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淫魔編
5-1※
しおりを挟む披露目に来ていた変わらぬ紫髪に紫の瞳のブリットを見つけ早々に退出した私は、エルに頼んでお茶が出来るよう整えてもらった部屋で待っていると、キラキラした瞳を携えながら私の目の前のソファに座るブリットと、後ろに並ぶ夫と共に控えているフィフィアンの姿もあった。
「フィフィアンどうですか」
私の問いかけに緊張したような面持ちで答える。
「日々精進しております」
「そう、私はブリットにだけ用があるからもう下がっていいわ」
「はい」
私の言葉にブリットの瞳がより一層キラキラした、相変わらず可愛くて楽しい友達。
「「…」」
紅茶を飲んで微睡む私を観察しているブリットはそれだけで楽しそうだから、1時間ほどこのままでいようと無言のお茶会を楽しんだ。
「お時間です」
黒に近い緑の髪を下ろして、いつだってアーモンドアイが素敵な緑の瞳をしたリクが耳打ちしてくれたから、もう解散かと思い立ち上がりブリットの横に座ると、頬を染めながらも視線を外さないブリットにどれくらいなら気絶しないんだっけ?と思案する。
「ブリット」
「うん!」
「フィフィアンの補助は出来ている?」
「もちろん」
「そのままでお願いね」
「うん!」
「好きに遊びに来て」
「っっ」
もう駄目かと思い、着てるドレスの裾を持ち上げてソファの上で膝立ちになる私は、まるでキスをするようにブリットの顔に近付けて頬を撫でる。
「可愛い」
「はきゅぅぅっっ…!」
気絶したブリットは夫達に任せて部屋から出る。
最初にリクが夫へと手紙を渡していたから用事も済んだ。
それにしても……ブリットはあんなに可愛かったっけ?私より背は高いけど、なんだか小動物みたいな愛らしさがあるな。
応接間から聖女の部屋へと戻ると食事をと言われるから果物だけにしてもらう。
魔国の食に慣れてしまっている私の舌はまだ食事が美味しいとは思えなくてつい少食になるんだ。
そんな私を心配してる旦那様達は抱いている合間に飲み物の代わりで果物も口にさせるのがここ最近当たり前になりつつあるな…と食事も終わりドレスを脱がされながら思った。
「お風呂!」
「くすくす、入りましょう」
「今日はリク?」
「ええ」
「んふふー、愛してるっ」
「私も愛しておりますよ」
私にキスをするエルとダグラスはおやすみと言いながら各自に与えられた部屋へと戻って行った。
お風呂に入ると先に私をリクが洗った後に、今度は私がリクを洗い出す、これは今回の当たり前。
洗い終わったら湯ぶねに浸かり今日の疲れを落とす。
「披露目めんどくさい」
「では止めましょう」
「んもーっ…!リクは甘やかしすぎだよ!私に嫌になる事ないの?」
「現実味がない言葉ですね」
「んふふ、私も」
「お慕いしておりますよ」
「私も愛してる」
「ヒナノ様」
「もっと」
「ヒナノ様」
名前を呼ばれるのが嬉しくて、噛みつくようにキスをする。
私が洗った髪をぐしゃぐしゃにして合間に呼んでくれる声も食べるようにするキスは酷く気持ちがいい。
「はっ、リクっ」
「ヒナノ様」
「リク、んっ、んっ、」
リクの全部に触れたいのに手が足らない。
髪だって触っていたいし、お腹も下半身も背中も触りたいのにといつも思う。
焦燥感のような気持ちがあるのも分かってくれてるから、たまにベッドへと横になったリクは好きにさせてくれる日もある。
そんな日は身悶えするほど可愛いリクが我慢してくれてるけど、耐えきれなくて襲ってくれる日の方がまだ多い。
「ヒナノ様っ」
「リクっ、ん、ん、」
「ヒナ、んっ…!」
私がよくのぼせるから出ようと声をかけられる音を掻き消すようにキスをしたら、抱き上げられて浴室から出されるのも当たり前だ。
「んっ、まだ浸かりたかったのに」
「朝に浸かりましょう」
「やだ」
「存じておりますよ」
「ふふ」
私を降ろしてタオルで拭いてくれるリクに意味のないワガママを言う。
朝は時間がないからそんな事より一緒に居たい気持ちを分かってくれてる。
言いたいだけなのも分かってくれてるリクに背伸びしてキスをすると、髪の毛を乾かしながら啄むキスをしてくれるリクは本当に器用だ。
髪も梳かし終わると抱き上げられて2人とも裸のまま寝室に向かう。
ベッドの上に座るリクに遠慮なく抱き着いてまたキスをするけど、今日のリクは余裕がないのか激しい指の動きに嬉しくなる。
「んっ、あ、あ、ど、したの?んあっ…!」
「あれに触れたでしょう?はぁっ、もうイきそうですね」
「ん、ん、嫉妬?ひあっ!あ、あ、あ、っっ、イくっ…!っっ、あっ!あっ!」
「気に食わないだけですよ」
「ひあっ…!?お腹潰して、もっとぉ…っ!」
「今日はさせて下さい」
「あ、あ、あ、あ、っっ、ぐりぐりすきっ、あ、あ、リクすきぃっ」
「私もお慕いしておりますよ、ヒナノ様」
ブリットに触れた事で嫉妬したらしいリクの指は激しく動く。
珍しい動きと心に嬉しくなって、何度も絶頂する私のナカに舌を這わせ、ぐちゅぐちゅと指を動かされて、クリトリスをちゅーちゅー吸われる気持ち良さにまた何度も絶頂する。
「舐められるのが好きですね」
「全部好きっ、あ、あ、あ、あ、また、きちゃっ、リクっ…!っっ、イくっっ!んあああっっ!」
「はっ!本当に我慢というのは難しい」
私の太ももを持ち上げてそんな事を言いながらリクのモノを埋めていく。
それだけでイく私に最初から激しい動きをされるから、リクのお腹に手を伸ばした私の行動に心得てるというように両手首を掴んでくれた。
「ひぐっ…!?あ、あ、あ、あ、っっ、ああああああっっ…!イくっ…!イくっ…!っっ、ひっ!?あ、あ、っっ、あああぁぁっ!」
「ぐっ、本当に、っっ、優しくさせてくれない、です、ねっ!」
「ひあぁっ!?ひうっ!あっあっあっあっ」
「出します、よ、はぁっ…!ぐっ…!」
「あ、あ、あ、あ、っっ、あああああぁっっ…!」
「はっ!そんなに締めないで下さい、今日も朝まで離せそうになくなる、でしょう?っ、」
「うれしっ、あ、あ、リクぅっ、」
「ヒナノ様愛しております」
「ヒナノもあいしてる、んああぁっ!?」
「はぁっ、とめられそうに、ない、っ、ですねっ、」
「もっとっ、リクぅ、もっとっ、ぜんぶちょーだいっ」
「っっ」
際限がない私の気持ちごと潰すように子宮に叩きつけられる行為が好き。
気絶する事が少ない私に何度も何度も注いで愛してくれるリクが好き。
「魔力が、漏れ出てます、よ」
「んっ!ま、まって…」
「いくらでも」
どちらのか分からないくらい、ぐぷぐぷと溢れてるくらい体もとろとろになると、制御が難しい魔力がどうしても漏れる。
動きを止めて私を膝の上に座らせると魔力を仕舞うまで待ってくれるリクの言葉も書物も思い出して魔力を抑え込む。
魔力がなくなったように錯覚させるやり方は私には合わなかった。
大きな箱に小さな箱をどんどんと詰めるように…何重にも鍵をかけるイメージが私には合う。
閉めて閉めて、閉ざして閉めて。
溢れた魔力も全て仕舞い込むイメージで閉めていく。
「ん、はぁ…むずかし、っっ、ああああああっっ!」
魔力を全て仕舞えた瞬間リクがナカに挿入ってきて出し挿れさせられる。
「リクぅっ、リクっ、んあああっ!」
「ヒナノ様っっ、くっっ…!」
「ひああああっっ!?っっ、イくイくっっ!っっ、はひゅっ…」
「ヒナノ様、もっと、ですよ、っ、っ、」
「んあっ!あ、あ、あ、あ、っっ~~!イっちゃっっ、リクぅっっ!」
「愛しておりますよ、ヒナノ様」
明日はきっと馬車で2人して寝ちゃうだろうなぁ。と思いながらまだ続く快楽と、溢れ出る愛情が止められそうにない。
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