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第4章・ドーリンの洞窟と若さの効用のルーツ
洞窟の中の禁断の成分⑨
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あの民宿での愛想の悪い男性客がなぜこの場所に……ヒナは心のなかで不快感を示していたが直摩はいたって普通だった。そればかりか……
「おーい、鷹酉(たかとり)さーん!!」
なんとあの男性をこちらに呼び寄せたのである。ヒナは直摩をすこし怖い顔で睨み付けたが直摩はヒナの顔を見ても平然であった。
「ヒナちゃん、この人は鷹酉寿伊智(たかとり・じゅいち)さん。このドーリン町の議員さんだよ。」
「……」
「久しぶりだな直摩くん、この子はガールフレンドか?」
「……」
「なんで何も言わないの?」
「この前民宿で何も喋らずに睨み付けてきたのこの人……!」
「ああ、あれか。あのときはすまなかった。君とは初対面だったからもしかしたら『弟』とつるんでこの洞窟の成分を奪いに来た輩かと警戒してしまっていたんだ。」
「こちらこそ事情を知らずに申し訳ございません。私は猫屋敷日奈凛(ねこやしき・ひなりん)ともうします。ところで弟さんというのは……?」
「ああ、あのバカのことか……」
この前の宿泊の際にあったことを鷹酉はヒナに詳しく説明したのである。
「あのバカは15年ほど前に隣町で有名な外屋敷(とやしき)家の支流にあたる南磯城(みなみしき)家という士族の家に婿養子になってドーリンを出ていったんだ。しかしここ数年前から束椎木兄弟らとつるんでからはこの洞窟にある重要な成分を危険な物と認識しはじめて今もこの成分を目指してやって来る旅人や地元の人たちを殺害しているということだ。息子二人いるのだが、こいつらが常に監視しているらしい。最近はブルーサイドの山を登頂した人の情報を集めて危険人物と見なしているとかいないとか……」
「それであれだけピリピリされていたのですね……」
「まあ、それだけじゃない。あの日は私の息子が弟の義理の従兄弟に殺されたと息子の長男から電話があって君が来てくれたときにはすでに悲しみが深くなっていたのもあったんだ。それで警戒心が強くなっていたんだ。本当に申し訳ない……!!」
「こちらこそ事情を知らずに怒りを抱いてごめんなさい。私、鷹酉さんのためになんとかしてあげたいです!!」
「鷹酉さん、この子は苦労して育っているから裏表のない良い子です。彼女なら一緒に協力してくれるはずです!」
「ありがとう。これから村に帰って長男の墓参に行くからまた会おう。それと君達にこの洞窟の裏の出入口を教えてあげる。」
すると鷹酉は直摩とヒナを連れて先程の駅に戻ると自販機の横の壁を押したのである。すると扉が開き、薄暗い地下通路のような道が出てきたのであった。
「今日はもう遅いからここから帰りなさい。明日からはまたこの場所からスタート出来るからくれぐれも誰にもこの隠し通路を見られないよう気を付けて使用してほしい。」
「はい、鷹酉さんありがとうございます!私もなんとか力になりたいです……」
「ありがとう!その気持ちは心に受け取っておくよ!!」
そして二人は地下通路のような道を使用して山の麓に出てきたのである。ドアを急いで塞ぎ、この日は洞窟を後にしたのであった。明日は成分のある場所へもうすぐ到着である。
「おーい、鷹酉(たかとり)さーん!!」
なんとあの男性をこちらに呼び寄せたのである。ヒナは直摩をすこし怖い顔で睨み付けたが直摩はヒナの顔を見ても平然であった。
「ヒナちゃん、この人は鷹酉寿伊智(たかとり・じゅいち)さん。このドーリン町の議員さんだよ。」
「……」
「久しぶりだな直摩くん、この子はガールフレンドか?」
「……」
「なんで何も言わないの?」
「この前民宿で何も喋らずに睨み付けてきたのこの人……!」
「ああ、あれか。あのときはすまなかった。君とは初対面だったからもしかしたら『弟』とつるんでこの洞窟の成分を奪いに来た輩かと警戒してしまっていたんだ。」
「こちらこそ事情を知らずに申し訳ございません。私は猫屋敷日奈凛(ねこやしき・ひなりん)ともうします。ところで弟さんというのは……?」
「ああ、あのバカのことか……」
この前の宿泊の際にあったことを鷹酉はヒナに詳しく説明したのである。
「あのバカは15年ほど前に隣町で有名な外屋敷(とやしき)家の支流にあたる南磯城(みなみしき)家という士族の家に婿養子になってドーリンを出ていったんだ。しかしここ数年前から束椎木兄弟らとつるんでからはこの洞窟にある重要な成分を危険な物と認識しはじめて今もこの成分を目指してやって来る旅人や地元の人たちを殺害しているということだ。息子二人いるのだが、こいつらが常に監視しているらしい。最近はブルーサイドの山を登頂した人の情報を集めて危険人物と見なしているとかいないとか……」
「それであれだけピリピリされていたのですね……」
「まあ、それだけじゃない。あの日は私の息子が弟の義理の従兄弟に殺されたと息子の長男から電話があって君が来てくれたときにはすでに悲しみが深くなっていたのもあったんだ。それで警戒心が強くなっていたんだ。本当に申し訳ない……!!」
「こちらこそ事情を知らずに怒りを抱いてごめんなさい。私、鷹酉さんのためになんとかしてあげたいです!!」
「鷹酉さん、この子は苦労して育っているから裏表のない良い子です。彼女なら一緒に協力してくれるはずです!」
「ありがとう。これから村に帰って長男の墓参に行くからまた会おう。それと君達にこの洞窟の裏の出入口を教えてあげる。」
すると鷹酉は直摩とヒナを連れて先程の駅に戻ると自販機の横の壁を押したのである。すると扉が開き、薄暗い地下通路のような道が出てきたのであった。
「今日はもう遅いからここから帰りなさい。明日からはまたこの場所からスタート出来るからくれぐれも誰にもこの隠し通路を見られないよう気を付けて使用してほしい。」
「はい、鷹酉さんありがとうございます!私もなんとか力になりたいです……」
「ありがとう!その気持ちは心に受け取っておくよ!!」
そして二人は地下通路のような道を使用して山の麓に出てきたのである。ドアを急いで塞ぎ、この日は洞窟を後にしたのであった。明日は成分のある場所へもうすぐ到着である。
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