終焉の教室

シロタカズキ

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第六の課題 〜4回目のゲーム開始〜

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   ホールには最後の2人が残った。

 - 柊 八千瑠(ひいらぎ やちる)
 - 御影 司(みかげ つかさ)

 「……なるほどねぇ」

 柊 八千瑠が、目の前の椅子を見つめながらニヤリと笑う。

 ホールの中央には、たった1脚の椅子。

 「最後の1脚ってわけか」

 御影 司は、静かに息を吐いた。

 「……確率は50%。俺が座るか、お前が座るか。しかし、座ったところで椅子が爆発するかもしれない。迂闊には座れないな。」

 「ふふん、違うよ?」

 柊 八千瑠は、ひどく楽しそうな表情で、御影を指差した。

 「ルール、もう一度ちゃんと確認しようよ♪」

 『必ず椅子には誰かが座ること。座らなかった者は脱落。』

 「ね? つまりさぁ……座らなかったら、100%死ぬんだよねぇ?」

 「……!」

 御影 司は、思わず息を呑んだ。

 「それに比べたらさ、椅子に座るのは50%の生存チャンスがあるってことじゃない?」

 柊 八千瑠は、軽やかに椅子の周りを歩いた。

 「だから……こうするのが正解なんだよ!」

 彼は、何の迷いもなく、椅子に腰を下ろした。

 カチッ。

 御影 司の顔色が変わる。

 「……!」

 柊 八千瑠は、満足げに足を組み、御影を見上げた。

 「さぁ、どうする?」

 「……くそ……っ!!」

 御影は、歯を食いしばった。

 「お前が座った椅子が爆発する可能性がある。俺が生き残る可能性は――」

 だが、次の瞬間――

 『ゲーム終了。』

 「――っ!?」

 御影 司の足元に、赤い光の円が浮かび上がった。

 「ルールを忘れたの?」

 柊 八千瑠は、笑顔のまま、御影に指を向ける。

 「座れなかった奴は100%死ぬ――それが、このゲームのルールでしょ?」

 『御影 司、脱落。』

 ゴゴゴゴゴ……

 「クソッ……!! こんなバカげたルールで……!!」

 御影は、最後まで足掻いた。

 だが、ルールに従わなかった者は、確実に消える。

 ズルルルル……ッ!!

 御影 司の体は、暗闇の中に沈んでいった。

 「ばいば~い♪」

 柊 八千瑠は、楽しげに椅子を軽く叩いた。

 モニターには、無情な文字が浮かび上がる。

 『御影 司、退場。』

 クラスの人数は、5人になった。
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