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9、輝く生徒会長と変態副会長
突如ノックの音が響き、オレ達三人のうちの誰かが反応する前にガラッと勢いよくドアが開いた。
入ってきたのは……
「愛するつばめくん! 放課後のご機嫌はいかがかな!? ……あれ、珍しくお客さんだ、ようこそ。ええとたしか君は入学式で檀上からも目立ってたとても綺麗なピンク髪の一年生じゃないか?」
ぱあっと光り輝く顔面の持ち主だった。
――ま、まぶしい……ッ!? なんだこの光は……ッ!?
かろうじて見えたそこには、金色のつややかな髪をした色々と別格すぎる長身の美形さんが立っていた。
先程のまばゆい光は、どうやら彼の顔面が自然発光していたらしい。
うーん、普通の人間ですか?
「橘先輩こんにちは、お疲れ様です。僕の機嫌はすこぶる悪いです」
「それはいけない、原因はどうせ朝比奈君だろう! どう? 当たってた?」
「まあいつものことですしね」
たちばな……ってもしや、皆が噂していた噂の生徒会長!?
うわあ、本当に噂通りの美形だ。ていうか眩しすぎてあんまり顔を直視できないんだけど。みんなよくマジマジと見れたな。(広い体育館と狭い生徒会室では光の加減が違うのかもしれない)
淡々と会長の質問に答えている西園先輩はどうやら全然平気らしい。
ツッコんでいいのかどうか分からないけど、さっきこの人『愛するつばめくん』って言わなかった? え、愛してるの??
「ちーっす橘先輩! 俺の機嫌は最高でーす!」
「そうかい、朝比奈君がご機嫌だとつばめくんの機嫌が悪くなるから、どうか今すぐ機嫌を損ねてくれないかい?」
「無理っす!」
す、すっげえ理不尽。
でも即答で(しかも笑顔で)断る朝比奈先輩のメンタルすごい。
しかし、さっきまでふてぶてしくソファーに身体を預けて脚を組んでいた朝比奈先輩が、突然立ち上がって礼儀正しく会長に挨拶をしたことに驚いた。
人によって態度変える人間が多いな、ここの生徒会。
「ほれ、ノンタンも挨拶しとけ。一応生徒会長だぞ」
ぼんやりと先輩たちのやりとりを眺めていたオレを促してくれたのは、意外なことに朝比奈先輩だった。
「あッ! す、すみません挨拶が遅れました……新入生の斉賀希です、よろしくお願いします」
「二度目になるけれど生徒会長の橘恭平です。よろしく、斉賀君」
昨日の入学式で行われていた(らしい)会長の紹介は何も聞いてなかったとは言えない。
それとだんだんと目も慣れてきた。
サングラスをしないとマトモに会話できないと思ったけど、どうやら光に耐性が付いてきたらしい。
「それで、今日は何故斉賀君は来てるのかな? 誰が呼んだんだい?」
「俺でーす!」
「そうか朝比奈君、理由を聞こうか」
次の瞬間、オレは朝比奈先輩に後ろから羽交い絞めにされた――と思ったけど、ただ後ろからぎゅっと抱きしめられただけだった。
いや、だ……抱きしめられてる!?
「実は、コイツを執行部に推薦しようと思いまして!」
……え?
朝比奈先輩、今なんと?
「へえ~もう決まったのかい、早いね。元々知り合いだったとか?」
「そういうワケじゃないんスけど、こいつ超肝が据わってるんで向いてるかなっと」
肝が据わってる……?
って、それは死を覚悟していたからで! あの三人組への朝比奈先輩の所業を間近で見ていたから、オレもあんな風にボッコボコにされるんだろうなって……
だから別に肝が据わってるとか、そんなことは全然なくて……!!
そう言いたいのに、オレは金魚のように口をパクパクさせただけだった。
コミュ障つら!!
「最初からそのつもりで斉賀君を呼んだのか柊馬? 先に言え」
「いや~コイツが来たこと自体俺もけっこー驚いたからな! さすがは俺様が見込んだ男だぜ、ノンタン!」
「いやあの、オレはっ……」
オレは朝比奈先輩の舎弟になりにきただけなんですけど!?
抱きしめられてるせいなのかわからないけど、何故かドキドキしてうまく否定できない!! なんで!?
オレは朝比奈先輩の腕の中で赤くなったり蒼くなったりしていた。
すると。
「とりあえず、そのピンク色の美少年をそろそろ解放してやれ朝比奈。キュン死にそうだぞ」
「!?」
突然、地を這うような低い声が聞こえた。こんな低い声の持ち主がこの部屋の中にいただろうか。
ていうかキュン死にて。
ソロソロと声のした方に視線を移動させると、オレと朝比奈先輩の真横にその人は立っていた。
「!?」
登場が突然すぎて、地面から生えてきたのかと思った。(きのこみたいに)
今度はいったい何者なんだ……多分生徒会の関係者だろうけど。
その人は首から高そうなカメラを提げていて、身長は朝比奈先輩よりも高いように見えた。(体格は朝比奈先輩の方がいい)
「藤堂さんいつの間に部屋入ってきてたんスか? お疲れ様でーす」
「恭平と一緒に、だ。相変わらず鈍いな朝比奈」
「俺が鈍いっつーか、藤堂さんが気配消すの上手すぎなんスよ。ひばりのストーキングは捗ってますかァ?」
「無論だ。今日も俺のひばり様は世界一美しかった」
藤堂さん? ひばりさま? ストーキング?
情報過多すぎて状況が飲み込めない。
「人のイトコを堂々とストーキングするのはいい加減にやめてもらえませんか、藤堂先輩」
「悪いがつばめさん、ひばり様の美しさが俺をそうさせるのだ。決して俺の意志ではない……ああ、本当に罪なかただ、ひばり様は……!」
「病院行った方がいいですよ、頭の」
朝比奈先輩に会いに来ただけなのに、何なんだ次から次へと……。
きれいなおねえさんみたいだと思ったらめちゃくちゃ毒舌な西園先輩。
顔面を発光させるという人間離れした特技を持つ超美形な生徒会長。
ひばりという方のストーカーらしい謎のメガネ先輩。
なんにせよ、朝比奈先輩が一番マトモに見えるって相当だ。
入ってきたのは……
「愛するつばめくん! 放課後のご機嫌はいかがかな!? ……あれ、珍しくお客さんだ、ようこそ。ええとたしか君は入学式で檀上からも目立ってたとても綺麗なピンク髪の一年生じゃないか?」
ぱあっと光り輝く顔面の持ち主だった。
――ま、まぶしい……ッ!? なんだこの光は……ッ!?
かろうじて見えたそこには、金色のつややかな髪をした色々と別格すぎる長身の美形さんが立っていた。
先程のまばゆい光は、どうやら彼の顔面が自然発光していたらしい。
うーん、普通の人間ですか?
「橘先輩こんにちは、お疲れ様です。僕の機嫌はすこぶる悪いです」
「それはいけない、原因はどうせ朝比奈君だろう! どう? 当たってた?」
「まあいつものことですしね」
たちばな……ってもしや、皆が噂していた噂の生徒会長!?
うわあ、本当に噂通りの美形だ。ていうか眩しすぎてあんまり顔を直視できないんだけど。みんなよくマジマジと見れたな。(広い体育館と狭い生徒会室では光の加減が違うのかもしれない)
淡々と会長の質問に答えている西園先輩はどうやら全然平気らしい。
ツッコんでいいのかどうか分からないけど、さっきこの人『愛するつばめくん』って言わなかった? え、愛してるの??
「ちーっす橘先輩! 俺の機嫌は最高でーす!」
「そうかい、朝比奈君がご機嫌だとつばめくんの機嫌が悪くなるから、どうか今すぐ機嫌を損ねてくれないかい?」
「無理っす!」
す、すっげえ理不尽。
でも即答で(しかも笑顔で)断る朝比奈先輩のメンタルすごい。
しかし、さっきまでふてぶてしくソファーに身体を預けて脚を組んでいた朝比奈先輩が、突然立ち上がって礼儀正しく会長に挨拶をしたことに驚いた。
人によって態度変える人間が多いな、ここの生徒会。
「ほれ、ノンタンも挨拶しとけ。一応生徒会長だぞ」
ぼんやりと先輩たちのやりとりを眺めていたオレを促してくれたのは、意外なことに朝比奈先輩だった。
「あッ! す、すみません挨拶が遅れました……新入生の斉賀希です、よろしくお願いします」
「二度目になるけれど生徒会長の橘恭平です。よろしく、斉賀君」
昨日の入学式で行われていた(らしい)会長の紹介は何も聞いてなかったとは言えない。
それとだんだんと目も慣れてきた。
サングラスをしないとマトモに会話できないと思ったけど、どうやら光に耐性が付いてきたらしい。
「それで、今日は何故斉賀君は来てるのかな? 誰が呼んだんだい?」
「俺でーす!」
「そうか朝比奈君、理由を聞こうか」
次の瞬間、オレは朝比奈先輩に後ろから羽交い絞めにされた――と思ったけど、ただ後ろからぎゅっと抱きしめられただけだった。
いや、だ……抱きしめられてる!?
「実は、コイツを執行部に推薦しようと思いまして!」
……え?
朝比奈先輩、今なんと?
「へえ~もう決まったのかい、早いね。元々知り合いだったとか?」
「そういうワケじゃないんスけど、こいつ超肝が据わってるんで向いてるかなっと」
肝が据わってる……?
って、それは死を覚悟していたからで! あの三人組への朝比奈先輩の所業を間近で見ていたから、オレもあんな風にボッコボコにされるんだろうなって……
だから別に肝が据わってるとか、そんなことは全然なくて……!!
そう言いたいのに、オレは金魚のように口をパクパクさせただけだった。
コミュ障つら!!
「最初からそのつもりで斉賀君を呼んだのか柊馬? 先に言え」
「いや~コイツが来たこと自体俺もけっこー驚いたからな! さすがは俺様が見込んだ男だぜ、ノンタン!」
「いやあの、オレはっ……」
オレは朝比奈先輩の舎弟になりにきただけなんですけど!?
抱きしめられてるせいなのかわからないけど、何故かドキドキしてうまく否定できない!! なんで!?
オレは朝比奈先輩の腕の中で赤くなったり蒼くなったりしていた。
すると。
「とりあえず、そのピンク色の美少年をそろそろ解放してやれ朝比奈。キュン死にそうだぞ」
「!?」
突然、地を這うような低い声が聞こえた。こんな低い声の持ち主がこの部屋の中にいただろうか。
ていうかキュン死にて。
ソロソロと声のした方に視線を移動させると、オレと朝比奈先輩の真横にその人は立っていた。
「!?」
登場が突然すぎて、地面から生えてきたのかと思った。(きのこみたいに)
今度はいったい何者なんだ……多分生徒会の関係者だろうけど。
その人は首から高そうなカメラを提げていて、身長は朝比奈先輩よりも高いように見えた。(体格は朝比奈先輩の方がいい)
「藤堂さんいつの間に部屋入ってきてたんスか? お疲れ様でーす」
「恭平と一緒に、だ。相変わらず鈍いな朝比奈」
「俺が鈍いっつーか、藤堂さんが気配消すの上手すぎなんスよ。ひばりのストーキングは捗ってますかァ?」
「無論だ。今日も俺のひばり様は世界一美しかった」
藤堂さん? ひばりさま? ストーキング?
情報過多すぎて状況が飲み込めない。
「人のイトコを堂々とストーキングするのはいい加減にやめてもらえませんか、藤堂先輩」
「悪いがつばめさん、ひばり様の美しさが俺をそうさせるのだ。決して俺の意志ではない……ああ、本当に罪なかただ、ひばり様は……!」
「病院行った方がいいですよ、頭の」
朝比奈先輩に会いに来ただけなのに、何なんだ次から次へと……。
きれいなおねえさんみたいだと思ったらめちゃくちゃ毒舌な西園先輩。
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