脅威だが、経済を回す要でもあるのだ。
生産業に携わる魔物、魔道具や雑貨に使われる魔物の素材、魔道具の心臓部である魔石の確保と、パッと思い付くだけでも結構ある。
特にエルヴィン王国では多くの魔物の素材を他国へ流しているから、ファラダス王国にとってはかなり痛手だろう。何せ、魔物関連の貿易はエルヴィン王国とが主だからな。それが押さえられるとなると、地理上の問題でファラダス王国を挟んでこの国と貿易を行っている国にも支障が出る訳だ。
向こうではちょっとした問題になるかもしれないが、自業自得ってことで。
「陛下。実は、アントの大群に襲われたのは俺だけじゃないんです」
唐突に、そして微妙に逸れた話をしだす俺に訝しげな顔をする面々。いきなり何を、という表情が浮き彫りだ。
そんな中、国王とケイオス宰相が顔色を変えた。
「まさか、民間人に被害があったのか!?」
「そんな報告はなかったのですが……」
「幸いにも被害はありませんでした」
俺の言葉にあからさまにホッとする二人。
「ですが、襲われたのは俺の家族です」
次いで放った言葉に血の気が引いていく二人。俺が家族をいっとう大事にしてることはきちんと伝わっているようだ。
わざとらしい笑みを顔に張り付ければ、気を取り直した国王が警戒するように目を細めた。
肌を突き刺す緊迫感と痛いほどの静寂が謁見の間を支配する。
その空気を切り裂いたのは、ずっと沈黙を貫いていたルファウスだった。
「オークとアントの件は魔素を狂わせる魔道具によって引き起こされました。その魔道具は賢者フィードが回収し、そしてファラダス王国に返しました」
「返しただと?物的証拠になり得るものを何故……」
「そのまま返したのではありません。魔道具の性能を上書きしてから、ファラダス王国側に気付かれぬよう配置したのです」
ルファウスの説明に内心ほくそ笑む。
そう、俺が仕掛けたのはまさにこれである。
元は魔素を狂わせる性能だったものを少し弄って魔物が現れなくなる・近付かなくなる性能にし、隠蔽の魔道具と共にファラダス王国の王都とアネスタ辺境伯領と隣接しているヴェネット伯爵領に埋めたのだ。
隠蔽の魔道具はうんっと性能を跳ね上げたので、見つけるのは非常に困難だろう。ふふふ。隠蔽魔道具としては最高傑作だ。見破れるものなら見破ってみろ。
魔道具を埋める仕事はアネスタの冒険者ギルドマスターに頼んだ。
彼はモグラ獣人と人間のハーフで、見た目は人間寄りだが能力は獣人寄りという少し変わった性質だ。
モグラ獣人の特徴は土の中を移動できること。今回の作戦にぴったりだったのでお願いしたのだ。
今回の件はヴェネット伯爵が首謀者だと目星をつけたが、黒幕は別にいる。少なくとも伯爵より上の立場、下手するとファラダス王国の中枢に食い込む地位にいる人物が黒幕かもしれないとのことで、ならば国の中央も巻き込んでしまえと作戦を実行した次第。
魔道具を量産して国中に埋めようかとも思ったが、ギルマスの負担が増えるのでやめておいた。その分、魔道具の効果範囲は数十倍にしたけどな。
魔道具の効果範囲内に魔物が産まれなくなるのはもちろんのこと、元々そこにいた魔物は効果範囲外に逃げる寸法。下手したら他国に魔物が流れて問題になるんじゃないかな?
先に述べた通り、魔物は経済を回す要。
魔物の脅威がなくなる代わりに経済に大打撃を受けることになる。
魔物を増やしたりする罠は数多くあれど、その逆を実行するやつはなかなかいないだろう。
以上の説明をルファウスの口から聞いた面々は、無遠慮に俺へと視線を突き刺す。
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