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19、大ボス・ニコチャン先輩
ど……どちらさまだろうか?
またしても知らない人の登場だ。
この学校ではあまり見かけないほぼ丸坊主に近いスポーツ刈りで、身長は低めだけど体型はとてもガッシリ……ぽっちゃり……いや、どっしりしている。
ニコニコと穏やかな表情は崩れることがないような完璧さで、まるでそう、仏様のよう。
否、昭和の野球漫画ドカ〇ンのような……
あっ!?
「お、ニコチャン先輩ちーっす!」
彼の存在に気付いた朝比奈先輩が勢いよく立ち上がって挨拶をした。
「やあやあ朝比奈君、元気そうだね。ごめんねみんな、お弁当待ってたでしょ? あっ藤堂君、教室にお弁当届いてたよ~? 届け先ちゃんと生徒会室って書いたの~? まあ奢りだから別にいいけどさぁ」
やっぱり、執行部の大ボス二小山先輩こと『ニコチャンセンパイ』だ!!
ほんとに『ニコちゃん先輩』って感じがする。見た目とか。
朝比奈先輩の付けるあだ名って案外的を得ているんだなあ。(すずをこけしっちと名付けた辺りから思ってたけど)
「悪い二小山、多分俺の手違いだ。全員分運んでくれてありがとう」
「ど~いたしましてぇ。ああひばり君いらっしゃい、お腹がすきすぎて暴れなかった?」
「おう、全然だぜ! ナメんなよ」
「はァ? ウソつけ、腹減ったって喚きまくってただろォが」
「うっせぇアホトーマ、別に喚いてねェし!」
朝比奈先輩とひばり先輩のやりとりは小学生男子のじゃれ合いのようだ。
微笑ましいといえば、微笑ましい。図体はデカいけど。
二小山先輩はそんな二人を後目にそそくさとみんなにお弁当とペットボトルのお茶を配っていく。
途中から朝比奈先輩がそれを手伝って、オレも手伝おうとしたけど『すぐ終わるからノンタンは座ってろ』と言われてしまった。(オレはこの中で唯一の一年生なのに申し訳ない。今度から気を付けよう……)
二小山……ニコちゃん先輩は、なんだか頭の形が少しおにぎりに似ていて、見るからにとても優しそうな先輩だった。
朝比奈先輩の先輩だから、顔に傷があるような見た目も怖い人だと思ってたのにかなり拍子抜けだ。
でもつばめ先輩のようにブチ切れたら怖いのかもしれないから、なるべく怒らせないようにしたいところ。
「で、きみが朝比奈君が推薦したっていう一年の斉賀君だね、すぐに分かったよ~。僕の名前は二小山正太郎です。朝比奈君に頼りっぱなしの情けない三年だけど、ヨロシクね~。柔道部の副主将もやってまーす」
オレの前に来た二小山先輩が、お弁当を渡しながら先に自己紹介してくれた。
オレも慌てて立ち上がって自己紹介をした。
「は、初めまして斉賀希です! こちらこそどうぞよろしくお願いします……! お弁当配りすみませんっ、気がきかなくて」
「いいよそんなの、まだ入学したての子にそんな雑用やらせないよ! ていうか朝比奈君の言った通りほんとに可愛いね~、アイドルみたいだぁ。モテるでしょ? 男子校なんて来て大丈夫なの?」
「え、いやっそんな……全然です。アイドルみたいにかわいくもないですし、全然モテませんし……」
まだあまりクラスに馴染んでいないというのもあるけど、そもそも同性からモテるっていったいどういう状態を指すんだろうか。(誰にも『好き』とか言われてないしなぁ……)
ちなみに女の子にモテる、という可能性は最初から除外している。
女の子は大体オレを敵視するから、そういう次元にないのだ、悲しいことに。
「いーやいやいやノンタン、雑魚どもにモテまくってっから! まじ身辺気を付けろよ!」
「そうですか……? あ、もしかして初日に絡まれたみたいなのをモテるって言ってます?」
それなら確かに心当たりありまくりだけど、全っ然嬉しくない。
モテるってあんな乱暴に絡まれることと同義だったか?
しかし、オレのことなのに何故朝比奈先輩の方が詳しいのだろうか……。
「まあアレもある意味モテた結果だろうけど、そういうことじゃなくてなァ。無駄にチヤホヤされたりとか、ヤラシイ目で見られたりとかだよ。絶対教室には何人かいるぜェ、ノンタンにホの字のやつ」
ホの字て。(朝比奈先輩は時々言葉のチョイスが古い。周りの大人の影響だろうか)
「オレのことそんな風に見てるの、たぶん朝比奈先輩だけですよ。朝比奈先輩にモテてるなら嬉しいですけど」
「あ、そお? じゃ、ノンタンは俺だけにモテるっつーことで決定な!」
「はいっ」
実際、好きでもないひとからモテたって嬉しくもなんともないし。
「ハア~ちょっと今の聞きました? ニコチャン先輩! もぉ俺こいつが可愛くてしゃーないんスけど! 素直すぎてヤバくないっすか?」
「そうだねえ。斉賀君は朝比奈君のことが大好きなんだなーってことは伝わったよ。珍しいね」
「ちょ、珍しいは余計ッスよ! こう見えて結構モテるんスからね、俺」
「それは知ってるけどあんまりこういうモテ方はしないじゃん、朝比奈君」
「まあそうッスけどぉ」
どういう意味だろう。
つまり、オレが朝比奈先輩のこと好きなのってまさかバレバレってこと? うわあ、自重しよう。
ていうかオレ達が好き同士だって分かっても特にツッコんでこないんですね、ニコちゃん先輩……。
あとやっぱり朝比奈先輩はモテるんですね。(こういうモテ方ってどういうモテ方だろうか?)
オレ達が話している近くでは、ひばり先輩と藤堂先輩の会話が盛り上がっていた。
「うおおお、和牛焼肉弁当かよ!! やるじゃねーか変態!」
「愛するひばり様のためならこんなものは御安い御用です。さ、どうぞ胃にお納めください」
「おう、遠慮なく頂くぜ。まあ迷惑料ってやつだよな!」
「こんな安いものではとても迷惑料にはなりませんので、是非あとで部に差し入れしてもよろしいですか?」
「おう、シュークリームとマカロンを部員全員分買ってこいや」
「承知しました……!」
ひばり先輩は、実は藤堂先輩のストーカー行為をそんなに気にしていないのかもしれない(食べ物で手を打つくらいだから)
藤堂先輩はお弁当にはまだ手を付けず、美味しそうにお肉を頬張るひばり先輩を見つめ、堂々と正面から盗撮していた。(はたしてこれは盗撮というのだろうか)
一方、淡々とお弁当を食べるつばめ先輩には、橘会長がウザ絡み(失礼)をしている。
「焼肉を食べるつばめ君も可愛いなあ」
「橘先輩の分のお肉も目の前にありますので、どうぞ」
「え!? それってつばめ君を食べていいってコトかい!?」
「焼肉のことです」
「焼いて食べていいのかい!?」
「既に焼いてありますよ」
「ああっ、つばめ君……好きだ!」
「僕も焼肉が好きです」
オレが朝比奈先輩を好きだってこと、周囲にバレバレだから自重しなきゃいけないって思ったけど。
この中で自重してるひと、誰もいないな……。
またしても知らない人の登場だ。
この学校ではあまり見かけないほぼ丸坊主に近いスポーツ刈りで、身長は低めだけど体型はとてもガッシリ……ぽっちゃり……いや、どっしりしている。
ニコニコと穏やかな表情は崩れることがないような完璧さで、まるでそう、仏様のよう。
否、昭和の野球漫画ドカ〇ンのような……
あっ!?
「お、ニコチャン先輩ちーっす!」
彼の存在に気付いた朝比奈先輩が勢いよく立ち上がって挨拶をした。
「やあやあ朝比奈君、元気そうだね。ごめんねみんな、お弁当待ってたでしょ? あっ藤堂君、教室にお弁当届いてたよ~? 届け先ちゃんと生徒会室って書いたの~? まあ奢りだから別にいいけどさぁ」
やっぱり、執行部の大ボス二小山先輩こと『ニコチャンセンパイ』だ!!
ほんとに『ニコちゃん先輩』って感じがする。見た目とか。
朝比奈先輩の付けるあだ名って案外的を得ているんだなあ。(すずをこけしっちと名付けた辺りから思ってたけど)
「悪い二小山、多分俺の手違いだ。全員分運んでくれてありがとう」
「ど~いたしましてぇ。ああひばり君いらっしゃい、お腹がすきすぎて暴れなかった?」
「おう、全然だぜ! ナメんなよ」
「はァ? ウソつけ、腹減ったって喚きまくってただろォが」
「うっせぇアホトーマ、別に喚いてねェし!」
朝比奈先輩とひばり先輩のやりとりは小学生男子のじゃれ合いのようだ。
微笑ましいといえば、微笑ましい。図体はデカいけど。
二小山先輩はそんな二人を後目にそそくさとみんなにお弁当とペットボトルのお茶を配っていく。
途中から朝比奈先輩がそれを手伝って、オレも手伝おうとしたけど『すぐ終わるからノンタンは座ってろ』と言われてしまった。(オレはこの中で唯一の一年生なのに申し訳ない。今度から気を付けよう……)
二小山……ニコちゃん先輩は、なんだか頭の形が少しおにぎりに似ていて、見るからにとても優しそうな先輩だった。
朝比奈先輩の先輩だから、顔に傷があるような見た目も怖い人だと思ってたのにかなり拍子抜けだ。
でもつばめ先輩のようにブチ切れたら怖いのかもしれないから、なるべく怒らせないようにしたいところ。
「で、きみが朝比奈君が推薦したっていう一年の斉賀君だね、すぐに分かったよ~。僕の名前は二小山正太郎です。朝比奈君に頼りっぱなしの情けない三年だけど、ヨロシクね~。柔道部の副主将もやってまーす」
オレの前に来た二小山先輩が、お弁当を渡しながら先に自己紹介してくれた。
オレも慌てて立ち上がって自己紹介をした。
「は、初めまして斉賀希です! こちらこそどうぞよろしくお願いします……! お弁当配りすみませんっ、気がきかなくて」
「いいよそんなの、まだ入学したての子にそんな雑用やらせないよ! ていうか朝比奈君の言った通りほんとに可愛いね~、アイドルみたいだぁ。モテるでしょ? 男子校なんて来て大丈夫なの?」
「え、いやっそんな……全然です。アイドルみたいにかわいくもないですし、全然モテませんし……」
まだあまりクラスに馴染んでいないというのもあるけど、そもそも同性からモテるっていったいどういう状態を指すんだろうか。(誰にも『好き』とか言われてないしなぁ……)
ちなみに女の子にモテる、という可能性は最初から除外している。
女の子は大体オレを敵視するから、そういう次元にないのだ、悲しいことに。
「いーやいやいやノンタン、雑魚どもにモテまくってっから! まじ身辺気を付けろよ!」
「そうですか……? あ、もしかして初日に絡まれたみたいなのをモテるって言ってます?」
それなら確かに心当たりありまくりだけど、全っ然嬉しくない。
モテるってあんな乱暴に絡まれることと同義だったか?
しかし、オレのことなのに何故朝比奈先輩の方が詳しいのだろうか……。
「まあアレもある意味モテた結果だろうけど、そういうことじゃなくてなァ。無駄にチヤホヤされたりとか、ヤラシイ目で見られたりとかだよ。絶対教室には何人かいるぜェ、ノンタンにホの字のやつ」
ホの字て。(朝比奈先輩は時々言葉のチョイスが古い。周りの大人の影響だろうか)
「オレのことそんな風に見てるの、たぶん朝比奈先輩だけですよ。朝比奈先輩にモテてるなら嬉しいですけど」
「あ、そお? じゃ、ノンタンは俺だけにモテるっつーことで決定な!」
「はいっ」
実際、好きでもないひとからモテたって嬉しくもなんともないし。
「ハア~ちょっと今の聞きました? ニコチャン先輩! もぉ俺こいつが可愛くてしゃーないんスけど! 素直すぎてヤバくないっすか?」
「そうだねえ。斉賀君は朝比奈君のことが大好きなんだなーってことは伝わったよ。珍しいね」
「ちょ、珍しいは余計ッスよ! こう見えて結構モテるんスからね、俺」
「それは知ってるけどあんまりこういうモテ方はしないじゃん、朝比奈君」
「まあそうッスけどぉ」
どういう意味だろう。
つまり、オレが朝比奈先輩のこと好きなのってまさかバレバレってこと? うわあ、自重しよう。
ていうかオレ達が好き同士だって分かっても特にツッコんでこないんですね、ニコちゃん先輩……。
あとやっぱり朝比奈先輩はモテるんですね。(こういうモテ方ってどういうモテ方だろうか?)
オレ達が話している近くでは、ひばり先輩と藤堂先輩の会話が盛り上がっていた。
「うおおお、和牛焼肉弁当かよ!! やるじゃねーか変態!」
「愛するひばり様のためならこんなものは御安い御用です。さ、どうぞ胃にお納めください」
「おう、遠慮なく頂くぜ。まあ迷惑料ってやつだよな!」
「こんな安いものではとても迷惑料にはなりませんので、是非あとで部に差し入れしてもよろしいですか?」
「おう、シュークリームとマカロンを部員全員分買ってこいや」
「承知しました……!」
ひばり先輩は、実は藤堂先輩のストーカー行為をそんなに気にしていないのかもしれない(食べ物で手を打つくらいだから)
藤堂先輩はお弁当にはまだ手を付けず、美味しそうにお肉を頬張るひばり先輩を見つめ、堂々と正面から盗撮していた。(はたしてこれは盗撮というのだろうか)
一方、淡々とお弁当を食べるつばめ先輩には、橘会長がウザ絡み(失礼)をしている。
「焼肉を食べるつばめ君も可愛いなあ」
「橘先輩の分のお肉も目の前にありますので、どうぞ」
「え!? それってつばめ君を食べていいってコトかい!?」
「焼肉のことです」
「焼いて食べていいのかい!?」
「既に焼いてありますよ」
「ああっ、つばめ君……好きだ!」
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