ヒナの国造り

市川 雄一郎

文字の大きさ
326 / 762
第12章・ヒナの国造り

Wを狙うスパイ②

しおりを挟む
ヒナは謎の二人組のルミとハビラと共に歩き続けていた。

「ああ、本当に嫌だ。この建物はなんか居心地が悪いな。」

「お兄様、そのようなことをおっしゃいますとばれてしまいますわ!」

「?」

「ヒナさん、気になさらずに!!」

二人の会話が気になっていたヒナだったがとりあえず先に進むことにしたのである。

「お!」

ヒナはハビラの胸につけていた『羽曳良王(はびらおう?)』の文字がかかれているバッジに気づいたのであった。

「あ!このバッジはな……かの有名なテニス選手だった松尾義勝(まつお・よしかつ)こと松尾義治(まつお・よしはる)氏に書いて貰ったものだ。私はこの人物の大ファンでなあ!!本もグッズも買ったりしたものだ!!」

「この松尾氏という方は本名が義治さんと言いまして現役時代は義勝名義で活躍されておりましてこの時からお兄様は大ファンであられたのですね?」

「ああ!そうだ!」

「それだけじゃないぞ!!爽やかな表情に7人の子を持つ父親の一面にも感動し、反骨精神も持ち合わせている人だっ!!」

しかしヒナはこの人物を知らなかったのである。頭にクエスチョンがたくさん現れるほどなので相槌をうつことしかできなかったのであった。

「お、ヒナさんも彼の魅力に感動しているようだな!!」

「…………え、ええ……」

とりあえず感動したことにしたのである。だが松尾と言えば以前松浦と対峙した西住吉和也(にしすみよし・かずや)の敵の松尾新一(まつお・しんいち)もいた。この二人の松尾に繋がりはあるのだろうか?

「お兄様、もうよろしいのでは?」

「あ、ああ……」

「さあ、ヒナさん。先へと進みましょう。」

「は、はい。」

先へと進むヒナであったが、市山達とは未だ合流していないのだ。もうそろそろ合流しても良いはずだが……

「まだ、会わない……」

「どうしたのだ?」

「私もですよ、ヒナさん。ある男性に恋をしてしまいましていつもその御方を想うと胸が張り裂けそうですわ……」

急に顔を赤らめて両方のほほを両手で触れるルミであった。

「あー、あの人か?やめとけやめとけ!!あのゲーマーの家系図マニアのどこが良いんだ!?」

「お兄様は何も分かってはおられない!!あの御方は仲間思いで優しくて、調べごとには力を入れて徹底して情報を集める。かっこいいじゃありませんの!!」

「はぁ……それより我々の家柄に似合う男か?」

「そこは問題ないはずですわ!!そもそも彼は自分や他の方のルーツを徹底して調べられている方ですからそういう部分は問題なしですわ!!」

「ま……まあそうだけど……」

「??」

ヒナはまたもやクエスチョンが頭にたくさん現れたのである。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

自由を愛する妖精姫と、番にすべてを捧げた竜人王子〜すれ違いと絆の先に、恋を知る〜

来栖れいな
ファンタジー
妖精女王と精霊王の間に生まれた特別な存在――セレスティア。 自由を愛し、気ままに生きる彼女のもとに現れたのは、竜人族の王子・サイファルト。 「お前は俺の番だ」 番という名の誓いにすべてを捧げた彼は、王族の地位も未来も捨てて森に現れた。 一方のセレスティアは、まだ“番”の意味すら知らない。 執着と守護。すれ違いと絆。 ――これは、ひとりの妖精姫が“特別”に気づいていく物語。 甘さ控えめ、でも確かに溺愛。 異種族の距離を越えて紡がれる、成長と守護のファンタジー。

美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ 

さら
恋愛
 会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。  ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。  けれど、測定された“能力値”は最低。  「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。  そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。  優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。  彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。  人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。  やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。  不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。

妻が通う邸の中に

月山 歩
恋愛
最近妻の様子がおかしい。昼間一人で出掛けているようだ。二人に子供はできなかったけれども、妻と愛し合っていると思っている。僕は妻を誰にも奪われたくない。だから僕は、妻の向かう先を調べることににした。

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

処理中です...