魔王の腹心だけど、実は王国のスパイです。

シロタカズキ

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影喰らいの狩場

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影に飲み込まれた森の中。

――空が消え、木々が黒く染まり、地面すらも影に覆われていく。

まるで世界そのものが、闇に引き込まれるようだった。

「影に……囚われる?」

魔導士エドワード・クライヴが呟く。

「そうだ。貴様らはこの中で死ぬのだ。」

ウルムの声が四方八方から響き渡る。

「貴様らの影は、今や我が牙となった。
さあ――お前たちは、自分の影と戦えるかな?」

――その瞬間、勇者たちの影が動いた。

「!? なッ……!」

影が剥がれ、形を変えながら、勇者たち自身の姿となる。
まるで影が自らの分身となるかのように、剣を構え、魔法を構築し、狂気の笑みを浮かべる。

「自分と同じ技を使う敵……か。」

剣士ガイル・ストラウスは低く呟くと、構えを取る。

「ふざけた真似を……!」

――影が、動く。

影の勇者たちが一斉に攻撃を仕掛けてきた。


剣士ガイル vs 影ガイル

影ガイルはまったく同じ剣技を使い、ガイルの動きを読みながら攻撃を繰り出す。

「チッ……俺の剣技を完璧に真似しやがる……!」

――刹那の抜刀術。

ガイルが斬撃を放つと、影ガイルも同じ技を繰り出す。
二つの刃がぶつかり合い、衝撃波が森に響く。

「俺自身と戦うなんざ、皮肉な話だぜ……!」

勇者ジーク vs 影ジーク

「貴様は……俺の影か!」

影ジークは不気味に微笑みながら、「神剣エクレシア」を振るう。
ジークの剣が輝きを放つが、影の剣もまた闇に光を帯びていた。

「勇者の光も、影に染まるのさ。」

影ジークが一閃。
ジークはそれを受け止めるが、影の力に阻まれ、一歩後退する。

「っ……なるほど、これは厄介だな。」

僧侶フィオナ vs 影フィオナ

「私は……私と戦うの?」

影フィオナは微笑んでいたが、その目は冷酷だった。

「祈るがいい。だが、お前の祈りもまた、影の呪詛に変わる。」

フィオナが光の結界を張ると、影も同じ結界を張った。

「まるで鏡のようね……でも、私は、私に負けるわけにはいかない!」

魔導士エドワード vs 影エドワード

「これは、魔法の分析勝負だな。」

エドワードはすぐに冷静に状況を見極める。

――蒼炎の大魔法(フレイム・バースト)。

強烈な炎の奔流を放つと、影エドワードもまた、同じ炎を放った。
二つの炎がぶつかり合い、火の粉が舞う。

「俺が放つ魔法はすべて、奴も使える……なら、どうやって突破する?」

盗賊リリア vs 影リリア

「やれやれ……私って、こんなに嫌な感じなのかね?」

リリアは苦笑しながら、影の分身を見つめる。

「影潜り」

二人のリリアが同時に影へと潜り、闇の中で奇襲を狙う。

――どちらが本物か、見分けがつかない。

影リリアの刃が閃く。リリアは咄嗟に飛び退くが、頬をかすめられる。

「チッ、やるじゃない。」

影リリアは不気味に微笑む。

「私が、私を殺す……それも楽しそうじゃない?」

影の模倣能力が、勇者たちを追い詰めていく。
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