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117.ミッちゃんのレトケレス探し13
ギルマスの部屋に場所を移し、ソファーに座って直ぐにミッちゃんは、ダンジョンにスチュペンデミスが居たことをギルマスに伝えた。
「あの湖に、あんな大魔亀が居るとは知らなかったのでな。流石に驚いた」
そう言いながらもハイエルフは笑顔だ。
パウパウもコクコクと頷く。
「それは、また……」
ダンジョンのランクとしては特級を超えるのではないかとカウダ=タンニナは思ったが、ハイエルフは特に思う事もないようで
「手を出さなければいいだけだ。もしもスチュペンデミスの素材依頼が有ったとしても、私は受けないな」
「…まぁ、未発見の野良ダンジョンだ。実際、俺も何処にあるか知らんからな。ま、話だけは頭に入れておくとするわ」
もともと大魔亀は幻と言われている程に珍しいので、そんな素材を依頼する者は居ないだろう。
「さて、それで本題なのだが……」
ギルマスはチラリとパウパウを見た。
「話がフィリ君のことならば、パウパウも事情は知っている。大丈夫だ」
そう言いながらミッちゃんは、薬茶をギルマスと自分の前に、パウパウにはライリの果実水を出して置いた。
パウパウが頷いたのを見てカウダ=タンニナが話を続ける。
依頼の対象はハーフエルフの子供であること。
依頼者は、どうやらリヨスアルヴァの貴族であるまでは分かったが、誰かまでは分からなかったこと。
「そして依頼内容は…」
言い淀んだギルマスが言葉を呑んだ。
流石に子供の前では言い難かったのだろう。
「ふむ…そうか。やはり別口にという事だな」
「今までの誘拐は前王。今回は別からだろうとベネ様もお考えだ」
「推測が確信に変わる証言が出ただけで、大元の依頼者が分からないのが腹立たしいな。……で、ベネ殿、自ら尋問を?」
「ウルジェド達は対人二流と言っていたが、なかなか口が堅かったそうでな、業を煮やされた」
フィリに約束をしたからには、そうなるか…と、ハイエルフは考える。
ギルドマスターのカウダ=タンニナは海竜ラティを祖とする龍人族だ。
そして同じ龍人族の括りにはなるが、プールヴァ領主のベネ・ウオレオ=プールヴァ・ケートゥスは、神の竜とも崇められていたケートゥスを祖としている。
あんなタプンタプンしているけれど、白竜の血を持つ龍人だ。
いつも笑っていて、ご機嫌様と領民たちに親しく呼ばれているが、彼が本気で威圧してきたのならプロの暗殺者でも本当のことを話すだろう。
「パティオル先生の身も心配だから、漁師町の巡回は増やしているし、自警団もな気にかけてくれている」
事件を知って直ぐに、ベネ様が領都から警邏隊を派遣するように鳥文を飛ばしてくれたのだという。
早馬車で2日の距離を馬を潰す勢いで駆け付けた、領主直属の部隊は今朝から巡回などを始めているそうだ。
「こっちはフッバーにフィリの護衛を頼んでいるので、余程の数で来られない限りは大丈夫だろう。鳥も一羽、付けているからな」
そう言ってミッちゃんは、薬茶を一口飲んでから話を続けた。
「で、誰が報告を止めていたかは、分かったのか」
「あぁ、やはりという感じだが、町の衛士隊長と顔役の一人が関与していた……あのベネ様が嘆いていたよ、どちらもベネ様が選んで派遣した奴らだったからなぁ」
パウパウは黙って大人の話を聞いていた。
あの白くて大きなベネという領主が、嘆いていると聞いて、とても嫌だと思った。
知らず知らずのうちに、ナイナイ袋の緑色の宝玉を手で撫ぜながら
「ミッちゃん。ベネ様、可哀そうだよ」
「そうだねぇ……そうだギルマス、明日にでもベネ殿を夕食に御招待しようと思うのだが、一緒にどうだ?」
「あぁ、そうだな。ベネ様の気が晴れるように頼む。俺も楽しみだな。まぁ、肉祭りほど気楽にはいかんだろうが」
「ふむ…多分、敵が再襲撃するとしたら前日から本祭あたりだろう。それまでサリレの三人とパティオル先生を私の屋敷で匿うというのはどうだ?」
フィリ少年を害する者が、捕まった五人だけとは限らない。
祭り目当ての外の客が居なくなるまで、気を抜くことは出来なかった。
「いや、そりゃウルジェド。そのほうが守りやすいだろうが…パティオル先生に分からないようにってなったら、理由が必要だろう」
「そうだなぁ…ちょっと待ってくれ」
ミッちゃんは立ち上がると、部屋の隅へ行って、壁を向いて話をし始めた。
壁に向かって話す人と、カニに向かって話す人。
どちらも妙だが、小カニよりはマシだと思ったのだ。
「叔父上、今、何処ですか?」
ダンジョンから帰って来た時、マールジェドは屋敷に居なかった。
『今?工房から帰って来て、お前の屋敷にいるよ。お前の屋敷、物が無さすぎだからさぁ』
「あのクリサリス飾りの錬金術師に会いたくないですか?」
『え!あれの?そりゃ会いたいわよっ、何、会わせてくれるの!』
でしょうねぇ、あなた、魔道具バカですものねぇ…と内心、思いながら
「じゃあ、ちょっとお願いがあります。忙しいところ申し訳ないんですが、話に噛んでいただけると有難い」
何だか小さなハサミをブンブン振り回しながら小カニが、手の平の上でクルクルと回り始める。
心なしか『イヤッホゥ!』と踊って見えて怖い。
「はいっ!なに、なに、噛むわ、噛む!あの天才錬金術師、紹介してっ!」
「うわっ!」
カウダ=タンニナは大きな体をビクンとさせて、思わず攻撃魔法を打ちそうになった。
「マールちゃん!」
「……叔父上…いきなり過ぎますよ」
ギルマスの武骨な執務室に、突然、大輪の花が咲いたようにマールジェドが現れた。
「マールちゃん、キラキラしなかったよ?」
「うん?あぁ、空間を直接繋いだからねっ!」
なんだか分からない事を言ったマールジェドは、「で?何をすればいいのかしら?」とギルマスと甥を見て言った。
「とりあえず、紹介をしよう、こちらはギルドマスターのカウダ=タンニナ。ラティの龍人だ。ギルマス、こちらはマールジェド、私の叔父だ」
「初めまして。マールジェドです。カウダ=タンニナと?」
「あぁぁ、あの、ぎ、ギルマスでいい。皆、そう呼びマスですから」
流石マールちゃん。
強者の龍人族でも、その美貌には狼狽える。
なんだかオタオタしているギルマスが、デッカイのに可愛いなぁと、上から目線でパウパウは思う。
「デッかわ…」
はて、そんな言葉はあったかしら?と首を傾げながらギルマスを見ていると、その隣にポスッと座ったマールジェドがスッと真顔になって、
「さて、どういう話か聞かせてくれるかな?」と言った。
その叔父の前に薬茶を出し、ギルマスと自分のお替りを注ぎ、パウパウには甲斐甲斐しくマルスナの果実水を出して、ついでに茶菓子に一口サイズのケークサレまで出した後で、ようやっとミッちゃんは話を始めた。
……メイドかな?とギルマスが思ったのは内緒だ。
「ふぅ~ん。いいんじゃない?」
ポンッとケークサレを口に入れ少し口角を上げた後、いたって軽くマールジェドは言って、「はいっ」と、パウパウの前に手を差し出した。
「なぁに?」
「フィリ君のとこに行くから、パウパウ案内してくれない?」
「今からですか⁈叔父上」
「こーいうのは、早い方がいいのよ!今を生きよって言うでしょ?」
パウパウの手を握ると、マールジェドは立ち上がった。
「ミッちゃんは?」
「ウルジェドは、他にお仕事があるからねぇ。マールちゃんとはイヤ?」
「いいけど…」
チラリとパウパウがミッちゃんを見た。
「ウルジェド、カルペ・ディエムでしょ?」
「あぁ、うん。ごめんね、私は少し仕事があるから叔父上と一緒してくれるかい?」
「そっかぁ…うん、いいよっ。ミッちゃん、気を付けてね」
「ありがとう。大丈夫だよ」
横着をしてギルドの外まで転移をしたらしい叔父とパウパウを見送ると、カウダ=タンニナは溜息をついた。
「あれが叔父?」
「すまんが、あれでも叔父なんだ」
「ははは…町の巡回を強化しないと、拙いだろうが」
乾いた笑い声をあげるギルマスを制して
「いや、大丈夫。剣は からっきしだが、異様に強いから」
どちらかというと、周辺への物理的な被害が怖いとは、流石に口にしない。
「さて、ギルマス。私も一仕事あるので、お暇する。明日の夕餐には、そうだな、ここでベネ殿と合流して転移で私の屋敷に行こうと思うが、どうだ?」
「あぁ、確かに、丘の屋敷は馬車で行けないしな。そうしてくれると助かる。では、また明日……フッバーの事と言い、色々とありがとう」
何かを感じ取ったカウダ=タンニナはウルジェドに手を差し出した。
その手を握ってハイエルフは
「さて?何もしていないが、まぁ、どちらも友人だからな。では、また明日」
ウルジェドは薄く微笑んで、転移で執務室から消えた。
「あの湖に、あんな大魔亀が居るとは知らなかったのでな。流石に驚いた」
そう言いながらもハイエルフは笑顔だ。
パウパウもコクコクと頷く。
「それは、また……」
ダンジョンのランクとしては特級を超えるのではないかとカウダ=タンニナは思ったが、ハイエルフは特に思う事もないようで
「手を出さなければいいだけだ。もしもスチュペンデミスの素材依頼が有ったとしても、私は受けないな」
「…まぁ、未発見の野良ダンジョンだ。実際、俺も何処にあるか知らんからな。ま、話だけは頭に入れておくとするわ」
もともと大魔亀は幻と言われている程に珍しいので、そんな素材を依頼する者は居ないだろう。
「さて、それで本題なのだが……」
ギルマスはチラリとパウパウを見た。
「話がフィリ君のことならば、パウパウも事情は知っている。大丈夫だ」
そう言いながらミッちゃんは、薬茶をギルマスと自分の前に、パウパウにはライリの果実水を出して置いた。
パウパウが頷いたのを見てカウダ=タンニナが話を続ける。
依頼の対象はハーフエルフの子供であること。
依頼者は、どうやらリヨスアルヴァの貴族であるまでは分かったが、誰かまでは分からなかったこと。
「そして依頼内容は…」
言い淀んだギルマスが言葉を呑んだ。
流石に子供の前では言い難かったのだろう。
「ふむ…そうか。やはり別口にという事だな」
「今までの誘拐は前王。今回は別からだろうとベネ様もお考えだ」
「推測が確信に変わる証言が出ただけで、大元の依頼者が分からないのが腹立たしいな。……で、ベネ殿、自ら尋問を?」
「ウルジェド達は対人二流と言っていたが、なかなか口が堅かったそうでな、業を煮やされた」
フィリに約束をしたからには、そうなるか…と、ハイエルフは考える。
ギルドマスターのカウダ=タンニナは海竜ラティを祖とする龍人族だ。
そして同じ龍人族の括りにはなるが、プールヴァ領主のベネ・ウオレオ=プールヴァ・ケートゥスは、神の竜とも崇められていたケートゥスを祖としている。
あんなタプンタプンしているけれど、白竜の血を持つ龍人だ。
いつも笑っていて、ご機嫌様と領民たちに親しく呼ばれているが、彼が本気で威圧してきたのならプロの暗殺者でも本当のことを話すだろう。
「パティオル先生の身も心配だから、漁師町の巡回は増やしているし、自警団もな気にかけてくれている」
事件を知って直ぐに、ベネ様が領都から警邏隊を派遣するように鳥文を飛ばしてくれたのだという。
早馬車で2日の距離を馬を潰す勢いで駆け付けた、領主直属の部隊は今朝から巡回などを始めているそうだ。
「こっちはフッバーにフィリの護衛を頼んでいるので、余程の数で来られない限りは大丈夫だろう。鳥も一羽、付けているからな」
そう言ってミッちゃんは、薬茶を一口飲んでから話を続けた。
「で、誰が報告を止めていたかは、分かったのか」
「あぁ、やはりという感じだが、町の衛士隊長と顔役の一人が関与していた……あのベネ様が嘆いていたよ、どちらもベネ様が選んで派遣した奴らだったからなぁ」
パウパウは黙って大人の話を聞いていた。
あの白くて大きなベネという領主が、嘆いていると聞いて、とても嫌だと思った。
知らず知らずのうちに、ナイナイ袋の緑色の宝玉を手で撫ぜながら
「ミッちゃん。ベネ様、可哀そうだよ」
「そうだねぇ……そうだギルマス、明日にでもベネ殿を夕食に御招待しようと思うのだが、一緒にどうだ?」
「あぁ、そうだな。ベネ様の気が晴れるように頼む。俺も楽しみだな。まぁ、肉祭りほど気楽にはいかんだろうが」
「ふむ…多分、敵が再襲撃するとしたら前日から本祭あたりだろう。それまでサリレの三人とパティオル先生を私の屋敷で匿うというのはどうだ?」
フィリ少年を害する者が、捕まった五人だけとは限らない。
祭り目当ての外の客が居なくなるまで、気を抜くことは出来なかった。
「いや、そりゃウルジェド。そのほうが守りやすいだろうが…パティオル先生に分からないようにってなったら、理由が必要だろう」
「そうだなぁ…ちょっと待ってくれ」
ミッちゃんは立ち上がると、部屋の隅へ行って、壁を向いて話をし始めた。
壁に向かって話す人と、カニに向かって話す人。
どちらも妙だが、小カニよりはマシだと思ったのだ。
「叔父上、今、何処ですか?」
ダンジョンから帰って来た時、マールジェドは屋敷に居なかった。
『今?工房から帰って来て、お前の屋敷にいるよ。お前の屋敷、物が無さすぎだからさぁ』
「あのクリサリス飾りの錬金術師に会いたくないですか?」
『え!あれの?そりゃ会いたいわよっ、何、会わせてくれるの!』
でしょうねぇ、あなた、魔道具バカですものねぇ…と内心、思いながら
「じゃあ、ちょっとお願いがあります。忙しいところ申し訳ないんですが、話に噛んでいただけると有難い」
何だか小さなハサミをブンブン振り回しながら小カニが、手の平の上でクルクルと回り始める。
心なしか『イヤッホゥ!』と踊って見えて怖い。
「はいっ!なに、なに、噛むわ、噛む!あの天才錬金術師、紹介してっ!」
「うわっ!」
カウダ=タンニナは大きな体をビクンとさせて、思わず攻撃魔法を打ちそうになった。
「マールちゃん!」
「……叔父上…いきなり過ぎますよ」
ギルマスの武骨な執務室に、突然、大輪の花が咲いたようにマールジェドが現れた。
「マールちゃん、キラキラしなかったよ?」
「うん?あぁ、空間を直接繋いだからねっ!」
なんだか分からない事を言ったマールジェドは、「で?何をすればいいのかしら?」とギルマスと甥を見て言った。
「とりあえず、紹介をしよう、こちらはギルドマスターのカウダ=タンニナ。ラティの龍人だ。ギルマス、こちらはマールジェド、私の叔父だ」
「初めまして。マールジェドです。カウダ=タンニナと?」
「あぁぁ、あの、ぎ、ギルマスでいい。皆、そう呼びマスですから」
流石マールちゃん。
強者の龍人族でも、その美貌には狼狽える。
なんだかオタオタしているギルマスが、デッカイのに可愛いなぁと、上から目線でパウパウは思う。
「デッかわ…」
はて、そんな言葉はあったかしら?と首を傾げながらギルマスを見ていると、その隣にポスッと座ったマールジェドがスッと真顔になって、
「さて、どういう話か聞かせてくれるかな?」と言った。
その叔父の前に薬茶を出し、ギルマスと自分のお替りを注ぎ、パウパウには甲斐甲斐しくマルスナの果実水を出して、ついでに茶菓子に一口サイズのケークサレまで出した後で、ようやっとミッちゃんは話を始めた。
……メイドかな?とギルマスが思ったのは内緒だ。
「ふぅ~ん。いいんじゃない?」
ポンッとケークサレを口に入れ少し口角を上げた後、いたって軽くマールジェドは言って、「はいっ」と、パウパウの前に手を差し出した。
「なぁに?」
「フィリ君のとこに行くから、パウパウ案内してくれない?」
「今からですか⁈叔父上」
「こーいうのは、早い方がいいのよ!今を生きよって言うでしょ?」
パウパウの手を握ると、マールジェドは立ち上がった。
「ミッちゃんは?」
「ウルジェドは、他にお仕事があるからねぇ。マールちゃんとはイヤ?」
「いいけど…」
チラリとパウパウがミッちゃんを見た。
「ウルジェド、カルペ・ディエムでしょ?」
「あぁ、うん。ごめんね、私は少し仕事があるから叔父上と一緒してくれるかい?」
「そっかぁ…うん、いいよっ。ミッちゃん、気を付けてね」
「ありがとう。大丈夫だよ」
横着をしてギルドの外まで転移をしたらしい叔父とパウパウを見送ると、カウダ=タンニナは溜息をついた。
「あれが叔父?」
「すまんが、あれでも叔父なんだ」
「ははは…町の巡回を強化しないと、拙いだろうが」
乾いた笑い声をあげるギルマスを制して
「いや、大丈夫。剣は からっきしだが、異様に強いから」
どちらかというと、周辺への物理的な被害が怖いとは、流石に口にしない。
「さて、ギルマス。私も一仕事あるので、お暇する。明日の夕餐には、そうだな、ここでベネ殿と合流して転移で私の屋敷に行こうと思うが、どうだ?」
「あぁ、確かに、丘の屋敷は馬車で行けないしな。そうしてくれると助かる。では、また明日……フッバーの事と言い、色々とありがとう」
何かを感じ取ったカウダ=タンニナはウルジェドに手を差し出した。
その手を握ってハイエルフは
「さて?何もしていないが、まぁ、どちらも友人だからな。では、また明日」
ウルジェドは薄く微笑んで、転移で執務室から消えた。
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