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森のそばの村
誰もいない村
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闇雲に駆け出したリッテルだったが、自然と足が向かったのはすぐそばにある村の方角だ。村はずれの森にあるリッテルの家から村までは、そう遠くない。家から離れてふたたび森に入り、ほんの数秒、木立を駆け抜ければすぐに視界が開ける。
森を抜けたリッテルはその勢いのまま、いちばん近くにある家の扉に飛びついた。
「おばさん、助けてっ」
ノックをする間も惜しくて、叫びながら扉を開けて家のなかに飛び込んだリッテルは「ひいっ」と裏返った声をあげた。
おばさんが倒れていた。
あまり広くない家のなか、鍋やスプーン、縫いかけの上着が散らばるうえに天井を向いて倒れたおばさんの顔は、恐怖にゆがんでいた。けれど開いたままの口からこぼれる声はなく、見開かれた目は光を映すことなく乾き始めていた。
リッテルの家ほど凄惨な光景ではない。刺し傷は多いもののそのほとんどが胴体部分に集中していることで、噴き出した血の量は多くなかったのだろう。
血だまりのなかのおばさんに、リッテルは恐る恐る近づいた。
「おば、さん?」
ささやくような声で呼びかけてみる。返事はない。
いつもであれば、リッテルが声をかけるよりも先にあいさつをして、元気かいと聞いてくれて、にこにこと笑ってくれるのだ。
リッテルを見かければ作りすぎたからと料理を持たせてくれたり、焼きたての菓子を口に入れてくれたりするおばさんだった。
遠い村に嫁に行った娘の代わりに、リッテルをたくさんかわいがってくれた、やさしくて大好きなおばさんだった。
両親と同じくらい信頼していたおばさんも失くしてしまったことに気がついて、リッテルは涙をぼろぼろこぼす。
(どうして? どうしよう。どうしたらいいの、だれか。だれか!)
こぼれる涙をぬぐいもせずに、リッテルは駆け出した。自分を救ってくれるだれかを探して、この状況をなんとかしてくれるだれかを求めて、村じゅうを走り回った。
「だれか! だれか返事をして!」
のどを枯らして叫びながら走るけれど、どこからも返事は聞こえてこない。どんなちいさな声でも聞き逃すまいと耳をすませていたリッテルは、ふとどこにも人影が見えないことに気がついた。昼間だというのに、だれも歩いていない。
人影を見つけたと思っても、どの人も血を流し白い顔をしてものを言わなくなっていた。
道ばたに折り重なって倒れる老夫婦。後ろから切りつけられたのだろう、荷車に寄りかかってこと切れた青年。開け放たれた扉にすがるような血痕を残して冷たくなったおじさん。
行く先々で、リッテルの見知った人たちが見慣れぬ死体となっている。
「だれか! だれかいないの!?」
息を切らして叫び走り回っていたリッテルは、ふと気がついた。
人がいない。みんなが活動をする昼間の時間帯だというのに、見える限りの景色には誰も歩いていない。
そのことに気がついたリッテルはしおしおと力が抜けて、駆けていた足はしだいに速度を落とし早歩きになった。それもすぐにゆっくりとした歩みになり、かと思えば立ち止まって、ついには立っていることさえできなくなって、地面にぺたりと座り込んでしまった。
「ああ……ああぁぁあ、あああああ!」
リッテルの口から抱えきれない悲しみがあふれ出す。涙を流しても叫び声をあげても吐き出しきれないほどに体を満たす悲しみが、行き場をなくして大気を揺らす。
涙でぼやけた視界のあちらこちらに、村人たちの暮らしが浮かぶ。あの人は誰よりも早く起きて、仕事に励んでいた。あの人は会えば笑顔を見せて、みんなを笑わせていた。あの人にはいろんなことで叱られたけれど、理不尽な怒りかたをされたことは一度だってなかった。
それが、すべて失われた。
リッテルの日常を作り上げていた人びとはもう、どこにも見当たらなかった。
「おーい、こっちこっちー」
絶望に沈んでいたリッテルの耳に、どこからか場違いに明るい声が届く。言わずもがな、ライゼの声だ。
ゆるゆると頭をあげたリッテルは、しばらくの間ぼんやりと宙を見ていた。
なにも考えられなかった。胸のなかはしんと冷えて空っぽなのに、頭のなかははち切れそうに膨れあがった悲しみで煮えるように熱くなっていて、うまく働かない。頭と体がばらばらになったようだった。
「おーい、どうしたの」
どれくらいぼんやりしていたのか。気がつくと目の前にライゼが膝を抱えてしゃがみ、ひらひらとリッテルの目の前で片手をひらめかせていた。
「どしたの。歩けない? そんなときはライゼにお任せ」
リッテルがゆれる手のひらを眺めてぼうっとしているあいだにライゼはひとりでしゃべり、大きくうなずいたかと思うと、差し伸べた手でリッテルをひょいと持ち上げ、立ち上がった。
「ひゃあっ」
ぐん、と高くなった視界におどろいたリッテルが悲鳴をあげたときには、ライゼの右肩に座らされていた。ライゼはまるで重さを感じていないかのように、そのまま早足で歩きだすものだから、リッテルは不安定さにおどろきとっさにライゼの頭にしがみ付く。
「ふふふ。ライゼときみと、仲良しみたい。名前で呼びあったらもっと仲良くなれると思うんだけど、きみの名前はなあに?」
「やだっ、そんな場合じゃないでしょっ! ちょっと、おろしてよ。ねえ、おろしてってば!」
にこにこと楽しげなライゼに抗議するリッテルだけれど、ライゼに対する怯えに加えて高さと不安定さへの恐れのために、ことば以外の抵抗はできない。ライゼもまた重そうにする様子もなく、抱えたリッテルを下ろす気もないようで、そのまますたすたと歩いていく。
「どこ行く気、ねえ! 止まってよ!」
リッテルがそう言ったとき、すたすた歩くばかりだったライゼがぴたりと足を止めた。それだけでなく、肩に乗せていたリッテルの腰をつかんでひょいとおろしてくれさえする。
急に解放されたことにおどろいて動きを止めているリッテルに、ライゼは道をゆずる。
「はい、どうぞ」
にこりと笑って言うライゼを見上げて、リッテルはじりりと後ずさりした。
意味のわからない言動を繰り返すこの青年が怖かった。何を考えているのかわからないこの青年が怖かった。
(逃げなきゃ)
リッテルがその思いを強くして、隙をうかがっていたそのとき。となりに立つライゼが不意に動いた。
リッテルはおどろき、びくりと体をふるわせる。
すっと腕を持ち上げたライゼの指が向けられたのは、彼が進んでいたさらにその先。村の広場がある場所だ。
「あっちにおじいさんがひとり、まだ息してた」
広場を指差しながらライゼが言った。あまりに何気なく言うものだから、リッテルはうっかり聞き逃してぽかんとする。
「さっきはまだ息してたけど、どれくらい保つかわからない」
ライゼが重ねて言ってからリッテルはようやくはっとして、そろりと足を前に出した。
一歩、足を進めてリッテルはちらりとライゼを見る。自然体でそばに立つライゼは、ぼんやりと遠くを見ていてリッテルの動きを気にしているようには見えない。
さらに二歩、できるだけ刺激しないようにゆっくりと進んだリッテルは、ライゼがわずかに身じろいだのを見てびくりと固まった。
「急がなくていーの?」
こてり、とライゼが首をかしげる。
「間に合わなくなるよ」
何に、とはライゼは言わない。けれども、リッテルにはじゅうぶん伝わった。ちらりちらりとライゼを見ながら足を進めて、ライゼが動かないとわかると全速力で駆け出した。
森を抜けたリッテルはその勢いのまま、いちばん近くにある家の扉に飛びついた。
「おばさん、助けてっ」
ノックをする間も惜しくて、叫びながら扉を開けて家のなかに飛び込んだリッテルは「ひいっ」と裏返った声をあげた。
おばさんが倒れていた。
あまり広くない家のなか、鍋やスプーン、縫いかけの上着が散らばるうえに天井を向いて倒れたおばさんの顔は、恐怖にゆがんでいた。けれど開いたままの口からこぼれる声はなく、見開かれた目は光を映すことなく乾き始めていた。
リッテルの家ほど凄惨な光景ではない。刺し傷は多いもののそのほとんどが胴体部分に集中していることで、噴き出した血の量は多くなかったのだろう。
血だまりのなかのおばさんに、リッテルは恐る恐る近づいた。
「おば、さん?」
ささやくような声で呼びかけてみる。返事はない。
いつもであれば、リッテルが声をかけるよりも先にあいさつをして、元気かいと聞いてくれて、にこにこと笑ってくれるのだ。
リッテルを見かければ作りすぎたからと料理を持たせてくれたり、焼きたての菓子を口に入れてくれたりするおばさんだった。
遠い村に嫁に行った娘の代わりに、リッテルをたくさんかわいがってくれた、やさしくて大好きなおばさんだった。
両親と同じくらい信頼していたおばさんも失くしてしまったことに気がついて、リッテルは涙をぼろぼろこぼす。
(どうして? どうしよう。どうしたらいいの、だれか。だれか!)
こぼれる涙をぬぐいもせずに、リッテルは駆け出した。自分を救ってくれるだれかを探して、この状況をなんとかしてくれるだれかを求めて、村じゅうを走り回った。
「だれか! だれか返事をして!」
のどを枯らして叫びながら走るけれど、どこからも返事は聞こえてこない。どんなちいさな声でも聞き逃すまいと耳をすませていたリッテルは、ふとどこにも人影が見えないことに気がついた。昼間だというのに、だれも歩いていない。
人影を見つけたと思っても、どの人も血を流し白い顔をしてものを言わなくなっていた。
道ばたに折り重なって倒れる老夫婦。後ろから切りつけられたのだろう、荷車に寄りかかってこと切れた青年。開け放たれた扉にすがるような血痕を残して冷たくなったおじさん。
行く先々で、リッテルの見知った人たちが見慣れぬ死体となっている。
「だれか! だれかいないの!?」
息を切らして叫び走り回っていたリッテルは、ふと気がついた。
人がいない。みんなが活動をする昼間の時間帯だというのに、見える限りの景色には誰も歩いていない。
そのことに気がついたリッテルはしおしおと力が抜けて、駆けていた足はしだいに速度を落とし早歩きになった。それもすぐにゆっくりとした歩みになり、かと思えば立ち止まって、ついには立っていることさえできなくなって、地面にぺたりと座り込んでしまった。
「ああ……ああぁぁあ、あああああ!」
リッテルの口から抱えきれない悲しみがあふれ出す。涙を流しても叫び声をあげても吐き出しきれないほどに体を満たす悲しみが、行き場をなくして大気を揺らす。
涙でぼやけた視界のあちらこちらに、村人たちの暮らしが浮かぶ。あの人は誰よりも早く起きて、仕事に励んでいた。あの人は会えば笑顔を見せて、みんなを笑わせていた。あの人にはいろんなことで叱られたけれど、理不尽な怒りかたをされたことは一度だってなかった。
それが、すべて失われた。
リッテルの日常を作り上げていた人びとはもう、どこにも見当たらなかった。
「おーい、こっちこっちー」
絶望に沈んでいたリッテルの耳に、どこからか場違いに明るい声が届く。言わずもがな、ライゼの声だ。
ゆるゆると頭をあげたリッテルは、しばらくの間ぼんやりと宙を見ていた。
なにも考えられなかった。胸のなかはしんと冷えて空っぽなのに、頭のなかははち切れそうに膨れあがった悲しみで煮えるように熱くなっていて、うまく働かない。頭と体がばらばらになったようだった。
「おーい、どうしたの」
どれくらいぼんやりしていたのか。気がつくと目の前にライゼが膝を抱えてしゃがみ、ひらひらとリッテルの目の前で片手をひらめかせていた。
「どしたの。歩けない? そんなときはライゼにお任せ」
リッテルがゆれる手のひらを眺めてぼうっとしているあいだにライゼはひとりでしゃべり、大きくうなずいたかと思うと、差し伸べた手でリッテルをひょいと持ち上げ、立ち上がった。
「ひゃあっ」
ぐん、と高くなった視界におどろいたリッテルが悲鳴をあげたときには、ライゼの右肩に座らされていた。ライゼはまるで重さを感じていないかのように、そのまま早足で歩きだすものだから、リッテルは不安定さにおどろきとっさにライゼの頭にしがみ付く。
「ふふふ。ライゼときみと、仲良しみたい。名前で呼びあったらもっと仲良くなれると思うんだけど、きみの名前はなあに?」
「やだっ、そんな場合じゃないでしょっ! ちょっと、おろしてよ。ねえ、おろしてってば!」
にこにこと楽しげなライゼに抗議するリッテルだけれど、ライゼに対する怯えに加えて高さと不安定さへの恐れのために、ことば以外の抵抗はできない。ライゼもまた重そうにする様子もなく、抱えたリッテルを下ろす気もないようで、そのまますたすたと歩いていく。
「どこ行く気、ねえ! 止まってよ!」
リッテルがそう言ったとき、すたすた歩くばかりだったライゼがぴたりと足を止めた。それだけでなく、肩に乗せていたリッテルの腰をつかんでひょいとおろしてくれさえする。
急に解放されたことにおどろいて動きを止めているリッテルに、ライゼは道をゆずる。
「はい、どうぞ」
にこりと笑って言うライゼを見上げて、リッテルはじりりと後ずさりした。
意味のわからない言動を繰り返すこの青年が怖かった。何を考えているのかわからないこの青年が怖かった。
(逃げなきゃ)
リッテルがその思いを強くして、隙をうかがっていたそのとき。となりに立つライゼが不意に動いた。
リッテルはおどろき、びくりと体をふるわせる。
すっと腕を持ち上げたライゼの指が向けられたのは、彼が進んでいたさらにその先。村の広場がある場所だ。
「あっちにおじいさんがひとり、まだ息してた」
広場を指差しながらライゼが言った。あまりに何気なく言うものだから、リッテルはうっかり聞き逃してぽかんとする。
「さっきはまだ息してたけど、どれくらい保つかわからない」
ライゼが重ねて言ってからリッテルはようやくはっとして、そろりと足を前に出した。
一歩、足を進めてリッテルはちらりとライゼを見る。自然体でそばに立つライゼは、ぼんやりと遠くを見ていてリッテルの動きを気にしているようには見えない。
さらに二歩、できるだけ刺激しないようにゆっくりと進んだリッテルは、ライゼがわずかに身じろいだのを見てびくりと固まった。
「急がなくていーの?」
こてり、とライゼが首をかしげる。
「間に合わなくなるよ」
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