化け物天使は常識知らず!

ユミグ

文字の大きさ
107 / 135

105

しおりを挟む

「「「…」」」

うん、まぁ、そういう反応になるよね。
メルはアルフと私から離れそうにない、そして私たちも離れる気がないからとバーナビー達に連絡した。
神獣でもあるライは割と有名だ。
ちょろちょろと城に出没しては楽しそうに遊ぶ姿は他国で見られる姿ではない…らしい。多分。
シュワールの所にも居たけどね…オーナーとも居たけどね…
ま、まぁ、この国では神アレスが寄越した遣い?みたいな存在なんだと言われている。
ライは私を“お母さん”なんて呼ばないし、これからもあまりないと思う。
でもライとは違い、メルは私の事をママと呼び、アルフをパパと呼ぶ。
そして人間の生活を理解するのはまだ早い。
学ばせたとしても、時間がかかるだろうと思っている私は早々にお披露目しちゃえばいいんじゃない?と提案しました。
とりあえずバーナビー達が急いで天使様の部屋に来てくれたので、メルを紹介して話し合いをしてる。

「アレスが祝福して子ども授けたーみたいにしようかなぁ?って」
「り、利用しても…うん、そう、だな、ヒナノがいいならいいんでしょう…」

ううん、敬語ぉ。
婚礼式は進んでるし?気が早い神サマーが子どもを授けたとか言えばいいと思うなってね?

「天使様は子を孕まないようになってるとか?子を利用された過去があるからそういう事にアレスがしたとか?それならこれからも煩く言われないかも?」
「い、いいと思われます」

ううん、敬語ぉ。

「神の名を使う以外に懸念点はある?」
「いや、それがいい」

ルーシャンがそう言うならいいのかな?
バーナビーは神の事になると、からくり人形みたいになっちゃうし。

「ママ」
「なあに?」
「かみなり!」
「はい」
「あむっあむっ」
「イヤーカフを着けておくわ、ここから」
「や!ママのがいい!」
「でも、パパといる時にお腹が空いたらどうするの?」
「パパにもらう!」
「無理だぞ」
「にゃっ!いやーきゃふっ!」
「ふふ、はい」

人気がない所に雷を降らせているからそこに行けばいいんだろうけど、まだ力を……いや?

「力は理解してる?」
「しょーよ!ちゅごい?」
「凄いわ、短い間で理解出来る子は知らない」
「ママしゅきっ!」

拒絶されていた間に力を理解しているから、ライよりは器用に使えるだろう。
神々と同じくらいかな。

「すぐに披露目をしよう」
「ごめんなさい、仕事増やしちゃった…」
「いい、随分と休めそうだからな」
「?」
「公爵も元通りだ」

ああ、なるほど。
公爵は元々、国に尽力してた。
けれど、伴侶の事があるからと仕事も最小限にして、呪いをなくなれーってした後に籠もった公爵はまた精力的に動き出したんだろう。

「んふ♡」
「……なにをした」

やだなぁ…ルーシャンったら、そんな言い方しないでよぉ。

「なにもしてないよ?音のと仕事出来る男って格好いいよねーって話してたの思い出してただけ♡」
「………よくやった」
「わーい!」

伴侶にお仕事してるあなたが好き♡なんて言われたとしたら、んんっ、もしも話だよー?喜んで働くよねー。

「メルねー?ルーシャンしゅきぃ」
「………」
「あ、キラキラしてるけどね、一応私たちの子だから敬わない方がいいんじゃない?」

天使様の立場は王様より上だと最初の頃に聞いた。
でも、本来は王様を幸福に導く為に天使様が存在する。
その事実を知っているのだから、変わらずバーナビー達が敬ってしまうとアレスを否定しているようにも見える?かも?どうだろ?

「そうだな」
「ルーシャンもしゅきー?」
「まだ分からないな」
「ひゃぁん♡」
「…」

どうやら恋多き乙女らしい。
私の膝で顔をぷにぷにの肉球で隠しながら照れ照れしてる。

「ルーシャンはバーナビーのモノよ」
「しょーだった」

どうやら立ち直りも早い乙女みたいだ。

「メル、あの、あの、」
「ライきらい!」
「どうしてライが嫌いなの?」
「らってかっこよくないれちょ?」
「そんなぁ…!」

メルには既に好みが出来ていて、ライは刺さらないらしい………

「メル?」
「にゃあに?」
「私がそう思ってるからそう思うの?」

私にはアルフが刺さらない男だと思ってた。
いや、刺さらないんだけどね、今も。
でもアルフを愛してる今、うーん…あ、そうそう、いわゆる理想の男性ではなくともきゅんきゅんするのだ。
そういう気持ちまで受け継いじゃったのかな?

「メルがおもう!パパはかっこいい!」
「そうだろ?」
「ライはかっこよくにゃい!」
「ぅぅ…」
「ママかっこいい!メルのことしゅき?」
「伴侶という意味でなら好きではないわ」
「しょんな…!」
「メルを子として愛してる」
「しゅき!メルも!」

好きか嫌いかで分けてるのか。
そのうち軽々しく呪いを投げそうだな。

「私は呪いが好きじゃないの」
「あい!のろいしない!」
「ありがとう」

天界に居た方が教育的にはいいんだろう、メルにとっては。
でもアルフと私がここにいるなら、異なる教育方法にしなくては。

「バーナビー?」
「どうされました?」
「けーごらめよ?」
「そ、そうだったな」
「ママとパパはバーナビーをまもるにょ!らからメルもまもるにょ!」
「あり、ありがとう」
「ふんっ!」

どうやら天使様業を手伝ってくれるらしい。
ついでに護衛もしてくれるらしい。
そういえば夢で見たメルは今とは異なっていたな。アルフくらいの背で………

「メル」
「なあに?」
「あざといわね」
「……くふくふ」

くふくふと笑うメルはあざとい女だ。
わざと小さくなって可愛がられてる。
神々や私と違い、姿形を変化出来るんだろう。
他にも出来るんだろうけど、今はその姿で愛でられたいらしい。

「バーナビーたちどこいっちゃうにょ」
「仕事だ」
「すまないな」
「ちごと!メルもちごとしゅる!」
「仕事したいの?」
「しゅる!」
「それならパパに習いなさい」
「あい!」

メルは力を理解している。
だからこそ、ここでは暴走してるように見られてしまう、それがバーナビーを守る為でも。
アルフもしばらくは私に着いているらしいから、その間に色々と教わればいい。

「パパおちえてー」
「いいぞ」
「えーい!」
「「「「!?」」」」

そんな最初から暴れなくても……
訓練なのか知らないけれど、部屋をボコボコしていくメル。

「おい、駄目だ」
「にゃんで!」
「守る為に使うんだよ」
「まもってる!」
「攻撃になってんぞ」
「そんな…!」

へにゃんと尻尾を垂れ下げながらアルフの肩に乗るメルは相当に………

「おちえてー」
「まずは魔法を学べ」
「あい!」

あざといな。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

黒の神官と夜のお世話役

苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

【R18】熱い夜の相手は王太子!? ~婚約者だと告げられましたが、記憶がございません~

世界のボボブラ汁(エロル)
恋愛
激しい夜を過ごしたあと、私は気づいてしまった。 ──え……この方、誰? 相手は王太子で、しかも私の婚約者だという。 けれど私は、自分の名前すら思い出せない。 訳も分からず散った純潔、家族や自分の姿への違和感──混乱する私に追い打ちをかけるように、親友(?)が告げた。 「あなた、わたくしのお兄様と恋人同士だったのよ」 ……え、私、恋人がいたのに王太子とベッドを共に!? しかも王太子も恋人も、社交界を騒がすモテ男子。 もしかして、そのせいで私は命を狙われている? 公爵令嬢ベアトリス(?)が記憶を取り戻した先に待つのは── 愛か、陰謀か、それとも破滅か。 全米がハラハラする宮廷恋愛ストーリー……になっていてほしいですね! ※本作品はR18表現があります、ご注意ください。

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。

黒騎士団の娼婦

星森
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。 異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。 頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。 煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。 誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。 「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」 ※本作はAIとの共同制作作品です。 ※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。

記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】

かのこkanoko
恋愛
記憶喪失の私が強面のギルドマスターに拾われました。 名前も年齢も住んでた町も覚えてません。 ただ、ギルマスは何だか私のストライクゾーンな気がするんですが。 プロット無しで始める異世界ゆるゆるラブコメになる予定の話です。 小説家になろう様にも公開してます。

処理中です...