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12、恋してないけど恋バナしてみた
「……!!」
これはぼくの失態だ。
原因は、のんちゃんがあまりにも可愛すぎたから。
のんちゃんのせいじゃないんだけど……!
いつものラフな部屋着に可愛いキャラクターもののエプロンで、もうまるっきり女の子にしか見えない。
つまり、彼女がぼくの部屋で晩御飯――しかも大好物のカレーライス――を作ってくれているようにしか見えないのだ。男って哀しい。
「のんちゃん、そのエプロンはやっぱりお母さんチョイス……?」
「うん。うちの母親少女趣味だからオレの物を可愛い系で揃えたがるんだよね。色々阻止してきたけどエプロンは部屋でしか着けないからいいでしょって押しきられた。やっぱり変だよね?」
「ううん、すごく似合ってるよ!」
「それもどうなのかなぁ……」
もう苦笑いすらも可愛いんだけど。
のんちゃんを可愛すぎて卑怯だと言ったあいつらの気持ちが少し分かるような、分からないような。
分かったらダメなんだけど。
「せめて男の子のキャラクターにしてほしかった……マイ〇ロはちょっとな」
「男の子キャラとかあるんだ?」
「あるよー。ポムポムプ〇ンとか、×丸とか」
「へえー」
ぼくの人生には無縁のキャラクターだったので、言われてもよく分からなくて思わず生返事をしてしまった。
お母さんのチョイスに文句を言いつつもそれを仕舞わずに着てるのんちゃんはやっぱり優しい子だ。
もしくは、着れるなら柄は特に気にしていないのかもしれない。
そういうところはやっぱり男子だ。(男子なんだけど)
のんちゃんお手製カレーはめちゃくちゃ美味しくて、二回もおかわりしてしまった。(途中で何故か『大根が入ってなくてごめんね』と謝られたが、別にぼくは大根が好物なわけではないと説明した)
男兄弟で育ったぼくには食事は戦争と同じなので、つい早く食べてしまう。
そんなぼくに対し、急がなくてもたくさんあるから大丈夫だよって一人っ子ののんちゃんは笑いながら言った。天使かよ。
そして食後にアイスを食べながら、まずはのんちゃんの報告を聞いた。
「生徒会執行部……? え、のんちゃんがなったの?」
「うん。朝比奈先輩の舎弟になるから必然的にって感じ」
「地味に忙しそうなんだけど、大丈夫なの?」
「なった以上はがんばるよ! 生徒会の人たちも濃いけど素敵な人ばっかりだったし」
「へえー……そういえば橘会長って凄くかっこいいよね、正統派美形ってああいうひとのことを言うんだなーって思ったよ」
「うん、顔光ってるよね」
「?」
一番の懸念だった朝比奈先輩は、噂通りの悪行(殺人と万引き以外)はやらかしてはいるものの、普通に人懐っこくて優しい先輩だったらしい。
トンデモナイ噂が横行しても否定しないのは、恐がらせていたほうが執行部の活動がしやすいからだ、と。
やっぱり噂ってのは当てにならないなぁと思った。(ちょっと本気にしかけたのは申し訳ない)
何よりのんちゃんがとても楽しそうに朝比奈先輩のことを語るから、それが証明だろう。
ちょっと悪い人って魅力的に見えるしねぃ……。
今度手料理をご馳走するそうなので、ぼくもまた朝比奈先輩に会うのが楽しみになった。
そして今度はぼくが、先ほどの逆恨みしている奴らの話をした。
のんちゃんを恐がらせるつもりはないけど、自衛はしてもらわないといけないので。
「――そういうわけだからのんちゃん、校内や寮を歩くときは絶対に一人になったらダメだよ! ぼくもできるだけ一緒にいるけど、放課後は難しいから」
「でも、すずを巻き込むのはちょっと……」
「それはのんちゃんが気にすることじゃないでしょ。ぼくこう見えてけっこう力強いから大丈夫! 農作業で鍛えてるからね。腕相撲とか兄ちゃん達にも負けないから」
見た目はめちゃくちゃか弱いけどね!
正直ヤンキーは怖いけど、二人だったらなんとかなる……かもしれない。
ならない可能性のほうが高いけど、一人よりはマシだ。
これはぼくの失態だ。
原因は、のんちゃんがあまりにも可愛すぎたから。
のんちゃんのせいじゃないんだけど……!
いつものラフな部屋着に可愛いキャラクターもののエプロンで、もうまるっきり女の子にしか見えない。
つまり、彼女がぼくの部屋で晩御飯――しかも大好物のカレーライス――を作ってくれているようにしか見えないのだ。男って哀しい。
「のんちゃん、そのエプロンはやっぱりお母さんチョイス……?」
「うん。うちの母親少女趣味だからオレの物を可愛い系で揃えたがるんだよね。色々阻止してきたけどエプロンは部屋でしか着けないからいいでしょって押しきられた。やっぱり変だよね?」
「ううん、すごく似合ってるよ!」
「それもどうなのかなぁ……」
もう苦笑いすらも可愛いんだけど。
のんちゃんを可愛すぎて卑怯だと言ったあいつらの気持ちが少し分かるような、分からないような。
分かったらダメなんだけど。
「せめて男の子のキャラクターにしてほしかった……マイ〇ロはちょっとな」
「男の子キャラとかあるんだ?」
「あるよー。ポムポムプ〇ンとか、×丸とか」
「へえー」
ぼくの人生には無縁のキャラクターだったので、言われてもよく分からなくて思わず生返事をしてしまった。
お母さんのチョイスに文句を言いつつもそれを仕舞わずに着てるのんちゃんはやっぱり優しい子だ。
もしくは、着れるなら柄は特に気にしていないのかもしれない。
そういうところはやっぱり男子だ。(男子なんだけど)
のんちゃんお手製カレーはめちゃくちゃ美味しくて、二回もおかわりしてしまった。(途中で何故か『大根が入ってなくてごめんね』と謝られたが、別にぼくは大根が好物なわけではないと説明した)
男兄弟で育ったぼくには食事は戦争と同じなので、つい早く食べてしまう。
そんなぼくに対し、急がなくてもたくさんあるから大丈夫だよって一人っ子ののんちゃんは笑いながら言った。天使かよ。
そして食後にアイスを食べながら、まずはのんちゃんの報告を聞いた。
「生徒会執行部……? え、のんちゃんがなったの?」
「うん。朝比奈先輩の舎弟になるから必然的にって感じ」
「地味に忙しそうなんだけど、大丈夫なの?」
「なった以上はがんばるよ! 生徒会の人たちも濃いけど素敵な人ばっかりだったし」
「へえー……そういえば橘会長って凄くかっこいいよね、正統派美形ってああいうひとのことを言うんだなーって思ったよ」
「うん、顔光ってるよね」
「?」
一番の懸念だった朝比奈先輩は、噂通りの悪行(殺人と万引き以外)はやらかしてはいるものの、普通に人懐っこくて優しい先輩だったらしい。
トンデモナイ噂が横行しても否定しないのは、恐がらせていたほうが執行部の活動がしやすいからだ、と。
やっぱり噂ってのは当てにならないなぁと思った。(ちょっと本気にしかけたのは申し訳ない)
何よりのんちゃんがとても楽しそうに朝比奈先輩のことを語るから、それが証明だろう。
ちょっと悪い人って魅力的に見えるしねぃ……。
今度手料理をご馳走するそうなので、ぼくもまた朝比奈先輩に会うのが楽しみになった。
そして今度はぼくが、先ほどの逆恨みしている奴らの話をした。
のんちゃんを恐がらせるつもりはないけど、自衛はしてもらわないといけないので。
「――そういうわけだからのんちゃん、校内や寮を歩くときは絶対に一人になったらダメだよ! ぼくもできるだけ一緒にいるけど、放課後は難しいから」
「でも、すずを巻き込むのはちょっと……」
「それはのんちゃんが気にすることじゃないでしょ。ぼくこう見えてけっこう力強いから大丈夫! 農作業で鍛えてるからね。腕相撲とか兄ちゃん達にも負けないから」
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