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第一部・第一章:神様の命令はゼッタイ!
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かなり長時間白狐を拘束してしまった。
ひたすら撫で繰りまわしてお腹に顔埋めたりしてすべすべの滑らかな触感を肌で味わった。
これが人型だったらと考えると鳥肌が立つ上に吐き気に襲われるのだが、野郎の狐でもあの感触は幸せな気分になってしまう。
というか結局あの発言に対してのなんらかの言葉はなく、今俺は心の中で両手と両膝を地面についてガックリしている状態だ。
すげーな。白狐がいた数分前はあんなに満足したような清々しい顔をしてたのに今は顔面蒼白だ。人って、気持ちが変わるのって一瞬だよね。
「うぁぁ……聞きそびれたよ……」
俺は神界を追い出されるのかどうか、まだハッキリとは分からないけどちゃんと聞いておきたかった。
だって、明日から学園で三年間過ごすんだぞ?
只でさえぼっちのスタートで心細いってのにそれを機に神界からさあ出て行けって言われたら俺泣くよ、間違いなく。
「神界から追い出されたら、もう神様達には会えないのかなぁ」
やばい、想像しただけで涙がでそうなくらい寂しくなってきた。
この話もー止め!!自分が勝手にしだしたけどもう止めよう!
そうだよ楽しい話をしよう。今は俺1人だけだから独り言になっちゃうけど構わん。なにか楽しい話楽しい話……楽しい、楽しい………
「そうおぉぉ……黙って1発殴らせろやコルァァァ……!」
「ぎゃぁぁぁぁ!!!亡霊みたいに登場すんなよ嵐武様!!」
凄まじい殺気を感じ振りかえってみると何故かあちこちに焼け焦げた痕がある亡霊……いや、神様こと嵐武様がいた。
めっちゃぼろぼろなんだけど。
大丈夫かな?
というかこの焼け焦げた痕、多分白狐の罠だな。間違いないわ。
ってことは嵐武様、また仕事抜け出したのか。
なんで俺のまわりには仕事放棄する駄目神様ばかりいるのだろう。
「誰が亡霊だ。殴らせろ」
「あだだだっ!すでに殴ってる!痛い!!」
何もしてないのに殴られるとか!
皆さーん!ここに虐待する神様がいますよー!!
「くっそ白狐のヤロウ、また一段とすげえ罠張りやがって。俺じゃなけりゃ塵になってたぞ。おかげで仕事するしかなかったじゃねぇか!頑張って抜けたけど」
只の八つ当たりかよ!!
結局抜け出したのかよ!!
そこで頑張るなよっ!!
「凄いな白狐、一応元高位神様の嵐武様にこれだけの傷をつけるなんて」
「妖怪として見ればアレは化け物だ」
その化け物に仕掛けられた罠に打ち勝って見事仕事を放棄したのはどこの誰だよ。
「嵐武様」
「「うわぁぁっ!?」」
突如背後から現れた狐型の亡霊…いや人型の狐こと白狐。
いいいいつの間にそこに!?
「あの罠でも仕事を放棄できましたか。強度が足りませんね。次からはもっと強力な罠にします。そうじゃないとまたこのひとは仕事を抜け出しかねませんからね」
「お前これで何回目だ!また俺の部屋焦げ焦げになっただろーが!あとアレ以上強力なのは止めろよ?俺の部屋だけでなく屋敷ごと吹っ飛ぶから」
「嵐武様次第です。嵐武様が仕事をサボらないなら今後一切そのようなことはしません。逆に言えば、またサボるのなら段々強度を上げていきます」
「よし、もうサボらない。誓おう」
「そんなあっさり口にする誓いの言葉は信用できませんね」
「主を信じねぇってかクソ狐!!」
「仕事に関しては信用の『し』の字もありません」
賑わってるなぁ。俺だけぽつんとなってるわ。寂しいじゃんか、もう。
でも、こんな当たり前な風景が明日から見れなくなるなんて……それこそ寂しいや。
焔の戦神様と雷の戦神様が争うのも、この日常を手放すのも、神様達にはもう会えなくなるかもしれないことも、全部嫌だ。
こんなの、俺の我が儘でしかないけど。
ひたすら撫で繰りまわしてお腹に顔埋めたりしてすべすべの滑らかな触感を肌で味わった。
これが人型だったらと考えると鳥肌が立つ上に吐き気に襲われるのだが、野郎の狐でもあの感触は幸せな気分になってしまう。
というか結局あの発言に対してのなんらかの言葉はなく、今俺は心の中で両手と両膝を地面についてガックリしている状態だ。
すげーな。白狐がいた数分前はあんなに満足したような清々しい顔をしてたのに今は顔面蒼白だ。人って、気持ちが変わるのって一瞬だよね。
「うぁぁ……聞きそびれたよ……」
俺は神界を追い出されるのかどうか、まだハッキリとは分からないけどちゃんと聞いておきたかった。
だって、明日から学園で三年間過ごすんだぞ?
只でさえぼっちのスタートで心細いってのにそれを機に神界からさあ出て行けって言われたら俺泣くよ、間違いなく。
「神界から追い出されたら、もう神様達には会えないのかなぁ」
やばい、想像しただけで涙がでそうなくらい寂しくなってきた。
この話もー止め!!自分が勝手にしだしたけどもう止めよう!
そうだよ楽しい話をしよう。今は俺1人だけだから独り言になっちゃうけど構わん。なにか楽しい話楽しい話……楽しい、楽しい………
「そうおぉぉ……黙って1発殴らせろやコルァァァ……!」
「ぎゃぁぁぁぁ!!!亡霊みたいに登場すんなよ嵐武様!!」
凄まじい殺気を感じ振りかえってみると何故かあちこちに焼け焦げた痕がある亡霊……いや、神様こと嵐武様がいた。
めっちゃぼろぼろなんだけど。
大丈夫かな?
というかこの焼け焦げた痕、多分白狐の罠だな。間違いないわ。
ってことは嵐武様、また仕事抜け出したのか。
なんで俺のまわりには仕事放棄する駄目神様ばかりいるのだろう。
「誰が亡霊だ。殴らせろ」
「あだだだっ!すでに殴ってる!痛い!!」
何もしてないのに殴られるとか!
皆さーん!ここに虐待する神様がいますよー!!
「くっそ白狐のヤロウ、また一段とすげえ罠張りやがって。俺じゃなけりゃ塵になってたぞ。おかげで仕事するしかなかったじゃねぇか!頑張って抜けたけど」
只の八つ当たりかよ!!
結局抜け出したのかよ!!
そこで頑張るなよっ!!
「凄いな白狐、一応元高位神様の嵐武様にこれだけの傷をつけるなんて」
「妖怪として見ればアレは化け物だ」
その化け物に仕掛けられた罠に打ち勝って見事仕事を放棄したのはどこの誰だよ。
「嵐武様」
「「うわぁぁっ!?」」
突如背後から現れた狐型の亡霊…いや人型の狐こと白狐。
いいいいつの間にそこに!?
「あの罠でも仕事を放棄できましたか。強度が足りませんね。次からはもっと強力な罠にします。そうじゃないとまたこのひとは仕事を抜け出しかねませんからね」
「お前これで何回目だ!また俺の部屋焦げ焦げになっただろーが!あとアレ以上強力なのは止めろよ?俺の部屋だけでなく屋敷ごと吹っ飛ぶから」
「嵐武様次第です。嵐武様が仕事をサボらないなら今後一切そのようなことはしません。逆に言えば、またサボるのなら段々強度を上げていきます」
「よし、もうサボらない。誓おう」
「そんなあっさり口にする誓いの言葉は信用できませんね」
「主を信じねぇってかクソ狐!!」
「仕事に関しては信用の『し』の字もありません」
賑わってるなぁ。俺だけぽつんとなってるわ。寂しいじゃんか、もう。
でも、こんな当たり前な風景が明日から見れなくなるなんて……それこそ寂しいや。
焔の戦神様と雷の戦神様が争うのも、この日常を手放すのも、神様達にはもう会えなくなるかもしれないことも、全部嫌だ。
こんなの、俺の我が儘でしかないけど。
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