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第2章 夏
【Side ゼロ】報告書、それは胃袋の彼方に
(ふん、今の俺には余裕がある。なぜかって?焼きユニ・コーンを食べたからだよ)
照陽祭の日、あの女の屋台で出品された「焼きユニ・コーン」――それは、あの場限りの幻の一品だったらしい。
(あの時、食っておいて本当に良かった。泣けるほど沁みる味だったよ、まったく)
王家からも農業ギルドに発注をかけたが、特殊な作物のため納品が困難との回答があり、もはやあの日のユニ・コーンは幻扱い。
「食えば無病息災」「一攫千金」など、様々な迷信すら生んでいる。
一方、あの黄金芋も流通量が極めて少ない。
王家だから優先的に納品されただけであって、巷ではもはや“伝説”。
一度、「ミレニエール」という名門レストランで黄金芋が出された時は、王都がざわついたほどだ。
……だが、それでもあの日の屋台の味には及ばなかったという。
(あの女、マジでどんだけだよ)
──ま、そんなわけで。
「幻の味・幸運を呼ぶ焼きユニ・コーン」を食べた俺は、最強ってことだ。
余裕たっぷりで、俺はカミーユからの報告書を手に取った。
-----------
「×月×日」
『私はこの世の真理を知りました。』
……
………は?
どうした、どうしたどうした。
唐突過ぎる導入の新興宗教感に戦慄が走る。
おいカミーユ、お前が潜入してるのは“若手冒険者グループ”だろ?
どこぞの邪教団体じゃねぇんだよ。
嫌な予感がして、一度そっと報告書を閉じる。
深く呼吸を整え、恐る恐る再びページを開く。
『私はこの世の真理を知りました。宇宙は“カレー”(※1)だったのです』
……
はい???
『幾多のスパイスが銀河のように口の中で煌めいて、辛いのに、自分を抑えることができません。止まりません。
見た目はアレにそっくりなのに、口へ運ぶ衝動に抗えない。
こんなにも拷問訓練には耐えられた私の体が、カレーの前では……無力。全くの無力です』
──あのな。
見た目が“アレ”って何だよ。どの“アレ”だよ。
『かの神はきっとカレーで宇宙を創造したに違いありません。
超越者も「カレーを食べて育った」と言っていました。
これは大発見です。彼等の尋常ならざる強さは、カレーが作り出す宇宙の賜物だったのです!』
-----------
……
……………
いや、分かんねぇから!!!!!!
何だよ“宇宙”って!!
食いもんが宇宙なわけねぇだろうがよ!!!
お前な、報告書って何かわかってるか?
ここで一番大事な情報、“超☆越☆者” だろうが!!!
なにサラッと流してんだよ。
その一文だけで報告書5枚くらい使えよバカ!
なんで超越者の情報よりカレーの方が熱量高ぇんだよ!!
カレーの真理に感動してんじゃねぇよ。
俺は“カレー”という、情報と味覚の混濁を乗り越え、尚も続く報告書をめくる。
頼む。今度こそ情報をくれ。
そろそろ俺の理性が限界だ。
-----------
『同日。
私はまた一つ、この世界の理に触れました。
その名は――“オムライス”(※1)。
「オム」なる神の被膜で「ライス」なる聖なる粒を包み込み、神秘の赤い血液“ケチャップ”が降り注ぐ――。
一口で、私は還りました。胎内に。』
……は???
『まるで、包まれたことのない魂が、初めて温もりに触れたような感動。
深淵の魔術師も死んだ目に光を宿して夢中で食べていました。
オムライスはまさしく「母なる星の味」。
全てを包み込み、全てを還す。女神誕生の神秘です。』
いや何言ってんだこいつ。
ねぇ?深淵の魔術師と一緒に飯食ったの?
そこ、重要じゃね?
超越者達と飯食うって、どんな状況?ねぇ?
クソが!!!!
何だよ、オムライスって。深淵の魔術師が夢中になる粒々の赤いのって何だよ!!!!
-----------
「×月×日」
『私は“スモーク”という概念を知りました。
そう、煙で焼くのです。煙なのに、香りなのに、焼けている。
スモークされた“ソーセージ”(※2)は、生じゃない!
焼いてある!味がする!しかも!!
──バジル!!!
──チーズ!!!
──ピリ辛!!!
味が三つ!?三段活用!?そしてグルグルの凄い肉!!!』
語彙!!!!
誰かこいつに語彙をやれ!!!今すぐだ。すぐに語彙を与えろ。
『一本ずつ世界が違う。騎士団長も裸足で逃げ出す強さ!
ソーセージは煙で完成する。
香りに殴られ、旨みに感動し、歯ごたえで神に祈りを捧げました』
なんでお前が神に感謝するんだよ。
ソーセージ一本で宗教成立させんな。
それにしてもチクショー。なんだよ、スモークしたソーセージって…。うまそうじゃねぇーか。
あとグルグルの凄い肉って…。なんだよ、グルグルの肉って。
俺もそんな肉食いてぇよ。食ってみてぇよ…。俺が潜入してぇーよ。
口が勝手に肉を求める。
今夜は外にソーセージでも食いに行くかな、そんなことを思いながらページをめくった。
-----------
「×月×日」
『そして私は、“カルリス”(※3)という白き液体に遭遇しました。
白いのに、甘酸っぱい。乳の気配があるのに、乳ではない。
なのに爽やか……意味が分かりません』
俺も全く意味がわかんねぇよ。
主にお前の頭がなァ!!!
『これは、甘味と酸味の奇跡的な均衡がなせる友愛。
カルリスを飲んだ私は世界と和解しました。
飲料で世界平和を実感したのは人生で初めてです』
飲料で世界と和解って何!?!?
今、誰とも戦争してねぇだろ!!!
-----------
「×月×日」
『最後に――“炭酸”(※4)って何ですか?』
俺が聞きてぇーよ!!知るわけねぇーだろ!!
『飲料が泡立っている。
泡、泡、泡。口に入れるとシュワシュワ。舌の上で爆発!?!?
これが“炭酸”というものなのですか!?
この炭酸を使った「梅スカッシュ」なる飲料を飲みました。
甘酸っぱくて泡が舌にシュワシュワして、喉が気持ちよくて、ポーション並みの疲労回復効果がありました。
誰かが叫びました。「世界一うまい」と。
私も叫びました。「…鼻痛い。でもおいしい」と。
こんな刺激的な飲料をどうやって作っているのか…敗北です!
新たな歴史がはじまります。』
-----------
俺は静かに報告書を閉じた。
胃が痛ぇ。
いや、もはや心が痛ぇ。
……でも、一つ、確実に分かったことがある。
カミーユ、お前――
“すごく楽しそう”だな!!!
……誰だよ。
こいつを潜入に抜擢したやつは……。
俺だよ!!!クソがっ。
(※1)第2章夏【Side 疾風ハンター】衝撃体験
(※2)第2章夏◆ソーセージが焼けたなら
(※3)第2章夏◆カルリス戦争
(※4)第2章夏◆しゅわっと湯上り革命
--------------------------
更新が遅れてご心配をおかけしました。
あたたかな応援(♡)に、深く励まされました。
ひとつひとつの応援が、静かに心に沁み入ります。
本当にありがとうございます。
明日はいつもの時間に更新します✨
照陽祭の日、あの女の屋台で出品された「焼きユニ・コーン」――それは、あの場限りの幻の一品だったらしい。
(あの時、食っておいて本当に良かった。泣けるほど沁みる味だったよ、まったく)
王家からも農業ギルドに発注をかけたが、特殊な作物のため納品が困難との回答があり、もはやあの日のユニ・コーンは幻扱い。
「食えば無病息災」「一攫千金」など、様々な迷信すら生んでいる。
一方、あの黄金芋も流通量が極めて少ない。
王家だから優先的に納品されただけであって、巷ではもはや“伝説”。
一度、「ミレニエール」という名門レストランで黄金芋が出された時は、王都がざわついたほどだ。
……だが、それでもあの日の屋台の味には及ばなかったという。
(あの女、マジでどんだけだよ)
──ま、そんなわけで。
「幻の味・幸運を呼ぶ焼きユニ・コーン」を食べた俺は、最強ってことだ。
余裕たっぷりで、俺はカミーユからの報告書を手に取った。
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「×月×日」
『私はこの世の真理を知りました。』
……
………は?
どうした、どうしたどうした。
唐突過ぎる導入の新興宗教感に戦慄が走る。
おいカミーユ、お前が潜入してるのは“若手冒険者グループ”だろ?
どこぞの邪教団体じゃねぇんだよ。
嫌な予感がして、一度そっと報告書を閉じる。
深く呼吸を整え、恐る恐る再びページを開く。
『私はこの世の真理を知りました。宇宙は“カレー”(※1)だったのです』
……
はい???
『幾多のスパイスが銀河のように口の中で煌めいて、辛いのに、自分を抑えることができません。止まりません。
見た目はアレにそっくりなのに、口へ運ぶ衝動に抗えない。
こんなにも拷問訓練には耐えられた私の体が、カレーの前では……無力。全くの無力です』
──あのな。
見た目が“アレ”って何だよ。どの“アレ”だよ。
『かの神はきっとカレーで宇宙を創造したに違いありません。
超越者も「カレーを食べて育った」と言っていました。
これは大発見です。彼等の尋常ならざる強さは、カレーが作り出す宇宙の賜物だったのです!』
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……
……………
いや、分かんねぇから!!!!!!
何だよ“宇宙”って!!
食いもんが宇宙なわけねぇだろうがよ!!!
お前な、報告書って何かわかってるか?
ここで一番大事な情報、“超☆越☆者” だろうが!!!
なにサラッと流してんだよ。
その一文だけで報告書5枚くらい使えよバカ!
なんで超越者の情報よりカレーの方が熱量高ぇんだよ!!
カレーの真理に感動してんじゃねぇよ。
俺は“カレー”という、情報と味覚の混濁を乗り越え、尚も続く報告書をめくる。
頼む。今度こそ情報をくれ。
そろそろ俺の理性が限界だ。
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『同日。
私はまた一つ、この世界の理に触れました。
その名は――“オムライス”(※1)。
「オム」なる神の被膜で「ライス」なる聖なる粒を包み込み、神秘の赤い血液“ケチャップ”が降り注ぐ――。
一口で、私は還りました。胎内に。』
……は???
『まるで、包まれたことのない魂が、初めて温もりに触れたような感動。
深淵の魔術師も死んだ目に光を宿して夢中で食べていました。
オムライスはまさしく「母なる星の味」。
全てを包み込み、全てを還す。女神誕生の神秘です。』
いや何言ってんだこいつ。
ねぇ?深淵の魔術師と一緒に飯食ったの?
そこ、重要じゃね?
超越者達と飯食うって、どんな状況?ねぇ?
クソが!!!!
何だよ、オムライスって。深淵の魔術師が夢中になる粒々の赤いのって何だよ!!!!
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「×月×日」
『私は“スモーク”という概念を知りました。
そう、煙で焼くのです。煙なのに、香りなのに、焼けている。
スモークされた“ソーセージ”(※2)は、生じゃない!
焼いてある!味がする!しかも!!
──バジル!!!
──チーズ!!!
──ピリ辛!!!
味が三つ!?三段活用!?そしてグルグルの凄い肉!!!』
語彙!!!!
誰かこいつに語彙をやれ!!!今すぐだ。すぐに語彙を与えろ。
『一本ずつ世界が違う。騎士団長も裸足で逃げ出す強さ!
ソーセージは煙で完成する。
香りに殴られ、旨みに感動し、歯ごたえで神に祈りを捧げました』
なんでお前が神に感謝するんだよ。
ソーセージ一本で宗教成立させんな。
それにしてもチクショー。なんだよ、スモークしたソーセージって…。うまそうじゃねぇーか。
あとグルグルの凄い肉って…。なんだよ、グルグルの肉って。
俺もそんな肉食いてぇよ。食ってみてぇよ…。俺が潜入してぇーよ。
口が勝手に肉を求める。
今夜は外にソーセージでも食いに行くかな、そんなことを思いながらページをめくった。
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「×月×日」
『そして私は、“カルリス”(※3)という白き液体に遭遇しました。
白いのに、甘酸っぱい。乳の気配があるのに、乳ではない。
なのに爽やか……意味が分かりません』
俺も全く意味がわかんねぇよ。
主にお前の頭がなァ!!!
『これは、甘味と酸味の奇跡的な均衡がなせる友愛。
カルリスを飲んだ私は世界と和解しました。
飲料で世界平和を実感したのは人生で初めてです』
飲料で世界と和解って何!?!?
今、誰とも戦争してねぇだろ!!!
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「×月×日」
『最後に――“炭酸”(※4)って何ですか?』
俺が聞きてぇーよ!!知るわけねぇーだろ!!
『飲料が泡立っている。
泡、泡、泡。口に入れるとシュワシュワ。舌の上で爆発!?!?
これが“炭酸”というものなのですか!?
この炭酸を使った「梅スカッシュ」なる飲料を飲みました。
甘酸っぱくて泡が舌にシュワシュワして、喉が気持ちよくて、ポーション並みの疲労回復効果がありました。
誰かが叫びました。「世界一うまい」と。
私も叫びました。「…鼻痛い。でもおいしい」と。
こんな刺激的な飲料をどうやって作っているのか…敗北です!
新たな歴史がはじまります。』
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俺は静かに報告書を閉じた。
胃が痛ぇ。
いや、もはや心が痛ぇ。
……でも、一つ、確実に分かったことがある。
カミーユ、お前――
“すごく楽しそう”だな!!!
……誰だよ。
こいつを潜入に抜擢したやつは……。
俺だよ!!!クソがっ。
(※1)第2章夏【Side 疾風ハンター】衝撃体験
(※2)第2章夏◆ソーセージが焼けたなら
(※3)第2章夏◆カルリス戦争
(※4)第2章夏◆しゅわっと湯上り革命
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