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〃
お言葉に甘えて普段買わない(というか買えない)ものをカゴに入れた結果、手持ちのエコバック一つだけじゃ足りなくなった。
なので、レジ袋を二枚購入してその上朝比奈先輩を荷物持ちにしてしまっているという。
「す、すみません! こんな量になるとは」
「俺が買っていいって言ったんだから別にいんじゃね? 今夜はパーリィナイトだなァ!」
「平日ど真ん中なんですけど」
「ハハハッ!」
朝比奈先輩ともあろう方が両手に白い買い物袋を提げているなんて――しかもオレには一つしか持たせてくれなかったし――校内の誰かに見られたら舐められたりしないだろうか。
営業妨害してるみたいでちょっぴり心配だ。
「まあ、両手塞がれてっからノンタンと手ェ繋げないのが残念だなァ」
「気にするのそこですか!?」
「そこしかなくね?」
その言葉を聞いて、とてもたまらない気持ちになったオレは――朝比奈先輩の左腕に自分の腕を絡ませてひっついた。
ここは外なのに……誰かが見ているかもしれないのに。
「うぉっ!? の、ノンタン!?」
「すいません、少しだけ」
一瞬だけ! 一瞬だけだから……。
触りたくて我慢できなくなったんだ。
朝比奈先輩のことが、好きすぎて……。
「待ってくれ! 荷物、荷物が邪魔!! あっ……ノンタンのデレタイム、もー終わりィ!?」
「ありがとうございました……」
「そんで何のお礼!?」
朝比奈先輩が本当はこんな優しいんだってことがみんなにバレちゃったら、絶対朝比奈先輩のファンが増えそう……。
いや今もモテモテだろうけど、余計に増えそう。
そうなったらいやだなぁ……オレ、ライバルに勝てる自信がない。
「はい出たーノンタンの無自覚小悪魔攻撃……くそォ、荷物持ってなかったら抱き返してやったのに……くぅぅ」
なんか、オレが朝比奈先輩の恋人だ!
って堂々と言えるような自信が欲しいな。
自信というか、証というか……あ!
「朝比奈先輩」
「え、なにィ?」
「な、名前でお呼びしてもよろしいでしょうか……?」
「えっ? えらいトートツだな」
オレってほんとに恋愛弱者だ。
恋人同士と言ったらこれというか……基本中の基本しか分からない。
でも、つばめ先輩やひばり先輩だって呼んでるんだから、本当はオレだってずっとそう呼びたかったんだ。
「トーマ……せんぱい」
「……」
「と、トーマ先輩って呼びます、今から」
「……」
「い、いいですよね? こいびと、ですからっ……」
「かわいい」
「は?」
普通そこは『いいぜ』とか『ダメだ』とかの返事が来るところでは?
いや、ダメって言われたら超ショックだけど。
「あ、あの。よろしければ許可を……」
「ノンタン可愛い――!!! 俺の恋人が世界一可愛い――!!!」
往来で叫びまくる朝比奈先輩を見て――もちろん周囲の歩行者には不審な目で見られまくっている――もう許可とか別にどうでもいいな、という気分になった。
そして、この往来にはそんなオレたちの様子を見て顔を蒼くしている人物がいて――奴がのちにオレのライバルと名乗りを上げてくることを、この時のオレは予想もしていないのだった。
「う、ウソだろ……!? あの朝比奈先輩が、あんな馬鹿みたいなピンク頭の軟弱ヤローにそんな顔するなんて……っ!」
なので、レジ袋を二枚購入してその上朝比奈先輩を荷物持ちにしてしまっているという。
「す、すみません! こんな量になるとは」
「俺が買っていいって言ったんだから別にいんじゃね? 今夜はパーリィナイトだなァ!」
「平日ど真ん中なんですけど」
「ハハハッ!」
朝比奈先輩ともあろう方が両手に白い買い物袋を提げているなんて――しかもオレには一つしか持たせてくれなかったし――校内の誰かに見られたら舐められたりしないだろうか。
営業妨害してるみたいでちょっぴり心配だ。
「まあ、両手塞がれてっからノンタンと手ェ繋げないのが残念だなァ」
「気にするのそこですか!?」
「そこしかなくね?」
その言葉を聞いて、とてもたまらない気持ちになったオレは――朝比奈先輩の左腕に自分の腕を絡ませてひっついた。
ここは外なのに……誰かが見ているかもしれないのに。
「うぉっ!? の、ノンタン!?」
「すいません、少しだけ」
一瞬だけ! 一瞬だけだから……。
触りたくて我慢できなくなったんだ。
朝比奈先輩のことが、好きすぎて……。
「待ってくれ! 荷物、荷物が邪魔!! あっ……ノンタンのデレタイム、もー終わりィ!?」
「ありがとうございました……」
「そんで何のお礼!?」
朝比奈先輩が本当はこんな優しいんだってことがみんなにバレちゃったら、絶対朝比奈先輩のファンが増えそう……。
いや今もモテモテだろうけど、余計に増えそう。
そうなったらいやだなぁ……オレ、ライバルに勝てる自信がない。
「はい出たーノンタンの無自覚小悪魔攻撃……くそォ、荷物持ってなかったら抱き返してやったのに……くぅぅ」
なんか、オレが朝比奈先輩の恋人だ!
って堂々と言えるような自信が欲しいな。
自信というか、証というか……あ!
「朝比奈先輩」
「え、なにィ?」
「な、名前でお呼びしてもよろしいでしょうか……?」
「えっ? えらいトートツだな」
オレってほんとに恋愛弱者だ。
恋人同士と言ったらこれというか……基本中の基本しか分からない。
でも、つばめ先輩やひばり先輩だって呼んでるんだから、本当はオレだってずっとそう呼びたかったんだ。
「トーマ……せんぱい」
「……」
「と、トーマ先輩って呼びます、今から」
「……」
「い、いいですよね? こいびと、ですからっ……」
「かわいい」
「は?」
普通そこは『いいぜ』とか『ダメだ』とかの返事が来るところでは?
いや、ダメって言われたら超ショックだけど。
「あ、あの。よろしければ許可を……」
「ノンタン可愛い――!!! 俺の恋人が世界一可愛い――!!!」
往来で叫びまくる朝比奈先輩を見て――もちろん周囲の歩行者には不審な目で見られまくっている――もう許可とか別にどうでもいいな、という気分になった。
そして、この往来にはそんなオレたちの様子を見て顔を蒼くしている人物がいて――奴がのちにオレのライバルと名乗りを上げてくることを、この時のオレは予想もしていないのだった。
「う、ウソだろ……!? あの朝比奈先輩が、あんな馬鹿みたいなピンク頭の軟弱ヤローにそんな顔するなんて……っ!」
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