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しおりを挟む「「「…」」」
うん、まぁ、そういう反応になるよね。
メルはアルフと私から離れそうにない、そして私たちも離れる気がないからとバーナビー達に連絡した。
神獣でもあるライは割と有名だ。
ちょろちょろと城に出没しては楽しそうに遊ぶ姿は他国で見られる姿ではない…らしい。多分。
シュワールの所にも居たけどね…オーナーとも居たけどね…
ま、まぁ、この国では神アレスが寄越した遣い?みたいな存在なんだと言われている。
ライは私を“お母さん”なんて呼ばないし、これからもあまりないと思う。
でもライとは違い、メルは私の事をママと呼び、アルフをパパと呼ぶ。
そして人間の生活を理解するのはまだ早い。
学ばせたとしても、時間がかかるだろうと思っている私は早々にお披露目しちゃえばいいんじゃない?と提案しました。
とりあえずバーナビー達が急いで天使様の部屋に来てくれたので、メルを紹介して話し合いをしてる。
「アレスが祝福して子ども授けたーみたいにしようかなぁ?って」
「り、利用しても…うん、そう、だな、ヒナノがいいならいいんでしょう…」
ううん、敬語ぉ。
婚礼式は進んでるし?気が早い神サマーが子どもを授けたとか言えばいいと思うなってね?
「天使様は子を孕まないようになってるとか?子を利用された過去があるからそういう事にアレスがしたとか?それならこれからも煩く言われないかも?」
「い、いいと思われます」
ううん、敬語ぉ。
「神の名を使う以外に懸念点はある?」
「いや、それがいい」
ルーシャンがそう言うならいいのかな?
バーナビーは神の事になると、からくり人形みたいになっちゃうし。
「ママ」
「なあに?」
「かみなり!」
「はい」
「あむっあむっ」
「イヤーカフを着けておくわ、ここから」
「や!ママのがいい!」
「でも、パパといる時にお腹が空いたらどうするの?」
「パパにもらう!」
「無理だぞ」
「にゃっ!いやーきゃふっ!」
「ふふ、はい」
人気がない所に雷を降らせているからそこに行けばいいんだろうけど、まだ力を……いや?
「力は理解してる?」
「しょーよ!ちゅごい?」
「凄いわ、短い間で理解出来る子は知らない」
「ママしゅきっ!」
拒絶されていた間に力を理解しているから、ライよりは器用に使えるだろう。
神々と同じくらいかな。
「すぐに披露目をしよう」
「ごめんなさい、仕事増やしちゃった…」
「いい、随分と休めそうだからな」
「?」
「公爵も元通りだ」
ああ、なるほど。
公爵は元々、国に尽力してた。
けれど、伴侶の事があるからと仕事も最小限にして、呪いをなくなれーってした後に籠もった公爵はまた精力的に動き出したんだろう。
「んふ♡」
「……なにをした」
やだなぁ…ルーシャンったら、そんな言い方しないでよぉ。
「なにもしてないよ?音のと仕事出来る男って格好いいよねーって話してたの思い出してただけ♡」
「………よくやった」
「わーい!」
伴侶にお仕事してるあなたが好き♡なんて言われたとしたら、んんっ、もしも話だよー?喜んで働くよねー。
「メルねー?ルーシャンしゅきぃ」
「………」
「あ、キラキラしてるけどね、一応私たちの子だから敬わない方がいいんじゃない?」
天使様の立場は王様より上だと最初の頃に聞いた。
でも、本来は王様を幸福に導く為に天使様が存在する。
その事実を知っているのだから、変わらずバーナビー達が敬ってしまうとアレスを否定しているようにも見える?かも?どうだろ?
「そうだな」
「ルーシャンもしゅきー?」
「まだ分からないな」
「ひゃぁん♡」
「…」
どうやら恋多き乙女らしい。
私の膝で顔をぷにぷにの肉球で隠しながら照れ照れしてる。
「ルーシャンはバーナビーのモノよ」
「しょーだった」
どうやら立ち直りも早い乙女みたいだ。
「メル、あの、あの、」
「ライきらい!」
「どうしてライが嫌いなの?」
「らってかっこよくないれちょ?」
「そんなぁ…!」
メルには既に好みが出来ていて、ライは刺さらないらしい………
「メル?」
「にゃあに?」
「私がそう思ってるからそう思うの?」
私にはアルフが刺さらない男だと思ってた。
いや、刺さらないんだけどね、今も。
でもアルフを愛してる今、うーん…あ、そうそう、いわゆる理想の男性ではなくともきゅんきゅんするのだ。
そういう気持ちまで受け継いじゃったのかな?
「メルがおもう!パパはかっこいい!」
「そうだろ?」
「ライはかっこよくにゃい!」
「ぅぅ…」
「ママかっこいい!メルのことしゅき?」
「伴侶という意味でなら好きではないわ」
「しょんな…!」
「メルを子として愛してる」
「しゅき!メルも!」
好きか嫌いかで分けてるのか。
そのうち軽々しく呪いを投げそうだな。
「私は呪いが好きじゃないの」
「あい!のろいしない!」
「ありがとう」
天界に居た方が教育的にはいいんだろう、メルにとっては。
でもアルフと私がここにいるなら、異なる教育方法にしなくては。
「バーナビー?」
「どうされました?」
「けーごらめよ?」
「そ、そうだったな」
「ママとパパはバーナビーをまもるにょ!らからメルもまもるにょ!」
「あり、ありがとう」
「ふんっ!」
どうやら天使様業を手伝ってくれるらしい。
ついでに護衛もしてくれるらしい。
そういえば夢で見たメルは今とは異なっていたな。アルフくらいの背で………
「メル」
「なあに?」
「あざといわね」
「……くふくふ」
くふくふと笑うメルはあざとい女だ。
わざと小さくなって可愛がられてる。
神々や私と違い、姿形を変化出来るんだろう。
他にも出来るんだろうけど、今はその姿で愛でられたいらしい。
「バーナビーたちどこいっちゃうにょ」
「仕事だ」
「すまないな」
「ちごと!メルもちごとしゅる!」
「仕事したいの?」
「しゅる!」
「それならパパに習いなさい」
「あい!」
メルは力を理解している。
だからこそ、ここでは暴走してるように見られてしまう、それがバーナビーを守る為でも。
アルフもしばらくは私に着いているらしいから、その間に色々と教わればいい。
「パパおちえてー」
「いいぞ」
「えーい!」
「「「「!?」」」」
そんな最初から暴れなくても……
訓練なのか知らないけれど、部屋をボコボコしていくメル。
「おい、駄目だ」
「にゃんで!」
「守る為に使うんだよ」
「まもってる!」
「攻撃になってんぞ」
「そんな…!」
へにゃんと尻尾を垂れ下げながらアルフの肩に乗るメルは相当に………
「おちえてー」
「まずは魔法を学べ」
「あい!」
あざといな。
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