ヒナの国造り

第１７章・ステラガーデン死刑台編

宇宙会食⑤の１３～元治策と全スーザック奴隷化～①

　その頃、竜と兼光は真剣に会話を続けていたのであった。


　「それと君はなぜリテンに行くのだ？」


　「それは理由は何個かありまして・・・内の一つがスーザックを助けてほしいとお願いをしに行きたいのです。」


　「何かあったかのですか？」


　「ええ、私の親族の悪態からスーザックには危機が訪れています。ちなみに大半の人は知らないことでして・・・」


　「それは大変だ・・・何があったのですか？」


　「ええ、これは二年ちょっと前でして・・・【周参見野すさみの元治げんじ】という人物をご存知でしょうか？」


　「知ってますよ。あの例の元・防衛長官ですよね？」


　「はい！！彼は姉の夫でしてこれまでの業績を買われて防衛長官になりましたが・・・しかし僕の兄・フランチェスコと違ってある一族にすり寄っていたようです。」


　「ある一族？」


　「スペーシー家です。」


　「！！？」


　周参見野軍艦家は以前からスペーシー家との関わりがあったがこの辺りから露骨に関わりが強くなり始めていたのだ。


　「その最先鋒が義兄の元治でした。彼に続いて兄の貴之達もスペーシー家と関わりを強化していきました。元々彼らは大分前から関わりがありましたが二年前から露骨に関わりを見せはじめました。そしてスーザックでは宇宙一族との関わりから村民達がある不安を抱いていたのです。」


　「・・・どんな不安を？」


　「実はスペーシー家に限らず宇宙の一族は下手に敵に回すととても危険だと噂されていて万が一何かあった場合の対策を防衛長官である元治が練るはずだったのです。」


　「そしてどうなったんです？」


　「それが会見で対策を聞かれた時に・・・」



　｛ある日｝

　宇宙一族対策を聞かれた元治は質問に答えていたが・・・


　「長官、宇宙一族と何かあった場合の対策は考えていますでしょうか。」


　「はい、対策は既に練っております。」


　「故郷のスーザックは特に宇宙一族との関わりを恐れています。勿論それについてもご理解されているでしょうか？」


　「故郷の方々には不安を抱かせないよう後日地元で講演します。日も決めています。」


　「本当ですか？ちゃんと対策は出来るんでしょうね？」


　「ちゃんとやってるって言ってるだろ！！バカタレ！！」


　突然顔を赤くして大きく声を上げた元治であった。この対応が地元スーザックをはじめ各地で批判を呼んだのであった。


　「ふざけるな！！」


　｛現代に戻る｝

　呆れた表情の竜は兼光にさらなる元治が招いた事態を説明するのであった。