化け物天使は常識知らず!

ユミグ

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ドンドンドンッッッ!!!

ガチャッ…

朝からエロエロはしてないんだね!良かったよ!

「どうした?目が腫れてる、なにが……とりあえず入りなさい」

そうだった。私泣いてたんだった。
腫れた目を治し…治していいのか?いいか。人間じゃないとは伝えてあるし。
ダイニングに案内されて座る私に温かいミルクを出してくれるのは…

「ごめんなさい」
「昨日も来たね?」
「はい」

アルフの両親、ウェズリーだ。
多分ダンは寝てる。きっとエロエロで疲れてるんだろう。

「「…」」

なにをどう話せばいいんだろう。
いや、話したい内容は決まってるんだけど。

「あれから色々と聞いた」

話し出さない私に気を遣ってか、ウェズリーから話し出してくれる。

「本も少し読ませてもらったんだ」
「え?」
「あまり読まれたくはないと思ってね、軽く見させてもらった。ダンも」
「はい」

本の内容を反芻してるウェズリーの表情は苦悩と悲しみと、同情かな?

「小説のようだと感じたよ、今もそうだ」
「はい」

むしろそれが正解だ。
だってそんな事実を証明してくれる世界なんてもうないんだから。

「愛は伝わってきたんだ」
「はい」
「息子をどう見てる?」

アルフ?アルフは………

「馬鹿ですね」
「……最近は話す事も多いからあの子の馬鹿さを嫌でも痛感するよ」

苦笑いするウェズリーは、それでも愛しい我が子だという表情だ。

「馬鹿で、なにも分からない奴。話さなきゃ分からないけれど、話したら理解して全てを包み込んでくれる。本能が強く、恋愛に関しては駄目駄目だけど……我慢強く私を待っていてくれる人です」
「そういう性格には思えなかったな」

それはアルフではなくてアダムの事だろう。
もしも正しさを取り除いてもアルフのようにはならないと、私は思う。

「邪魔だったのは魂だけ。一から私を愛する為に生まれ変わったと信じています」
「…」
「泥臭く、みっともなく、笑われるような姿で、惨めったらしく、しがみついて会いに来てくれた」
「だろうな」

はっ…と顔を上げると、ダンが起きてきたのか階段から降りてきた。

「だから私も一から彼らを愛したいんです。アダムのアルフではなく、アルフを愛したい。重ねて見ていた時もありますけど、今はアルフを」
「なんでここにいんだよ、アルフに伝えたのか」

ダンは私を叱るような口調で話してくれる。
そこには愛があるのだと、少し思えるような、そんな声音。

「お二人がアルフを想い、私が伴侶になる事を快く思っていないと感じていました。なので許可を頂きに参りました」
「あげねぇよ」

そうだろうね。
だって大切で愛する息子だ。
その相手が私なら嫌だろうよ。
私もニウの伴侶がこんなのは嫌………嫌すぎるな!?嫌だよ!?変な男だか女には捕まらないでね!?

「私はあまり優しい生物ではないんです」
「「…」」
「ですからお二人を洗脳するか、拷問するか、アルフに私の鱗を飲んでもらえば何万年と生きられるでしょうから、お二人が死んだ後に伴侶となるか………その時アルフが拒絶したら媚薬漬けにして無理矢理伴侶となるか……それくらいしか方法が思いつきません」
「「恐ろしいな!?」」

認めてもらうってどうしたらいいんだろう?
反対されるとは思ってたんだけど、どうやったら首を縦に………

「あ、首を縦に振るだけの行動のみにして」
「「もういい」」

いいらしい。
うん?いいのかな?

「許可なんかなくてもいいだろ」

ぷいっとそっぽを向くダンは照れているようで、そんなツンデレな態度にウェズリーは愛しさを感じているらしく、そして私は困っている。

「その……」
「なんだよ」
「アルフはお二人の事が大好きなので、出来ればその、ツンツンとした可愛い態度ではなく、許可を出すと口にして頂けると、その、アルフも心から喜んでくれるので…」
「うるせぇな!?」
「ダン…!」
「黙ってろ!」

私という存在?を認めてくれたのは、ツンツンとした態度で大いに理解した。
でも、これじゃアルフは理解してくれないなぁ…とも思ってる。
だから困っているのだ。

「好きにしたらいいだろ」
「「ダン」」
「っっ~~、あいつを幸せにすんだろ!?ならお前が伴侶にならなきゃ駄目だ!」
「「ダン…!」」
「うるせぇ!出てけ!」

そう言われましても………

「僕も許可するよ」
「ありがとうございます。不満がある際には遠慮なく伝えて下さい」
「それならすぐに出て行けるかな?」

もちろんです!
エロエロしたくなっちゃったもんね!
ダンのあんなに可愛いところを見ちゃったらエロエロしたくなるのも当然だ!

「おい!」
「やべ」

なんにも考えずに天使様の部屋へと戻ったら……

ミシミシ…ミシ……

ううん、そんな力じゃ簡単に折れるよぉ…リヴァイアサンの力を、いや、この先もこれならいちいち出すのも面倒だ。

「アルフ」
「逃げんな」
「うん、その力だと実は私、簡単に骨が折れるんだよね」
「あ゙あ゙!?なんで言わねぇ!」

おお、手加減出来るのか。

「リヴァの力出せばいいかなー?と思ってはいたんだけど、これから先もこんなんじゃ、いちいち出すのも面倒だなー?って」
「言え」
「うん、許可貰ってきた」
「なんのだ」
「両親に、アルフ下さいって」
「………」
「いいよって言われてきました」
「……当たり前だろ」
「ぶうっ!ぶっ!ぶっ!」

私の腕の中で拗ねてるニウは苦しいんだろうと、アルフがもっと力を弱めてくれる。

「いいのかよ」
「駄目かな?」
「なんでだよ!?」
「だって籠もれないよ?今からは無理じゃない?だから駄目じゃないかな?」
「………いい、ヤるぞ」

なんて色気のない台詞なんでしょう。
話を聞いちゃってる、聞かざる終えないリンジーも苦々しいお顔してるよ。

「お前を手に入れるのに生まれ変わってやったんだ」
「うん」
「もう我慢させんじゃねぇ」
「うん」

告白もしてなければ、とっても色気のないシチュエーションでもあるけれど…



そんなアルフも含めて愛してるよ。



バタッ!ガタンッ!



「アルフ!ヒナノ!」
「あぶ?」


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