[完結][番外編更新中]氷の騎士は、異世界から来た運命の番を溺愛する。

りさあゆ

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       ハル


 ジークの腕の中で目が覚める。
 じっと、ジークの顔を見つめる。

 なんて、カッコいい顔なんだろう。
 学校の美術室にある、彫刻をよく見て、友達と、鼻高いよねーとか、こんだけ美形に生まれたかった、とか、言ってたのを思い出した。
 ジークは、その彫刻よりも全然カッコいい。
 鼻は高いし、白銀のまつ毛に眉毛、触るとサラサラしてる。
 くすぐったくて起きたのか、白銀のまつ毛の奥から、紫色の瞳が覗く。
 宝石を見ているみたいでうっとりとしてしまう。
 「ハル、、、おはよう」
 声まで素敵だ。
 身体の奥がキュッてなる。
 「おはよう、ジーク」
 そう言って、高い鼻にチュッてキスする。
 そしたら、蕩けるような笑顔になる。
 見てるこっちが、恥ずかしくなる。
 ジークは、僕の顔中にキスしまくる。
 可愛い、可愛いって言いながら。
 くすぐったくて、また笑っちゃう。
 楽しくて、嬉しくて、幸せ。

 起き上がり、着替えようとしたら、セシルが挨拶しながら入って来た。
 セシルがごちらへ、と、となりの部屋へ案内する。
 僕は、?なんだろう?って着いて行く。
 セシルがクローゼットを開けると、凄い量の服が掛けてある。

 「ハル様、お好きなをお選び下さい。」
 えっ?
 後ろから、ジークが来て

 「全部、ハルの服だよ。好きなのえらんで。」
 「んなっ!な、何?僕の服?全部?うそでしょ?こ、こんなに?」
 僕は混乱して、オロオロして、ジークの腕を掴んで、タシタシと叩く。
 「ね、ねぇ、ジーク嘘だよね?」
 「なんで?この前採寸してもらっただろう?」
 「うん、でもこんなに沢山あるなんて、知らなかった。多すぎない?」
 「いや、少ないくらいだ。」
 「えぇぇぇー嘘でしょー充分、充分だよ、これ以上増やさないでー」
 「ふふっ、ハルが知らないうちに、増えてるかな?ヴィーもハルの服作りたいみたいだし、母上もかな?」
 「ね、ね、ジークもう、沢山あるから大丈夫って言って?」
 「そんな事言ったら、ヴィーも母上も悲しむけどいいのか?」
 「なんで、悲しむの?」
 「ん?可愛いハルを見たいんじゃないかな?と」
 「いや、だってこんなに一杯あるのに、また増えるのは、申し訳ないし。」
 「大丈夫。まだまだ納める所はあるからね。」
 「いや、そうゆう問題ではないんだけどな、、、」
 「まぁ、今日は俺がハルの服を選ぼうかな?」

 そんなこんなで、僕の意見は却下されて、ジークに選んでもらった服を着たのであった。
 僕のサイズピッタリで、凄く着心地がいい。日本と同じ様な、絹なのかな?サラサラしてて、格好も絹のシャツにスッと細身のスラックスだ。
 色は、上は光沢のある白でズボンは、ラベンダーの花の色で綺麗。
 僕が綺麗な色だね。似合う?
 ジークは、笑顔で似合いすぎて困るな。
 って、後でセシルから耳打ちされた言葉に、僕は真っ赤になっちゃった。
 
 ーハル様、ハル様の着てる服の色は旦那様の色ですよー

 

 それから、朝食を済ませて、2人で、まったりとお茶を飲んでたら、ふと、
 「あれ?ジークお仕事は?」
 「あぁ、休みをもらった。今はハルの側に居たいからな。来月、観覧試合があるんだ。だからなかなか忙しくなりそうだからな。」
 「そっか、今日は何する?」
 「今日は、ハルの誕生日だろ?ハルがしたい事。んーピアノ?あたり?」
 「うん!したい事って言ったら、ピアノが弾きたい。けど、昨日も、一日弾いたからせっかくジークがお仕事おやすみならジークと何か一緒に遊びたいかな?」
 ハル、可愛いが過ぎるだろう・・・・
 なんて、小さな声で言ってる。
 ふふって僕は、笑いながらジークの肩に頭を預けると、優しく頭を撫でてくれた。


 結局、ヴォルフと散歩しながら、庭園を廻る事にしたんだ。
 あの後、セバスさんが来て、僕の誕生日会を開くんだって聞いて、料理長さんがご馳走を沢山用意してるから、お腹を空かしといて下さいね。って言うから、ジークと散歩しようって事でヴォルフも一緒にお散歩しようってなったんだ。

 庭園は、凄く綺麗。そして広い。
 屋敷から、外に出ると、日差しが暖かくて、少し風が吹いて気持ちがいい。
 日本のように、春夏秋冬があるみたいで今は春、こちらで言うと、[緑]なんだって
 ジークは、ハルの季節だからハルが来たのかな?って言うから、僕のハルは、晴れるって意味なんだよ。説明すると、この緑の晴れ渡る空は、やっぱりハルだよ。
 まぁそれでいいかな?
 で、夏は[赤]、秋は[黄]、冬は[白]
 なんだって。
 そんな話をしながら、のんびりゆっくりしてたら、セシルが呼びに来たので、屋敷に戻った。
 

 セシルに案内された部屋の扉を開けると
凄い人がいて、ビックリして思わず、ジークと繋いでいた手に力が入る。
 ジークはすぐに僕を抱き上げる。
 はい。安定の縦抱っこです。

 ジークは、人の間を搔き分けて、スタスタと進む。中央に立ち、僕を下ろす。

 「ハル、ビックリさせてごめんね?ハルの誕生日を祝う為に皆んな集まってくれたんだよ。」
 「こんなに、沢山の人が僕の為に?」
 「うん、ハル、挨拶する?」
 「する。」

 僕はぐるりと、集まってくれた人達を見ると、ジークの両親、ヴィーちゃん、まさかの、皇帝陛下、見た事ない人がいて、その後ろの方には、セバスさん始め屋敷の使用人の皆さん、料理長までいる。

 こんなに、沢山の人が来てくれて、嬉しくて嬉しくて泣きそうになる。けど、ちゃんと挨拶しなきゃ!

 「皆さん、今日は僕の誕生日にお越しくださってありがとうございます。こんなに沢山の方々が来てくれるなんて、夢のようで、嬉しくて、本当に、嬉しいです。ありがとうございました。」
 その場で、深くお辞儀をした。
 顔を上げると、皆、笑顔で拍手してくれて、おめでとう!って言葉をもらったんだ。いままでで、1番嬉しい誕生日だよ。

 ありがとう。全ての事に感謝を・・・・
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