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しおりを挟む20、蓮
ふっと、意識が浮上して目が覚めた。
目を開けると、目の前には大好きな要さんの顔がある。
(綺麗な顔……まつ毛長いなぁ…鼻も高い…口は…ふふっ……)
そっと、指先で頬を撫でる。
まつ毛が震えて目が開く。
要さんが、甘い甘い声で僕の名前を呼ぶ。
「蓮……蓮…俺の蓮…」
まだ、寝てるのかな?
「要さん。おはよう。」
「ん、蓮?おはよう。」
僕をぎゅっと抱きしめるが、
「あ、いた、た」
「うわ!ごめん!痛かった?」
「大丈夫。要さん……ありがとう。」
「ん、今日は2人でゆっくりしよう?」
「いいの?」
「うん。蓮。今日は、俺に独り占めさせてくれないかな?」
「僕も。僕も要さん独り占めしたい!」
「「ふふっ一緒だね。」」
それから、ゆっくり風呂に入って(別々だよ)ふと、着替えがない。
と、思ったら、要さんが全部用意してくれてた。
「近いうちに、蓮を呼ぼうとおもってたからね。」
だって、呼んでくれるのは、嬉しいけど、服っているかな?
「あ、あーいや、け、決してやましい気持ちがあるんじゃないから……ね…」
ん?どう言う意味?
「要さん、ありがとう。」
なんにせよ、用意してくれてた事は嬉しいからね。
食事の後、ゆっくりしてると、要さんが
「蓮、俺のお願い聞いてくれない?」
「お願い?」
「うん。」
「何かな?」
「あのさ、蓮。俺と一緒に、ここで暮らさないか?俺は、もう蓮と離れたくない。俺の側にいてくれないか?」
「うん。僕も要さんと離れたくない。でも叔父さんが……」
「大丈夫。叔父さんは、喜んでくれたよ蓮を幸せにしてくれって。」
「そう。叔父さん。僕と要さんの事、凄く応援してくれるの。嬉しいね、要さん!」
「そうだね。叔父さんに感謝しないと、蓮を、こんなに優しい子に育ててくれた。」
要さんは、僕の頭を撫でながら、優しく抱き寄せる。
「叔父さんは、いつも僕を守ってくれたんだよ。いつも、ありがとうと、ごめんなさいを繰り返し言ってた。本当に、叔父さんには、感謝だね。」
「あぁ、叔父さんの願いを叶えてあげないと、いけないな。2人で幸せになろうな」
「うん!」
要さんが僕の顔にキスの雨を降らせた。
その日は、ずっと要さんと一緒に、ゆっくりとした時間を過ごして、昨日の事も忘れてた。
身体が、痛くなる度にお父さんの事を思い出して、身体が震えそうになる。
要さんが、そっと僕を抱きしめてくれて、
「大丈夫、俺がいる。」
と、背中を撫でたり頭を撫でてくれるから安心して、身を任せる。
本当に、要さんの腕の中は安心する。
どうしてかな?
ずっと、この腕の中に居たいくらい。
凄く凄く、愛されてる。って感じるからかな?
言葉でも、態度でも。
要さんに出逢えて良かった。
あの日、あの場所で。
じゃなきゃ、一生出逢える事はなかったんじゃないかな?
そう考えたら、不思議だよね。
出逢えて、好きになって、要さんからも好きだって言ってもらえて、もう、奇跡だよね。
だから、大事にしたい。
この想いも、出逢えた事も。
きっともう、これ以上好きな人はいない。
そう思える人を大事に、愛して行こう。
大好きだよ。要さん。
僕の愛しい愛しい人。
ずっと側にいさせてね。
次の日には、少しだけ身体の方も良くなり早速、叔父さんに報告しに行った。
叔父さんは、本当に喜んでくれて、
「良かったな、蓮。要さんと、仲良くな」
僕は、叔父さんに
「ありがとう。でも、叔父さん?僕はここに働きに来ていいんだよね?」
「ん?いいに決まってるだろ?ここも、蓮の家なんだからな。働きに来てもいいし、要さんと、ケンカした時には帰ってくればいいよ。まぁ、そんな事は無さそうだけどな?」
「ふふっ、ありがとう、叔父さん。ケンカはするかも知れないけど、すぐに仲直りするよ。だから大丈夫。これからもよろしくね!これまで通りここで仕事するね。」
「あぁ、よろしくな。」
その後、要さんは、会社へ向かい、僕は要さんのマンションへ戻った。
要さんから
「はい。蓮。マンションの部屋の鍵。渡しておくね。誰か来る事はないから、ゆっくり休んでてね。俺が帰る時には、連絡するからね。」
「うん。お仕事頑張ってね。いってらっしゃい!」
「~っく!可愛いな蓮。行きたくないな」
「もう、僕、待ってるから。ねっ?」
「うぅ~わかった。行ってくるな。」
「は~い。いってらっしゃ~い!」
そう送り出したんだけど、、、
まぁ、そうなるかなぁって思ってたんだけど、やっぱり。。。
要さん、速攻で帰って来ました。ふぅ~
要さん曰く。
「パソコンがあれば、別に会社に行かなくてもいいんだよ。蓮と会うまでは、良くそうしてたからな。だから、今度から、午前中は、蓮と一緒に会社に行って、午後は蓮と家にいる。」
「はぁぁ、ダメだよ。要さん。」
「えっ?なんで?」
「なんでって……午前中はいいけど、午後からは、僕、花屋で仕事するよ?」
「えー?そうか、そうだった……な。」
「そうだよ。だから、お仕事はちゃんとしようね?」
「う、うん……わかった。」
ふふふっ。ありがとう要さん。
僕の事、心配なんだろうね。
大丈夫だよ。
だって、凄く愛されているってわかるからね。
僕も、愛してるよ。
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