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「健人お前、遊び行く時いっつもジャージだよな。デートでもジャージだったら引かれるぞ、普通に」
キラキラした目でジャージを語る上妻君に、一之瀬君がツッコんだ。
ひ……引かれるの?
「なんだよ、ジャージいいじゃねぇか! 動きやすくて!」
「デート用の服に機能性とか求めてねぇから。スポーツデートとかキャンプデートなら別にいいと思うけどさ。俺はオシャレな服持ってないことはないけど、斉賀とはサイズが違いすぎるんだよなぁ」
「う……た、たしかに」
一之瀬君はバスケ部の高身長イケメンだから、オレとは体格がかなり違う。
服を借りたところで、子供が大人の服を着てるみたいになりそうだ。
そのときだ。
「じゃあ俺の服、貸そっか?」
「え?」
「のんちんに似合う服、ぜってぇあると思うんだよな」
「ほ、ほんとう? 森君!」
「マジマジ」
漫画とアニメが大好きな森君だ。
確かに森君はオレやすずと同じくらいの身長・体格だ。それにオシャレっぽい。(派手ともいう)
助かった……持つべきものはやはり友達なんだな!
「森君はオシャレとか詳しいの?」
「まあ、それなりに? うち姉ちゃんもいるし、ダサい格好してると何かとうるせえんだよなー」
おお、お姉さん……!
そんな身近に服のアドバイスをしてもらえる存在がいるなんて羨ましい。
「とにかく、本当にありがとう! えっと……」
放課後森君の家に服を借りに行ってもいいか聞こうとしたら、森君はオレにとってめちゃくちゃ助かる提案をしてくれた。
「デートって明日なんだろ? じゃあ明日の朝直接オレんちにおいでよ。学校からわりと近いからさ。気合い入れて頭から靴までのんちんのトータルコーディネートさせて! えーと、9時……いや、8時には来れる?」
森君は神様なのか?
あまりに有難い申し出に涙が出そうになった。
「うん! 本当に本当にありがとう森君……!」
「テツヤでいいよ!」
「て、テツヤ君っ」
なんか名前呼び照れくさいな。
というか、テツヤ君なんて気軽に呼んでいいんだろうか。
神様テツヤ様なのに。
「ねぇねぇ、明日ぼくもてっちゃんち行っていい? のんちゃんがカッコよくなるところが見たーい!」
「おお、別にいいよ。じゃあついでにお前らも来る? 明日部活が休みなら……」
「「「行く!!」」」
すずとハルは分かるけど、上妻君と一之瀬君までわざわざ朝早くからオレを見にくるなんて……物好きというか、なんというか。
その日はちゃんと部活にも顔を出して――すずは九路盤での囲碁なら既にマスターしてしまった――その日は安心して眠った。
明日はトーマ先輩との初デート、楽しみだな。
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ひ……引かれるの?
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「う……た、たしかに」
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そのときだ。
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「とにかく、本当にありがとう! えっと……」
放課後森君の家に服を借りに行ってもいいか聞こうとしたら、森君はオレにとってめちゃくちゃ助かる提案をしてくれた。
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