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とある事件の捜査で知り合った同じクラスの女の子・伊原礼乃とミステリーに目がない私・梅原律花は隣町の学校で起こった新聞の片隅にあった転落事故に目を付け二人で学校周辺の調査を始めたんだけど、一か月経ったある日目の前から車が猛スピードで走ってきて、避けきれなくてドンッと良い音をしてぶつかったのだった。
意識が戻ると、そこはどうしてかお花畑の中だった。
「お姉さま?」
と、可愛らしい声をした男の子が寝っ転がっている私を見てきた。
「お姉さま、眠いのですか?」
私は状況が把握できなかった。どうして私はここにいるのか。あんな避けきれない車にはねられたら即死だろうし、もし仮に生き延びたとしてもこんなカラフルな中にはいないはず。もっと白い或いは黒いはずだ。それに私に”お姉さま”なんて呼んでくれる弟なんていやしない。確かに兄はいたけれど、下に兄弟はいなかったはずだ。それとも私が意識ないうちに、両親があの両親が新しい兄弟を作ったのだとでもいうのだろうか。じゃあ何年眠ってたんだ。私は。
「お嬢様ー!グレタお嬢様ー!」
お嬢様?誰のことだろう。それにしても草花の上なのになんともふんわり感がある。また眠りそうだった。
「リアム様…お嬢様お見かけになりませんでしたか?」
「お姉さま、マルティーナが呼んでますが…追い払いますか?」
マルティーナって誰よ…
「はっ!?」
私は混乱する頭の中、とりあえず体を起こそうと思い立ち起こしたのだが更なる混乱に見舞われたのだった。そこはまるで童話に出てくるお伽の国みたいな場所だった。しかも、自分の着ている服、周りの人間……本当にここどこ?
「あ!お嬢様!そんなところにいらしたんですね!ただいま、デイビス家の御令嬢を名乗る方からお電話が着ております!」
デイビス?……ってライリー…?あれ?私どうして知ってるの?どうしてかは分からないが、どんどん頭に流れ込んでくる。ライリーとは仲の良い友人で、家同士の付き合いこそ無いものの時折お互いの家を行き来する仲であると……は?でも、目の前にいる弟らしき人間の名前も、このマルティーナと呼ばれた女性のことも何もわからないのにどうしてライリーのことがわかるのかが分からなかったため、とりあえず出て見ることにした。
「もしもし…」
わ、たしの名前は…たぶん…
「グレタですけれど、ライリー?」
「律花!?私、伊原礼乃!4年3組で同じクラスの!」
「礼乃!?どうして…?」
「よかったー。知ってる人がいてくれて。なんかさ、目が覚めたら変な国にいたわけ。しかも、ライリーなんてよく分からない名前で呼ばれてるの。」
「……私もよ。」
「確か、私達変な車にはねられたはずだよね?それなのに……とりあえずこれから会わない?街のカフェとか。たぶんあるはずだし。」
「会う会う!でも…カフェの名前も場所も分からない…」
「あの探偵律花が何弱気になんてなってるの!しっかりしなさい!」
「礼乃……うん!そうよね。ちょっと待って」
「了解」
「ええっと……」
彼女の名前は…。
「マルティーナ、近くに私でも入れそうなカフェなんてある?」
私は、近くに立っていたマルティーナにそう聞いた。
「ご令嬢とお会いになられるなら、カフェでなく、屋敷に呼ばれたらいかがです?本日、旦那様も奥様もいませんが、日没前までなら何とかなるでしょうし。いつもそうですよね」
「え!いいの?」
「いいも何も…」
「ありがとう。礼乃、私の家。えっと……」
グレタの苗字は……流れ込んできた記憶の中には苗字が……入ってなかった……どうして!?ライリーは分かるのに!
「律花、律花は今グレタ・ホワードって呼ばれてるみたい。私は、ライリー・デイビス。」
「どうしてわかるの!?」
「グレタ・ホワードの名前は記憶として流れ込んできたんだけど、自分の名前は運よく知れたの。」
「分かったわ!話は、ホワード家の家に来てからしましょう。今すぐ来れる?」
「行く。どうにかしてでも行く」
「マルティーナ、今からライリーが来るの。もし、来たら私の部屋に案内してくれる?」
私は電話を切るととりあえずそう言った。でも…自室がどこかが分からない……どうにか…手がかりは……
「はい。お嬢様」
「お姉さま、お電話は終わったの?」
えっと……弟(仮)だよね。うん。よしっ
「リアム……少し、相談があるの。誰にも言えない相談よ」
「相談?」
「そうよ。私、さっき眠ったでしょ?変な虫に噛まれたみたいで……自室がどこだったか思い出せないの。部屋まで案内してくれない?」
我ながら苦しい言い訳だ。ほら、弟(仮)だって訝し気な目つきでこっちを見ている。
「記憶を吸い取る虫、ですか?……聞いたことないですが……」
「私も、ないけど、記憶がないんだから仕方ないでしょう。お願いよ」
「それだったら、お友達と会わないでお医者様呼んだ方がいいのではないですか」
「ダメよ。絶対会いたいの。お願い」
そう懇願する私に、あきらめたのか、それとも女の子に弱いのか弟(仮)は私をグレタの自室に案内してくれた。優しい弟(仮)だ。本当に。
(注:この下から少しの間だけ分かりやすいようにカッコの前に話してる人の名前をつけてます。それから、説明文を登場人物たちが話すので、会話ばかりになります。)
「律花!」「礼乃!」
私たちは、一時間後自室で抱き合っていた。もちろん、自室には二人以外誰もいない。
律花「電話でも話したけど、一旦状況を整理するわよ」
礼乃「うん!」
律花「まず、私たちは、日本という国の津端町にある小学校の4年3組の生徒ね。」
礼乃「そうそう。そして、隣町の転落死事故を調べてた。ひと月くらい」
律花「うんうん。そして、いつものように順也を引き連れて調べて……あれ?」
礼乃「どうしたの?」
律花「あの時確かに順也もいたわよね?」
礼乃「いたね。」
律花「じゃあ…もしかして…順也もこの訳の分からない世界にいるの?」
礼乃「名前は思い出せるよ。たぶん…このハリー・クラークっていう人物だと思う。でも、顔も朧気だし…律花の時みたいに連絡先を思い出せるわけではないんだよね」
律花「そういえば!記憶が流れ込んでくって言ってたじゃない。他にどんなのがあったの?」
礼乃「んーと…律花がグレタという人としてライリーこと私礼乃と仲良しこよしで遊んでる記憶とか、ライリーの兄のこととか?自分が何者なのか分からないのによく分かんないけど」
律花「礼乃も自分のことは思い出せないのね」
礼乃「律花も?」
律花「そうなの。私も思い出せない。それに、私の場合は弟(仮)がいると思うんだけどそのことも無理」
礼乃「だからカッコが付いてるんだ?面白いね」
律花「そう。家のことも全然思い出せない…ていうかそもそも私達はこの国の人間じゃなかったんだからそうよね。当り前よね」
礼乃「うん。でも気づいたらここにいた。」
律花「そう。それに…私達の顔や体格……それに服もそうだけど……日本にいた時と全然違うよね」
礼乃「たぶん年齢は近いと思う。たぶん…何歳かはまだ分かんないけど」
律花「うん……明らかに日本人の顔じゃないもんね」
私達の見た目は日本人らしい黒目に黒髪だったはずだから、こんなカラフルな見た目ではなかったはず。二人で鏡をにらめっこしながらそう言った。
礼乃「はあ……私達これからどうなるんだろう。たぶん日本の私達は即死か、よくて植物人間だよね」
律花「それ、私も考えてた。戻れたとしても真っ暗だろうなって」
礼乃「そもそも思い出せる記憶ってのが偏ってるんだよね。ふつうはさ、日本の記憶なくてーとか、日本の記憶だけあってこの国の記憶は全くーってのがありうるじゃん?物語とか少女漫画とかもあるじゃん!トリップ!」
律花「トリップ…そっか…私達トリップしたんだ……」
礼乃「ちょっと?何納得しちゃってるの」
律花「この状況に何か名前が欲しかったんだから…とりあえず、毎日会える日は毎日会いましょう。そしてお互いに情報交換しましょう」
礼乃「情報交換には賛同。でも、毎日は無理かも。私んち結構厳しくて…」
律花「確かに…記憶の中のライリーは仲が良かったものの週1か月3くらいでしか会ってなかったわね」
礼乃「でしょ?さっきもさ、ここに来るまで記憶では馬車で20分もかからないのに、兄や母親に引き留められてそれを説得したりして、更によそ行きの服に着替えたり化粧したりで…時間かかっちゃってさ」
律花「なるほど…だから一時間もかかったのね」
礼乃「そうそう。だから、手紙でのやり取りにしない?」
律花「そうね。手紙ならおかしな目で見られることは少ないわね」
礼乃「でも、急ぎだったら電話してくれて構わないから。もしかしたら、母親とか兄が出るかもしれないけど」
律花「分かったわ。」
そう言って、日没前に礼乃ことライリーは帰って行った。それから、二人っきりで会う時以外はお互いのことを記憶にある名前で呼び合うことを約束した。
「お姉さま、先ほどの……記憶を吸う虫についてなんですが…」
私は礼乃の馬車を見送り、自室に戻ろうとした。すると、弟(仮)がさっきの話を持ち出してきた。そうよね。変だよね。以前のグレタがどんな人間だったかは思い出せないから分からないけど、さすがに記憶を吸う虫なんて話は出さないわよね。
「うん?どうしたの?」
「他に吸い取られたところはないんですか?お父さまやお母さまに報告しないといけません。僕はこれでもお姉さまの騎士になる身ですから」
「ナイト?」
………ふつうさ、貴族っぽい家の男ってのは後継ぎとかじゃないの?騎士って…はい?
「そのことも思い出せないのですね。分かりました。お父さまやお母さまがいないうちは僕が手取り足取り教えますから。安心してくださいね。お姉さま」
なんか、決意表明されちゃったわ。とりあえず、厄介になりますか。よく分かんないけど。
――――――――――――
注意:亀更新です。どんな物語にするかは大体構想してあるのですが、詳細がなかなか思いつかないかもしれませんので、更新頻度が遅れます。すみません。
意識が戻ると、そこはどうしてかお花畑の中だった。
「お姉さま?」
と、可愛らしい声をした男の子が寝っ転がっている私を見てきた。
「お姉さま、眠いのですか?」
私は状況が把握できなかった。どうして私はここにいるのか。あんな避けきれない車にはねられたら即死だろうし、もし仮に生き延びたとしてもこんなカラフルな中にはいないはず。もっと白い或いは黒いはずだ。それに私に”お姉さま”なんて呼んでくれる弟なんていやしない。確かに兄はいたけれど、下に兄弟はいなかったはずだ。それとも私が意識ないうちに、両親があの両親が新しい兄弟を作ったのだとでもいうのだろうか。じゃあ何年眠ってたんだ。私は。
「お嬢様ー!グレタお嬢様ー!」
お嬢様?誰のことだろう。それにしても草花の上なのになんともふんわり感がある。また眠りそうだった。
「リアム様…お嬢様お見かけになりませんでしたか?」
「お姉さま、マルティーナが呼んでますが…追い払いますか?」
マルティーナって誰よ…
「はっ!?」
私は混乱する頭の中、とりあえず体を起こそうと思い立ち起こしたのだが更なる混乱に見舞われたのだった。そこはまるで童話に出てくるお伽の国みたいな場所だった。しかも、自分の着ている服、周りの人間……本当にここどこ?
「あ!お嬢様!そんなところにいらしたんですね!ただいま、デイビス家の御令嬢を名乗る方からお電話が着ております!」
デイビス?……ってライリー…?あれ?私どうして知ってるの?どうしてかは分からないが、どんどん頭に流れ込んでくる。ライリーとは仲の良い友人で、家同士の付き合いこそ無いものの時折お互いの家を行き来する仲であると……は?でも、目の前にいる弟らしき人間の名前も、このマルティーナと呼ばれた女性のことも何もわからないのにどうしてライリーのことがわかるのかが分からなかったため、とりあえず出て見ることにした。
「もしもし…」
わ、たしの名前は…たぶん…
「グレタですけれど、ライリー?」
「律花!?私、伊原礼乃!4年3組で同じクラスの!」
「礼乃!?どうして…?」
「よかったー。知ってる人がいてくれて。なんかさ、目が覚めたら変な国にいたわけ。しかも、ライリーなんてよく分からない名前で呼ばれてるの。」
「……私もよ。」
「確か、私達変な車にはねられたはずだよね?それなのに……とりあえずこれから会わない?街のカフェとか。たぶんあるはずだし。」
「会う会う!でも…カフェの名前も場所も分からない…」
「あの探偵律花が何弱気になんてなってるの!しっかりしなさい!」
「礼乃……うん!そうよね。ちょっと待って」
「了解」
「ええっと……」
彼女の名前は…。
「マルティーナ、近くに私でも入れそうなカフェなんてある?」
私は、近くに立っていたマルティーナにそう聞いた。
「ご令嬢とお会いになられるなら、カフェでなく、屋敷に呼ばれたらいかがです?本日、旦那様も奥様もいませんが、日没前までなら何とかなるでしょうし。いつもそうですよね」
「え!いいの?」
「いいも何も…」
「ありがとう。礼乃、私の家。えっと……」
グレタの苗字は……流れ込んできた記憶の中には苗字が……入ってなかった……どうして!?ライリーは分かるのに!
「律花、律花は今グレタ・ホワードって呼ばれてるみたい。私は、ライリー・デイビス。」
「どうしてわかるの!?」
「グレタ・ホワードの名前は記憶として流れ込んできたんだけど、自分の名前は運よく知れたの。」
「分かったわ!話は、ホワード家の家に来てからしましょう。今すぐ来れる?」
「行く。どうにかしてでも行く」
「マルティーナ、今からライリーが来るの。もし、来たら私の部屋に案内してくれる?」
私は電話を切るととりあえずそう言った。でも…自室がどこかが分からない……どうにか…手がかりは……
「はい。お嬢様」
「お姉さま、お電話は終わったの?」
えっと……弟(仮)だよね。うん。よしっ
「リアム……少し、相談があるの。誰にも言えない相談よ」
「相談?」
「そうよ。私、さっき眠ったでしょ?変な虫に噛まれたみたいで……自室がどこだったか思い出せないの。部屋まで案内してくれない?」
我ながら苦しい言い訳だ。ほら、弟(仮)だって訝し気な目つきでこっちを見ている。
「記憶を吸い取る虫、ですか?……聞いたことないですが……」
「私も、ないけど、記憶がないんだから仕方ないでしょう。お願いよ」
「それだったら、お友達と会わないでお医者様呼んだ方がいいのではないですか」
「ダメよ。絶対会いたいの。お願い」
そう懇願する私に、あきらめたのか、それとも女の子に弱いのか弟(仮)は私をグレタの自室に案内してくれた。優しい弟(仮)だ。本当に。
(注:この下から少しの間だけ分かりやすいようにカッコの前に話してる人の名前をつけてます。それから、説明文を登場人物たちが話すので、会話ばかりになります。)
「律花!」「礼乃!」
私たちは、一時間後自室で抱き合っていた。もちろん、自室には二人以外誰もいない。
律花「電話でも話したけど、一旦状況を整理するわよ」
礼乃「うん!」
律花「まず、私たちは、日本という国の津端町にある小学校の4年3組の生徒ね。」
礼乃「そうそう。そして、隣町の転落死事故を調べてた。ひと月くらい」
律花「うんうん。そして、いつものように順也を引き連れて調べて……あれ?」
礼乃「どうしたの?」
律花「あの時確かに順也もいたわよね?」
礼乃「いたね。」
律花「じゃあ…もしかして…順也もこの訳の分からない世界にいるの?」
礼乃「名前は思い出せるよ。たぶん…このハリー・クラークっていう人物だと思う。でも、顔も朧気だし…律花の時みたいに連絡先を思い出せるわけではないんだよね」
律花「そういえば!記憶が流れ込んでくって言ってたじゃない。他にどんなのがあったの?」
礼乃「んーと…律花がグレタという人としてライリーこと私礼乃と仲良しこよしで遊んでる記憶とか、ライリーの兄のこととか?自分が何者なのか分からないのによく分かんないけど」
律花「礼乃も自分のことは思い出せないのね」
礼乃「律花も?」
律花「そうなの。私も思い出せない。それに、私の場合は弟(仮)がいると思うんだけどそのことも無理」
礼乃「だからカッコが付いてるんだ?面白いね」
律花「そう。家のことも全然思い出せない…ていうかそもそも私達はこの国の人間じゃなかったんだからそうよね。当り前よね」
礼乃「うん。でも気づいたらここにいた。」
律花「そう。それに…私達の顔や体格……それに服もそうだけど……日本にいた時と全然違うよね」
礼乃「たぶん年齢は近いと思う。たぶん…何歳かはまだ分かんないけど」
律花「うん……明らかに日本人の顔じゃないもんね」
私達の見た目は日本人らしい黒目に黒髪だったはずだから、こんなカラフルな見た目ではなかったはず。二人で鏡をにらめっこしながらそう言った。
礼乃「はあ……私達これからどうなるんだろう。たぶん日本の私達は即死か、よくて植物人間だよね」
律花「それ、私も考えてた。戻れたとしても真っ暗だろうなって」
礼乃「そもそも思い出せる記憶ってのが偏ってるんだよね。ふつうはさ、日本の記憶なくてーとか、日本の記憶だけあってこの国の記憶は全くーってのがありうるじゃん?物語とか少女漫画とかもあるじゃん!トリップ!」
律花「トリップ…そっか…私達トリップしたんだ……」
礼乃「ちょっと?何納得しちゃってるの」
律花「この状況に何か名前が欲しかったんだから…とりあえず、毎日会える日は毎日会いましょう。そしてお互いに情報交換しましょう」
礼乃「情報交換には賛同。でも、毎日は無理かも。私んち結構厳しくて…」
律花「確かに…記憶の中のライリーは仲が良かったものの週1か月3くらいでしか会ってなかったわね」
礼乃「でしょ?さっきもさ、ここに来るまで記憶では馬車で20分もかからないのに、兄や母親に引き留められてそれを説得したりして、更によそ行きの服に着替えたり化粧したりで…時間かかっちゃってさ」
律花「なるほど…だから一時間もかかったのね」
礼乃「そうそう。だから、手紙でのやり取りにしない?」
律花「そうね。手紙ならおかしな目で見られることは少ないわね」
礼乃「でも、急ぎだったら電話してくれて構わないから。もしかしたら、母親とか兄が出るかもしれないけど」
律花「分かったわ。」
そう言って、日没前に礼乃ことライリーは帰って行った。それから、二人っきりで会う時以外はお互いのことを記憶にある名前で呼び合うことを約束した。
「お姉さま、先ほどの……記憶を吸う虫についてなんですが…」
私は礼乃の馬車を見送り、自室に戻ろうとした。すると、弟(仮)がさっきの話を持ち出してきた。そうよね。変だよね。以前のグレタがどんな人間だったかは思い出せないから分からないけど、さすがに記憶を吸う虫なんて話は出さないわよね。
「うん?どうしたの?」
「他に吸い取られたところはないんですか?お父さまやお母さまに報告しないといけません。僕はこれでもお姉さまの騎士になる身ですから」
「ナイト?」
………ふつうさ、貴族っぽい家の男ってのは後継ぎとかじゃないの?騎士って…はい?
「そのことも思い出せないのですね。分かりました。お父さまやお母さまがいないうちは僕が手取り足取り教えますから。安心してくださいね。お姉さま」
なんか、決意表明されちゃったわ。とりあえず、厄介になりますか。よく分かんないけど。
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