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やっとやっと、蓮の所に帰れる。
仕事も、順調に進んで俺のすべき事は、ほとんど片付いた。
あと、一つ最終の会議に参加すれば、お役目御免となる、その会議が終り次第帰れる
日本に到着するのが、朝早くになるから、そこから、家まで1時間くらいかかるが、蓮の出勤時間には間に合うだろう。
うん、蓮に会えるな。
蓮、ビックリするかな?
はっきり到着時間知らせてないからなぁ~
と、脳内であれこれ考えていたら、
「社長、顔どうにかして下さい。」
へっ?
橘が、やれやれと言う表情で、俺を見て
言うから、
「はっ?顔が何?」
「蓮君の事、考えていたでしょう?顔がニヤけすぎです。明日、帰れますから、それまでお願いしますよ。」
「分かってるよ!でもさ、俺、めちゃくちゃ我慢したよな?始めは、絶対無理だと思ってたよ。なんだろ?蓮って凄いよな?兄貴の事にしても。まぁ、俺に黙ってたのは後で、お仕置きをするとしてだ。兄貴が俺に謝罪するなんて、思わなかったな。両親も喜んでたし。あーぁ、蓮に会いたいなぁー早く明日にならないかな?」
「ふふっ、本当にいい子なんですよね。蓮君の周りに居る人は、みんな幸せになっていくんですから。不思議な子ですね。社長が離したくないのもわかります。が、今日は最終日ですから、気を引き締めて下さいよ。日本に帰ればお休みをあげますから、存分にイチャイチャしてください。もう少し我慢して下さい。」
橘に言われて、俺は、ハイハイと返事をした。
仕事も無事終えて、予定通り、早朝日本に到着する。
迎えの車に乗り込み、蓮の待つマンションに向かうよう指示する。
(蓮は、まだ寝てるかな?)
そっと、部屋に入り蓮を探す。
ベッドに寝ている、蓮を見つけた。
(あぁぁ!久しぶりの蓮だ!可愛い!何あれ!俺の枕を抱きしめて寝てる。うわぁぁ可愛いが過ぎるぞ!蓮!!)
「ただいま……蓮。」
囁くように、声を掛けて、するりとベッドに滑り込み、蓮を後ろから抱きしめる。
「ん、んー?か……要…さん?ん?…夢」
蓮が、目を擦りながら、モゾモゾと後ろを向いた。
「蓮……ただいま。」
俺が蓮に声を掛けると、蓮の目がパチリと大きく見開かれると、みるみる間に涙が溢れそうになり、
「要…さん……会いたかった…おかえりなさい…」
俺に、抱きつく。
俺は、胸が痛くなった。
寂しい思いをさせてしまった。
ごめんな?
「蓮……可愛い顔見せて?ん?」
もう、蓮の涙が止まらない。
「蓮……可愛い可愛い俺の蓮。寂しかったね。ごめんね……」
俺は、蓮の顔にキスの雨を降らせた。
蓮も、泣き笑いしながら、俺に何度もキスをした。
会えなかった時間を埋めるように、抱き合った。
何度も、何度も。
でも、足りなくて。
全てが愛しい………このまま、一つになっていたい。
幸せ過ぎて、おかしくなりそうだ。
蓮に出逢えて、良かった。
蓮に、幸せをもらった。
かけがえのないもの。
一生の宝物。
蓮。
俺の最愛。
それから、1年後。
蓮は、念願のフラワーアレンジメントの、教室を開いた。
希望生徒が、後を絶たない。
蓮の、可愛さに性格の良さ、優しさにすっかり人気者だ。
テレビや、雑誌に取り上げられる程だ。
俺は、少し複雑だ。
だが、蓮が毎日楽しそうだから、良しとする。
蓮は、忙しいのに、俺の事を1番に考えてくれてるし、家の事も、全てしてくれてる
蓮に、
「蓮。仕事も大変だし、家の事はハウスキーパーに頼んだらどう?」
「大丈夫だよ。全然大変じゃないし、好きな事させて貰ってるんだから。僕と要さんの家だから、僕がしたいんだ。料理だって要さんに作ってあげたいし、洗濯だって要さんのは、僕が洗ってあげたい。掃除だってね、2人で生活してる所だもん。ねっ」
はぁぁもう!なんてなんて!!
可愛いんだ!
もう、愛しくて愛しくて、堪らない!!!
こんな出来た嫁、いる?
いや、嫁じゃなくて、伴侶ね。
いや、待って、嫁でいい。
そう!それでいい。
俺の周りは、
皆、それで納得してるから。
俺が、男と結婚する事は、何ら問題はない
次期総帥が、結婚する事は、一条グループの幹部会からの承認がいる。
その会議に出席した時。
反対意見もあるだろうと思っていたが、まさかの満場一致で賛成。
なんでも、蓮の素性やら、なんやらかんやらは、既に知られていたようで、
「早く紹介しろ!」
「何故ここに連れて来なかった?」
「一目会いたかった。」
等々、五月蝿いったらない。
俺の会社の、役員や、重役などから、蓮がいかに可愛いか。いかにいい子なのか。彼方此方に言って回ってたそうで、それに当麻も一枚噛んでたらしい。
まぁ、有難い事ではあるが………
とにかく、結婚を認めてもらい一安心だ。
社内でも、蓮は大人気だ。
自分の教室があるのにもかかわらず、俺と一緒に出社する。
蓮の叔父さんは、まだ海外から帰って来ない。
連絡は、取りあってるから心配はしていないが、花屋の事は蓮に任せている。
花屋を閉める事も考えたが、それでは叔父さんが、帰って来た時に寂しいだろうと、週末だけ開ける事にした。
信頼できる人を雇って、蓮は花を仕入れる事をしたり、注文があれば花束を作ったりしている。
社内の花も、定期的に持って来られるように、場所を作った。
が、それが良かったのか、悪かったのか。
社員の憩いの場になるとは、誰が予想しただろうか?
俺は、深く溜め息を吐いたのだった。
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