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第一章

自殺志願者

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中二の夏ぐらいからだろうか、鳥のように空を飛びたいと思うようになったのは。
 いつからだろう、リアzy、、世界が生き難いと感じるようになったのは。
 そうあれは、中三の夏、僕も含めたむさ苦しい男子四人で無謀にも夏祭りに行こうとした電車の中だった、目の前にはアニメやラノベにありそうな雰囲気で、これまたアニメにありそうな浴衣を着たいかにも青春してますよ風の男女のカップルが、イチャイチャ、イチャイチャしてるのを見て爆発したいと思った時だっただろうか。
 
 読者諸君、内容説明と違うじゃないですかと感じていることだろう、これではただの非リアのひがみではないかと、、安心したまえ諸君、ここからが本題だ。  
 さっきのひがみは置いといて、僕は世間一般だとか普通だとかそういった言葉が嫌いだ。だがしかし、才能や個性において秀でているかと言えばそうでは無い、思春期真っ只中の少年少女諸君、そう感じたことは無いだろうか、
無い?そうか何にでも例外はいるものだ、ある方の諸君、君達の考えは思春期を過ぎれば薄れていくだろう、なぜか、その答えは分かっているな?
そう、社会に出たらそんな事を考えている暇は無いのだ、仕事で忙しい中そんな下らない事は考えるなと誰もが言われる筈だ、多分、そんな都合の良いようにあしらわれるのは嫌だと感じた。
 だから死をもってリセットしようしている(デリートに思えてならないがそこは気にしないようにしよう)のだが、今とんでもない同学年の女にぶっ飛んだ要求をされている。
 「そこの貴方、今しがた自殺をしようとしている男子」
どうやら僕の事のようだ、今辛く厳しい現実から全力でエスケープ決め込もうとする僕に何の用だろう。
「何か?」
「貴方、、、良いわ気に入った私の奴隷にならなさい」
うーむ、意味がわからない、突然話かけてきたと思ったら、いきなり私に尽くしなさいだ?
異常にも程があるぞ、にしても同学年か?美人だがやけに色んな所が小さい気がするんだが、、、
「今、失礼な事考えたでしょ、分かるわよ、私を初めて見た人は皆例外なくその目をするのよ」
と不機嫌そうに言う女、何者だよ普通ドアを開ける音が聞こえる筈なんだが、うちの学校校舎が古いから結構派手な音がするんだが、聞いてなかったのか?この僕が?高校ぼっちが確定した瞬間から聴覚が鋭敏になった僕が聞き逃しただと、そんなバカな、、、だがそんな事を気にしている場合じゃない。
「なんなんだよ、尽くせって意味が分からねぇ、僕はこれから死ぬんだよほっとけ」
これくらい言えば流石に諦めるだろ、、と思っていた頃が私にもありました。
「だから誘っているのよ?自殺するならその命、私にくれないかしら?」
「いや、意味がわかんねーって今の話聞いてた?僕はこれから死ぬのOK?」
面倒な奴に捕まった、どうやら僕は最悪の死に場所を選んでしまったらしい
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