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大精霊様はツンデレでした
2-8
しおりを挟む念のため寝室に行きリクに全てを話した。
1度私は死んでいる事。
それまでの過程を出来る限りなぞるように話した。
みんなには言いたくない事。
ネイサンが苦しみながら心を病んだまま死んで欲しくない事。
その為に私は、私の体の事を解決したい事。
「お水を」
「ありがとうリク」
話し続けてたから乾いた喉に、水が体に染み渡る。
「ぷはっ」
リクは途中からジャケットを脱いで髪を下ろしてる。
それはつい言っちゃった事なんだけど…
「あ、あのね、別にどんな髪型だってリクはすっごく恰好良くて好きだから…」
「私はどんな髪型でもいいのです、ユイ様がお好きな私で居たい」
「あう、ありがと」
「何故私にだけお伝えして下さったのですか?」
「みんなはネイサンと一緒に召喚したし、態度でバレちゃいそうだし」
「先程も疑っておりましたよ」
「ぅ”…リクは、その、今はどうか分からない、けど、聖女じゃなくても、ただの私でもいいって、私に忠誠を誓いたいって言ってくれた、から、その」
「今もそうですよ」
「あう…」
「私はユイ様だけに忠誠を誓いたい、初めてお会いし何をと思うかもしれませんが私はユイ様のお傍に……たとえ聖女でなくなったとしても居続けたい」
「ありがと、うん、嬉しい…凄く凄く嬉しい……いきなり会った私の話を全部信じてくれるのも、そうやって変わらず私を見てくれる事も全部全部うれしっ」
「ユイ様」
「うあああ…さびし、さびしかったあああ!みんな、忘れちゃってっ、なにもっ、かも、忘れてっ、寂しかったっ!寂しかったんだよおおおおお!!うわああぁぁぁぁぁん!」
リクに抱き着いてしがみ付いて我慢してた心を曝け出す。
「私も覚えていたかった、一緒に苦悩を分かち合いたかった」
寂しかった。
ずっとずっと寂しかった。
何をしても何を言ってもみんなには初めてで、好きな気持ちも過ごした記憶も私だけ残ってて…
苦しかった。
知ってるみんなじゃない事に違和感が拭えなかった。
寂しくて怖くてどうしたらいいか分からなかった。
でも、リクは…
リクだけは最初から何も変わらなかったから。
変わった事もあるけど、根本も私に対する態度も変わらなかったから。
だから大丈夫だと変な自信があった。
それでも怖かったけど、こんな私をまた好きだって言ってくれる。
信じてくれる。
愛してくれる。
「愛してるっ、愛してるのリク」
「私も愛しております、前回の私よりも、もっとずっとユイ様へ愛を捧げ伝え続けます」
「っっすき、すきっ、大好きっ、愛してる」
馬鹿みたいに愛を伝える私に困惑しない、驚愕しない。
当たり前のように受け止めてくれるリクの腕の中が今は一番安心出来た。
「ひっ、ふぅ、あ、ありがっ」
「しばらく冷やしておきましょう」
「ん」
氷を出して目を冷やしてくれる。
「少し横になりましょう」
「ん、手繋ぎたい」
「はい」
ベッドに横になった私の横に座り手を繋いでくれる。
「これからの事について案がございます」
「ん」
「王宮の図書館についてですが、恐らく国王に願っても無駄かと」
「え?」
「神殿で抱えてる聖女に願われても恐らくは隠されるかと…」
「そっかぁ…」
「私がしばらく通ってみます」
「え?」
「私は未だ伯爵の座を頂いておりますから、王宮に入るのは容易く閲覧出来る物も聖女に渡る物より多いかと思われます」
「ん。リク離れちゃうの?」
「しばらくは、ブルームフィールド国に居る間は行き来する事になります」
「ん、寂しい、けど、分かった」
「しばらくの間だけです、ウェイヤグルン国に着いたらずっとお傍を離れません」
「約束?」
「ええ、約束です。その間ユイ様は神殿の本を読み漁って下さい」
「分かった」
「ブルームフィールド国王に会う事は無駄です、前回はどのように周りを黙らせておりましたか?」
「あ…聖女が文を出したんだった、え、と、浄化についてとか関わらないでとか…そういう事」
「お早く出した方がいいでしょう、文言を覚えておりますか?私が今のうちに書き記します」
「うん、えっとね」
1神殿に滞在はするが、それ以外の場所での浄化はなしとする。
2夫達の権利は聖女と同等のモノとする。
3貴族、王族までも近付く事なかれ。
4なにもいらぬ、なにもするな。
「これなら問題ありませんね」
「んふふ、そうだろうね、リクが考えてくれたから」
「そうでしたか」
「ん」
「ブルームフィールド国での動きは先程伝えた通りに、ウェイヤグルン国での事はまた考えましょう」
「ん」
「私は戻って整えてきます」
「………ん」
「その前に」
目に当てた布を取って私の顔を覗く。
「私は体の事があるから…ではなく、妻を…愛する女性を抱きたいのですがよろしいですか?」
「っ、わ、私も、抱いてっほしっ」
リクが覆いかぶさって私の顔をなぞりながら涙を拭う。
「愛しております」
「私も、愛してるっ」
ゆっくりと近付いてきたリクの緑の瞳を見ながらキスを受け取る。
リクとの初めてを今度こそ覚えておきたい。
体が限界を迎えてぼーっとする頭ではなくて本当に良かった。
今この時をずっと忘れたくない。
「はっ、んっ、んっ、りくっ」
「ユイ様」
「リク、す、きっ、んっ、んっ、りくっ」
「っっ」
キスの合間にずっと名前を呼んでいた。
私の言葉に返事を返してくれる事が嬉しくてずっとずっと呼んでいた。
深い口づけも、目を見つめながらする浅い口づけも、快楽を引きだそうとする舌も、全部が愛しくて恋しくて嬉しい。
リクの首に巻き付いた私の腕は絶対に離さないと主張しているかのように強く、足をリクの腰に巻き付けて動きを制御する行動も諫められず受け入れてくれる。
「あ、ん、ん、イく……んんっ!」
キスだけでイく私に強い快楽を押し付けるように舌が口内を蹂躙する。
イった後も激しく口内を動き回る舌に翻弄されている間に神官服が脱がされ、リクの格式高い服も乱雑に脱いでいく。
焦ったような乱暴な動きに嬉しくなる。
リクはいつだって余裕そうにしているから、こんな風に焦れた動きはそれだけで興奮させていく。
「あ、あ、あ、きもち、あっ!あっ!」
「今の私の体に馴染むようにもっと教えて下さい、全部曝け出して、私に教えを」
「ん、ん、すきっ、あっ!それも、好き、だからぁ!あああっ!好きっ、気持ちいいっ!」
胸を舐められながらクリを触る。
キスをしただけだというのに下からはぐちゃぐちゃとした音がうるさい。
私の足に当たるリクの熱は私を興奮させて波が引いてくれない。
「んあっ!?きもち、きもちっっ、イっちゃっ、っっ、イくイくイくイく!」
爆発するような気持ち良さが襲って落ち着こうとしている体とは真逆にクリを扱いて乳首を嚙む行為は激しくないのにイった体に熱が引くのを許さないというように動かしていく。
そんな風な触り方をするから変に熱がこもる。
すぐイきたくなるような感覚が襲う。
「あ、あ、イきた、イきたい、あ、あ、っっ、イきたいのっ、りくぅ」
随分と甘い声で誘う私の声を唇で塞ぐ、我慢が出来ないと焦っているような動きで…
指を中に埋めると寂しいといっているように指をきゅぅきゅぅ締める。
動かせないくらい締める私の中を指だけを折っていいとこを探していく。
「あっ!あっ!そこっ、好きっ、好きなのっ!ああああっっっ!?」
グリっと強く押されて前兆もないままイく。
体が痙攣してイっているのが分かっていると思うのに、押された指はそのままだからビリビリとした快楽が走る。
腰が浮いてしまうのを止められない。
止められるのは私じゃない、私を操っているような快楽を引きだすリクしかもう止める事は出来ない。
「あっ、あっ、あっ、あっ、づっ、イく!またイっっ!あああああっっ!?だめっだめっ、あぐっ!」
長い間続く愛撫に翻弄される。
指が増えて中を蠢く動きは規則性がなく次に来る快楽が分からない。
「チッ」
リクの舌打ちが聞こえたような気がする。
そんな事しないのに…
「どうし?……!あっ!?あああああああっ!!!」
「ぐっ、すみませ、我慢が出来なく…!」
いきなり奥まで入ってきたリクは優しくなく無遠慮に叩きつける。
異常に熱いソレは私の中をかき乱し子宮を潰しては引いて、また思い切り潰す。
リクらしくない動きを理解した途端に今までで一番大きな絶頂がクる。
「あっ!?っっっっ、ああああああああっ!?イぐ!イっっ!らあああっ、らめっ、いまっ、あああああああっ!わかんなっ、イってるのにっ、ああああっ!?イくのとまんなっっ、あっ!っっっ、っ、あっっ!はっっ!っっ、っ、っっっ」
興奮して我慢が出来ないなんてそんな可愛いリク知らない。
嬉しくて嬉しくて、その嬉しさが絶頂に変わるから終わりがこない。
「あっ!がっ!っっ、っ、あああっ!あ”っ!づっ!?」
「ぐっ!だします、よ」
「ん”にぃっ!づっ!あ”っ!っっ、イぐ!」
「愛してます、ユイ様っ、っっっ、はっ!はっ!」
言葉と共に吐き出される精液は熱くて私の中をドロドロにしていく。
全てを飲み干してといわれているような動きは初めてリクから感じた独占欲だった。
「はぁっ、後ろに、します、もう少し愛させて下さい」
「あ?ん”ぎっっ!イっっ!イくの、とま、な、っっ、あああ!!!おく、ふかいぃぃぃぃっっ!」
今度は激しい動きじゃないのに息がうまく出来ない。
後ろから貫く体制を取り突き刺さる熱はガチガチに硬く私の奥深く、もっともっとと奥に進みたいのか押し潰す事をやめてくれない。
「はひゅっ!っっ、……っ!、あ”っ!っっ、っ」
声も出ない程の快感が私の体から力を奪う。
「ああああああああっ!?」
「ああ、こちらの方がずっといい」
腕を引かれた衝撃にイく。
それだけでも目がチカチカするほどの快感なのに、そのまま座らせ背面座位になる。
力が入らないから自重で深く入り込む。
私のお腹に腕を回し顎を持ち上げキスをされる私はリクの人形になったよう。
首が持ち上げられているような角度に息がしづらい。
「愛しております、心から」
「っっ、っ、~~~、っっっ!っ、っっ、あがっ!」
遂に言葉でイくようになった私は壊れた。
壊れた私を大切に抱くリクが度々目に入る。
度々という事はきっと気絶しちゃってる、そして快楽でまた起こされるのを繰り返す。
大きな声を出している時もあるしとても苦しい時もある。
自分の行動さえあやふやなのに何故かリクの言葉だけはすっと入ってくる。
「お慕いしております、一目惚れなど信じて、おりませんっ、でしたが、ユイ様を知ったらそんな事、言えなくなりますねっ、何度だってきっと、あなたに恋をしてお傍に居る事を願うでしょう、だから、どうか愛し続けて下さいね」
なんて優しい優しい声が聞こえた気がした。
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