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第一章 地球人と月夜姫
秘密の中庭4
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「で、なにこれ高速エレベーターなの? 」
「違います」
「じゃあなに? 」
「地球の重量を利用しております」
「じゅ、重力」
「はい、正確には二人して落ちてるのでございます」
「えええええええ」
「ははははははは、200メートル先まで落っこちるーーーー」
「え、なんて? 」
「落っこちるのです! 」
「翁じいのうそつき、十分怖いじゃん」
「ふぁっふぁっふぁっ、怖くなんてありませーん」
「きゃああああああああああ」
二人の体はどんどん重力に引っ張られていった。
「あああああああああああ! 」
そこに翁じいの声が響いてきた。
「ひゃっほー! 」
喜んでる、絶対喜んでる! やっぱりこのじいさんスピード狂だ!
数秒?
数十秒?
100メートルくらい?
真っ暗で全く対象物のないところを凄いスピードで落ちて行くから感覚がわからなかったけど、そのうち空気の層っていうかな、プールの中に足から落ちてスピードが弱まっていくのに近い感覚がおそってきた。
でも、体は濡れないからやっぱり空気の層か重力がコントロールされているんだと思う。
ちょっと安心した。このままどこかに叩きつけられる事はなさそうだ。
そりゃそうだ、叩きつけられるような事があったら、誰もこの先に行けないどころか、死んじゃうもの。
行くたびに死んでたら身がもたない、ってそれどころじゃないじゃん。
人生終わりだ、あはは………
うん、そうか、不審者が入り込んだ時はそんな事がありえるかもな。
落ちるスピードが更にゆっくりになってきたので、私は下を見た。
おや、何やら丸い光りが現れた。あそこがゴールに違いない。
と、足が丸い光りに到達した、すっぽりそこに体が入っていく。
腰まできて、胸まできて、頭が抜けたときには体が落ちるのをやめた。
なんの衝撃もなく、降下が止まった、そう、ちょうど滑走路に車が降りた時と全く同じ感覚でふわりと止まったんだ。車は横向きだったけど、今度は縦向き、その違いだけ。
とん、その後ゆっくりと地面に足がついた。
とん、背後で翁じいも降り立ったのが分かる。
真っ黒な中を落ちてきたので、目が慣なれていない。煌々と電気で照らされた明るい空間である事しかわからない。
一旦目を閉じてゆっくり慣らして行こう。
何があるのか楽しみだ。
えっ、楽しみ………なの、私、楽しんでいるんだ。
へー。
「違います」
「じゃあなに? 」
「地球の重量を利用しております」
「じゅ、重力」
「はい、正確には二人して落ちてるのでございます」
「えええええええ」
「ははははははは、200メートル先まで落っこちるーーーー」
「え、なんて? 」
「落っこちるのです! 」
「翁じいのうそつき、十分怖いじゃん」
「ふぁっふぁっふぁっ、怖くなんてありませーん」
「きゃああああああああああ」
二人の体はどんどん重力に引っ張られていった。
「あああああああああああ! 」
そこに翁じいの声が響いてきた。
「ひゃっほー! 」
喜んでる、絶対喜んでる! やっぱりこのじいさんスピード狂だ!
数秒?
数十秒?
100メートルくらい?
真っ暗で全く対象物のないところを凄いスピードで落ちて行くから感覚がわからなかったけど、そのうち空気の層っていうかな、プールの中に足から落ちてスピードが弱まっていくのに近い感覚がおそってきた。
でも、体は濡れないからやっぱり空気の層か重力がコントロールされているんだと思う。
ちょっと安心した。このままどこかに叩きつけられる事はなさそうだ。
そりゃそうだ、叩きつけられるような事があったら、誰もこの先に行けないどころか、死んじゃうもの。
行くたびに死んでたら身がもたない、ってそれどころじゃないじゃん。
人生終わりだ、あはは………
うん、そうか、不審者が入り込んだ時はそんな事がありえるかもな。
落ちるスピードが更にゆっくりになってきたので、私は下を見た。
おや、何やら丸い光りが現れた。あそこがゴールに違いない。
と、足が丸い光りに到達した、すっぽりそこに体が入っていく。
腰まできて、胸まできて、頭が抜けたときには体が落ちるのをやめた。
なんの衝撃もなく、降下が止まった、そう、ちょうど滑走路に車が降りた時と全く同じ感覚でふわりと止まったんだ。車は横向きだったけど、今度は縦向き、その違いだけ。
とん、その後ゆっくりと地面に足がついた。
とん、背後で翁じいも降り立ったのが分かる。
真っ黒な中を落ちてきたので、目が慣なれていない。煌々と電気で照らされた明るい空間である事しかわからない。
一旦目を閉じてゆっくり慣らして行こう。
何があるのか楽しみだ。
えっ、楽しみ………なの、私、楽しんでいるんだ。
へー。
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