[完結]愛しい君に花束を〜イケメン社長は、薄幸な少年を溺愛したい〜

りさあゆ

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      4、一条要


次の日、親友の当麻が俺の会社の社長室にやって来た。

挨拶を交わし、ソファに向かい合わせで座る。

「忙しいのに悪いな。休みも取れなくてゆっくり酒でも飲みたかったんだがな。」
「いや、俺はお前程忙しい訳ではないから大丈夫だ。それで?仕事の話か?プライベートか?」
「ふっ、プライベートだ。すまない。」
「ほぉー珍しいな。おっ?お見合いが上手く行ったのか?」
「いや、違う。あれは駄目だ。」
「ん?何が駄目なんだ?」
「いやぁ、まぁそこそこのお嬢様なんだろうが、俺には合わない。自分の自慢話ばかりだった。はぁ、あの日は疲れた。」
「そうか。でもお前ぼちぼち本腰入れて相手を見つけないと、不味くないか?」
「まぁ、そうなんだが、あんなのと結婚するくらいなら、独身で居た方がいい。」
「お前、、、まぁいいや。それで?その話じゃないなら、何だ?」
「あ、あのな、この前、えーと、一ヵ月前くらいなんだが、休みの日にちょっとある人に助けて貰ったんだ。その子にお礼をしたいんだが、何がいいか、と、相談……」
「お、ぉぉぉ、女か!女なんだなっ?」
「ち、違う違う!!」
「なら、誰なんだ?」
「まだ、多分未成年の少年だ。」
「はぁぁ?そんな子に助けて貰ったのか?」
怪訝そうな顔で俺を見る当麻に、その日あった事を話した。

「はぁ、なるほどな。で、お前は礼をしたいと。そんな子なら、何をやっても喜ぶだろうし、金。ないな。だとすると…」
「何かあるのか?」
「うぅーん。ぅおっ!」
何か思い付いたのか、当麻は俺の方を見てニヤリと笑う。
な、なんだ?気持ち悪い…
「何だよっ!」
「いや、お前、礼をして、はい。終わりっていいのか?」
「はっ?終わりって……うん、嫌だな。あの子と、話してみたい…かな?」
「なんか、そんな感じだな。お前の目にかなうなら、そうとう可愛いんだろう?」
「ん、ん、かな?可愛い…と、俺は思うけど、あ、あれだぞ!お、弟みたいな…感じだからな!」
「あぁ、わかったわかった。お前ノーマルだもんな。」
「そうだ。で、何かあるのか?」
「お前、この部屋どう思う?」
「ん?この部屋?」
俺は、部屋をぐるりと見渡す。が、別段変わった事は無いようだが。
何かあるのか?
「まぁ、見慣れたお前は分からないだろうが、何か、寒々しさを感じるんだよ。」
「はぁ?意味がわからん。」
「お前、俺の会社の部屋来た事あるだろうが!その時何も思わなかったか?」
うーん。当麻の社長室を思い浮かべるがそんなここと、変わりないようだが。
「…お前は、、本当にしょうがないな。花だ!ここには、潤いがない!」
「あっ!あぁ、そうか。そうだな。お前の部屋には花が活けてあったな。それか?」
「そうだ。その少年が働いている所が、花屋なんだろ?だったら、この部屋に花を持って来てもらって、飾って貰えばいいじゃないか?そうすれば、少年の花屋は、儲かる、お前は少年と接点が出来る。な?」
「おぉぉぉ!当麻!それだ!それがいい」
なんで、そんな事思いつかなかったんだ?
そうだよ。
よし、早速明日あの少年に会いに行こう。
て、言うか、あの少年は俺の事覚えてるだろうか?

そんな事考えてると、当麻はまたニヤニヤして、
「お前、どんだけ会いたいんだ?」
「違う!いや、違わないか。なんだろうな凄く優しい子で気遣いが出来て、でも、どこか儚げで、あの子と話してみたいと、思ったんだ。」
「そうか。まぁ、落ち着いたら俺にも合わせくれよ!どんな子か見たいしな。」
「あぁ、必ず。今日はありがとう。」


当麻には、今度酒でもご馳走しよう。
そう言って、当麻とはそこで別れた。

よし、取り敢えず明日のスケジュールを調整してもらうか。

秘書の橘を呼ぶ。
「明日の予定を少し変更出来るか?」
「はい。大丈夫ですが、何か急用でもありましたでしょうか?私は、連絡は受けておりませんが?」
「あぁ、すまない。私用だ。」
「あ、あの少年ですか?」
「あ、まぁそうだ。明日の朝、礼を。えぇと、そうだな。菓子折りを頼む。橘、この部屋どう思う?」
「はっ?話に脈絡がなさすぎて答えが出ませんが、まぁ機能性が宜しい部屋だとは思いますが?」
「まぁ、そうだよな。俺もそう思う。だけどな、当麻に言われたたんだが、潤いが無いらしい。」
「潤いですか。。。」
「そう、だから、あの少年が勤めている花屋に花を飾って貰えれば、と思っているから、その手配も頼む。」
「なるほど。かしこまりました。そのように手配しておきます。」
「よろしく。」

その後は、スケジュール通り仕事をして、明日が来るのを内心楽しみにしながら、明日がくるのを待ったのだった。
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