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81、清白の告白
もう学校の最寄駅には寄らないから、俺はまっすぐ家の最寄駅に帰った。
祖母に貰ったお小遣いは、そのままそっくり返すつもりだ。
ご飯もカラオケも割り勘だったから、結局俺が奢ったのは自販機のミルクティーだけで、お金自体あまり使わなかった。
素振りは何回しよう、200回は少ないか?
明日ひどい筋肉痛になったって、かまうものか。
何かしていないと、嫌な考えに頭を支配されてしまいそうで……。
「――お兄さん、ちょっとお時間いいですか?」
「えっ?」
最寄駅を出ようとしたら、ベンチに座っている知らない女の子に声をかけられた。
しかし俯いていて、その顔は見えない。
最近の俺、本当にモテ期なのか……?
嬉しいというよりも怪訝に思い、でも俺は立ち止まった。
すると女の子もスッと立ちあがり、俺に向き合った。
顔を見て、驚いた。
「す、すず……!?」
「うふふ、また女の子にナンパされたかと思った~?」
そこに居たのは、女装したすずだった。
先週とはまた違う雰囲気の、茶髪のウィッグに青色のワンピースを着ている。
この格好も似合っているが、それより何故すずが俺の最寄の駅に……!?
「ちーちゃん、ちょっと付き合ってくれる?」
「ど、どこに行くんだ……?」
すずは無表情で、テンパる俺の手を取るとスタスタと歩きだした。
この町の地理を詳しく知ってるのか?
そう思ったら、すずの足がピタっと止まった。
「あんまり人が来なさそうなところに案内して欲しいんだけど」
「あ、ああ」
俺は駅裏にある、人けの無い公園にすずを案内した。
子ども用の用具が三つだけ置いてある、ごく小さな公園だ。
小さい頃祖父母によく連れてきてもらったが、人見知りの俺は他の子ども達の輪に入っていけなくて、ずっとそばを離れなかったっけ。
砂場近くのベンチに、並んで腰を下ろした。
改めてすずの格好を見ると、ドキドキしてきた。
本物の女子とは違うけど、やっぱりすずは可愛い。
俺が盲目なだけかもしれないけど。
それにしても、すずは一体どういうつもりなんだろう。
今日、俺が田上さんとデートすることは知っていたはずだ。
俺が何時に帰ってくるかも分からないのに、駅で待ってるなんて……。
俺をからかう為だけにしているとは思えない。
でも、その真意はまったく分からない。
「あの、すず」
「ちょっと待って」
とりあえず今日のことを報告をしようと思って口を開いたが、低めの声で遮られた。
「ちーちゃん、今だけはぼくを本物の女の子だと思ってくれないかな」
「え?」
すずを、本物の女の子だと思う?
いったいどういうことだろう……。
すずの真意が更に分からなくなったが、とりあえず俺は頷いた。
つまり女の子扱いをしてほしいということだろうか? 何故だ?
すずは、俺と目を合わせると突然ニッコリと笑った。
不意打ちすぎる笑顔に、ドキンと胸が高鳴る。
「ねえ、今日のぼくも可愛い?」
「うん、可愛い」
「今日会ってた人と、どっちが可愛い?」
「……」
本当にどういうつもりなんだろう。
やっぱり俺をからかっているのか……?
先週はすずだと即答できたのに、今日はできなかった。
マジメにどっちの方がより可愛いかと考えていたわけじゃない。
すずの考えていることが今一つ分からないので、安易に答えたらダメだとなんとなく思ったのだ。
それに今日、田上さんはすごく可愛かった。
制服だと地味な印象なのに、俺と会うためにオシャレしてくれていた。
だから……何も考えずにすずの方が可愛いとは言えなかった。
祖母に貰ったお小遣いは、そのままそっくり返すつもりだ。
ご飯もカラオケも割り勘だったから、結局俺が奢ったのは自販機のミルクティーだけで、お金自体あまり使わなかった。
素振りは何回しよう、200回は少ないか?
明日ひどい筋肉痛になったって、かまうものか。
何かしていないと、嫌な考えに頭を支配されてしまいそうで……。
「――お兄さん、ちょっとお時間いいですか?」
「えっ?」
最寄駅を出ようとしたら、ベンチに座っている知らない女の子に声をかけられた。
しかし俯いていて、その顔は見えない。
最近の俺、本当にモテ期なのか……?
嬉しいというよりも怪訝に思い、でも俺は立ち止まった。
すると女の子もスッと立ちあがり、俺に向き合った。
顔を見て、驚いた。
「す、すず……!?」
「うふふ、また女の子にナンパされたかと思った~?」
そこに居たのは、女装したすずだった。
先週とはまた違う雰囲気の、茶髪のウィッグに青色のワンピースを着ている。
この格好も似合っているが、それより何故すずが俺の最寄の駅に……!?
「ちーちゃん、ちょっと付き合ってくれる?」
「ど、どこに行くんだ……?」
すずは無表情で、テンパる俺の手を取るとスタスタと歩きだした。
この町の地理を詳しく知ってるのか?
そう思ったら、すずの足がピタっと止まった。
「あんまり人が来なさそうなところに案内して欲しいんだけど」
「あ、ああ」
俺は駅裏にある、人けの無い公園にすずを案内した。
子ども用の用具が三つだけ置いてある、ごく小さな公園だ。
小さい頃祖父母によく連れてきてもらったが、人見知りの俺は他の子ども達の輪に入っていけなくて、ずっとそばを離れなかったっけ。
砂場近くのベンチに、並んで腰を下ろした。
改めてすずの格好を見ると、ドキドキしてきた。
本物の女子とは違うけど、やっぱりすずは可愛い。
俺が盲目なだけかもしれないけど。
それにしても、すずは一体どういうつもりなんだろう。
今日、俺が田上さんとデートすることは知っていたはずだ。
俺が何時に帰ってくるかも分からないのに、駅で待ってるなんて……。
俺をからかう為だけにしているとは思えない。
でも、その真意はまったく分からない。
「あの、すず」
「ちょっと待って」
とりあえず今日のことを報告をしようと思って口を開いたが、低めの声で遮られた。
「ちーちゃん、今だけはぼくを本物の女の子だと思ってくれないかな」
「え?」
すずを、本物の女の子だと思う?
いったいどういうことだろう……。
すずの真意が更に分からなくなったが、とりあえず俺は頷いた。
つまり女の子扱いをしてほしいということだろうか? 何故だ?
すずは、俺と目を合わせると突然ニッコリと笑った。
不意打ちすぎる笑顔に、ドキンと胸が高鳴る。
「ねえ、今日のぼくも可愛い?」
「うん、可愛い」
「今日会ってた人と、どっちが可愛い?」
「……」
本当にどういうつもりなんだろう。
やっぱり俺をからかっているのか……?
先週はすずだと即答できたのに、今日はできなかった。
マジメにどっちの方がより可愛いかと考えていたわけじゃない。
すずの考えていることが今一つ分からないので、安易に答えたらダメだとなんとなく思ったのだ。
それに今日、田上さんはすごく可愛かった。
制服だと地味な印象なのに、俺と会うためにオシャレしてくれていた。
だから……何も考えずにすずの方が可愛いとは言えなかった。
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