112 / 256
〃
それからはオレ達は、二手に分かれてエアホッケーやバスケのシュート対決をして遊んだ。
そこそこ運動のできるすず&ハルチームと、恐ろしく運動神経がいいトーマ先輩&激しく運動音痴なオレのチームで、パワーバランスはなかなかだったと思う。
結果と言えば、エアホッケーはオレたちが勝ち、バスケはすず達が勝った。
オレがトーマ先輩の足を引っ張りまくったんだけど……申し訳ない。
さっきオレが泣いたのかトラウマ(?)なのか、トーマ先輩は今度は罰ゲームうんぬんは言いださなかった。
「あー遊んだ遊んだ、晩飯は何にすっかなー! お前ら何食いたい?」
「そりゃ、奢ってもらうんだからチョイスは朝比奈先輩に任せますよぉ」
「ンー、全員成人してりゃ、迷わず居酒屋にチョッコーするンだけどなァ。まあ酒飲まなきゃいいだけなんだけど」
「ちょっと居酒屋は緊張します…… 」
それにオレたち全員生徒会役員と執行部員だし。
たとえお酒を飲まなくても、居酒屋にいるところを知り合いに見つかったりしたらちょっと面倒くさい気がする。
オレたちはゲーセンのビルを出て、再び街をぶらついた。外はだいぶ薄暗くなってたけど、まだまだ人の数は多い。
オレは今まで一緒に街に遊びに行くような友達がいなかったから、今日は本当に楽しかった。
地元のゲーセンだけは時々一人で遊びに行ってたけど……。
こんなふうに恋人や友達と一緒に街で遊ぶようになるなんて、あの頃は想像もしてなかったなぁ。
街灯に照らされた街を眺めて、なんだか無性に泣きたくなるような、せつない気分になった。
きっと外が少し肌寒いせいだ。
「お、ここの二階にイタリアンレストランがあんじゃん、行ってみるか?」
「わあ、隠れ家っぽくてオシャレー! いいですね、みんなでピザとかパスタとかシェアして食べましょう」
「よし、行こーぜ!」
主張の強い二人組(トーマ先輩とすず)が素早く店を見つけて話し合い、主張の弱い組(オレとハル)は黙ってその後ろをトコトコついて行った。
そこは二階へ登る階段の前にメニューの書かれた黒板のみが置いてある、オトナがデートに使いそうな素敵なお店だった。
正直、ドアをくぐる前は居酒屋に入るのと同じくらい緊張したけど、中は落ち着いた雰囲気でいいお店だった。(高校生が入るにはやっぱり早すぎる気がしたけど……)
「どれもおいしそう……イタリアンてピザとパスタだけじゃないんだねえ……」
オレもハルもイタリアンといえばピザとパスタしか分からなかったので、すずの言葉にうんうんと頷いた。
「そりゃそーだろ。まあシェアするんだし、適当に選べよ。俺はたいてい何でも食うし」
「俺も……すずとのんさんが食べたいやつでいい」
「ホント? いいの? あっのんちゃん、デザートにジェラートがあるよ、あとで食べようよ!」
「あ、食べたい。でもデザートまで頼んでいいのかな……」
トーマ先輩のお財布は大丈夫だろうか。
育ちざかりの男子高校生四人は結構食べるぞお……。
「おー頼め頼め。甘いものは別腹なんだろ? まあ俺はいらねぇけどな。チハルも食うか? デザート」
「俺も甘いモノはちょっと……代わりに食後にコーヒーを頼んでいいですか」
「お、仲間じゃねーか! ブラックでいいか?」
「はい」
ハルも甘いモノはダメだったのか。じゃあやっぱり今度お昼に食べたケーキが美味しいカフェにはすずと二人で行こう。
結局パスタとピザを数種類ずつと、生ハムのサラダ、チーズの盛り合わせを頼んでみんなでシェアして食べた。
ハルは運動部なだけあって、みんなが食べれなくなっても最後までぺろりと片付けてくれた。
こんなにお腹いっぱいなのに、デザートは入るから不思議だよねぇとすずと言いながら食べた。
あなたにおすすめの小説
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうせ全部、知ってるくせに。
楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】
親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。
飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。
※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?