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とある殺し屋のはなし③
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その男ユダは、物心ついた時から両親がおらず孤児院で育てられた。
その孤児院での暮しを言い表すと、家族も暖かい食事も愛情を与えてくれる人もいない、全てが足りなくがらんどうな生活だった。
ノーマルの首都であるトウキョウで育った彼の周囲では、常に魔女は全て敵でありこの世から排除すべき存在である、と言う声で溢れかえっていた。
しかし、その時小さな少年であったユダにとっては、敵は魔女ではなく周囲の身近な人達であった。
孤児院では、年上の少年達から日常的に暴力を受けていた。その年上の少年達もやはり孤児で、その満たされない欲求を何かで発散しなければいけなかったのだろう。
殴る蹴るの暴力は熾烈を極め、少年のユダの体には常に生傷が絶えなかった。
ユダは大人になった今でも、長い前髪で右眼を隠しているが、孤児院での行き過ぎた暴力により右眼に酷い火傷を負っている為であった。
しかし、そんな少年にも唯一と言って良いほどの希望があった。
「ユダ、あなたまた酷い傷ね」
孤児院の庭にあるベンチで少年の隣に座っているのは、くるくるっとしたウェーブが掛かった短い黒髪が特徴的な年上の少女だ。
秋も深まり、地面には枯れ葉が散乱している。
その時、ユダ少年は10歳で、その少女は確か18歳くらいで歳が一回りくらいも離れていた。
「いいよ、そんな事しなくて」
少女はその白いすらっとした指で、ユダの顔の傷に軟膏を塗っている。
至近距離で向かい合う形でその綺麗な顔が覗き込んでくるので、少年はすっかり照れてしまっていた。
その少女は、ほっそりとして女性としてはやや長身で、まるでバレエのダンサーの様だった。そして、その年齢にそぐわない落ち着いた雰囲気を持っていた。
少女の聡明さを感じさせる黒い瞳を見ていると、少年は不思議と気持ちが安らいで来るのを感じた。
その少女の名前はユヅキと言い、ある日から毎月のようにこの孤児院にボランティアに来ていた。
ユヅキはお金持ちの家の生まれらしく、着ているものやその立ち振舞からも気品が感じられた。
初めてその少女を目の当たりにした時に、ユダが真っ先に感じたのは苦手意識や劣等感と言った感情だった。
両親どころか周囲に頼れる人間一人いなく何も持っていないユダにとって、ユヅキは全てが恵まれているように見え眩しすぎたのだ。
人間として洗練されているユヅキの前にいると、ボロボロの服を着て食事も満足に与えられないのでやせ細った体の自分が惨めに思えたのだ。
「君、名前は何ていうの」
初めて、その凛とした声でユヅキに話しかけられた時に、ユダ少年は顔も見れずに走り去ってしまった。
初対面でそんな失礼な態度を取りながらも、また翌月に来た時に何事も無かったかのようにユヅキは話しかけてくれた。
「お菓子持ってきたんだ、食べる?」
少女は、バスケットに入った手作りのクッキーを見せる。ユダも今度は逃げる気にはなれずに、二人は近くのベンチに並んで座って黙々とクッキーを食べた。
ユヅキの方では、なぜか大勢の孤児の子供たちの中で特にユダを気に入っているようで、ボランティアに来るたびにユダを常に気にかけて手の空いている時間は寄り添って話しかけてくれた。
そうしていく内にユダの方でも少女に次第に心を開くようになり、色々な話しをするようになった。
話していくうちに二人とも本を読むのが好きな事が分かったので、話す内容は読んだ本の話が中心になる事が多かった。
「アーサーは岩に突き刺さっている剣を抜いて、そして・・・」
ユダは児童向けのファンタジー作品が大好きで、夢中になって感動したシーンを隣に座るユヅキに向かって話している。
以前に、孤児院にある本をほとんど読み尽くしてしまった事をユヅキに話すと、翌月またボランティアに来た時に大量の本をダンボール箱に入れて持ってきてくれた事があった。
その中でも、特にユダの興味を引く本があった。
それは、「魔女狩りソルジャー」と言った本だった。実在するセイラムと言う、反魔法使い組織を舞台にしたフィクション作品である。普段、ユダが読んでいる児童文学より上の年齢層を対象にした、大人向けの本だった。
主人公は両親を魔法使いに殺された孤児の少年である。その主人公はやがて大人になり両親の仇を打つために反魔法使い組織に入る、そしてソルジャーとして何度も死線くぐり抜けながら成長していく。最終的には敵の魔女をこの世から滅ぼし両親の仇を取り、世界も平和になると言った物語だった。
ユダは同じ孤児の境遇である事もあってか、主人公に自分の姿を重ね合わせてこの物語に夢中になった。
秋の時おり冷たい風が吹く庭のベンチで、ユダの傷口に一通り軟膏を塗り終えると、ユヅキはカバンから暖かいハーブティーを入れたボットを取り出す。
プラスチックの白いカップにハーブティーを注ぐとユダに差し出してくれる。
二人で暖かいお茶を飲みながらほっと一息ついていると、ユダはあの本を読んでから最近ずっと考えている事を口にした。
「僕は大人になったらセイラムに入ろうと思う。そして、魔女達をこの世から滅ぼしてやるんだ」
ユダはじっとユヅキの目を見つめて話した。
ユヅキは一瞬目を見開いて驚いた表情をするが、すぐにいつもの静かな微笑みを浮かべる。
「この前あげた本の影響ね」
「戦いなんて駄目。ユダあなたは優しい子よ、軍人なんて似合わないわ」
そう諭すように語りかけるユヅキの黒い瞳には悲しそうな感情が見てとれた。
「何だよ、僕の事を弱い子供だと思ってさ。僕だってやろうと思えば出来るんだ」
てっきり、ユヅキは褒めてくれて自分の男らしさを認めてくれると思ったのに、真逆の反応をされたのでユダは思わず強く反発してしまう。
両親もいなく何者でもない小さな子供であるユダにとっては、将来セイラムに入って魔女を倒せば、世間も認めてくれるしユヅキだって喜んでくれると思っていたのだ。
それに長い戦乱の原因である魔女達を全て滅ぼせば、この世界から争いは無くなる。それは全てのノーマルの願いであるはずだ。
「そう、あなたは弱くなんかないわユダ。優しくて強いあなただからこそ、魔女と戦う以外の道も見つけられるはず」
「それに、今日はあなたに大事な話があるの・・・」
「魔女は全て悪いやつだ。男ならそいつらを滅ぼすために戦うんだ、姉ちゃんのわからず屋」
ユダは遮るようにそれだけ言うと勢い良く立ち上がる。そして、ユヅキの方も見ずに走り去り建物の中に入ると、自分の部屋に閉じこもってしまう。
いつもユヅキだけは自分の言うことを肯定してくれたのに、初めて否定されて頭に血が上ってしまっていた。
ユダはしばらく部屋に閉じこもって、ベッドの上で毛布にくるまっていると次第に気持ちが落ち着いてきた。
(また来月、お姉ちゃんが来たら謝ろう)
ユダはせっかく会いに来てくれたユヅキを、一人置いて帰ってきた事に罪悪感を感じ始めていた。
(仲直りして、いつもの仲良しの関係に戻ろう。僕にとってたった一人の大事な人なんだから)
ユダはあの優しいユヅキの事だ、来月来たときに謝ればまた元の関係に戻れると思っていた。
だが、その謝る機会は訪れなかった。
その孤児院での暮しを言い表すと、家族も暖かい食事も愛情を与えてくれる人もいない、全てが足りなくがらんどうな生活だった。
ノーマルの首都であるトウキョウで育った彼の周囲では、常に魔女は全て敵でありこの世から排除すべき存在である、と言う声で溢れかえっていた。
しかし、その時小さな少年であったユダにとっては、敵は魔女ではなく周囲の身近な人達であった。
孤児院では、年上の少年達から日常的に暴力を受けていた。その年上の少年達もやはり孤児で、その満たされない欲求を何かで発散しなければいけなかったのだろう。
殴る蹴るの暴力は熾烈を極め、少年のユダの体には常に生傷が絶えなかった。
ユダは大人になった今でも、長い前髪で右眼を隠しているが、孤児院での行き過ぎた暴力により右眼に酷い火傷を負っている為であった。
しかし、そんな少年にも唯一と言って良いほどの希望があった。
「ユダ、あなたまた酷い傷ね」
孤児院の庭にあるベンチで少年の隣に座っているのは、くるくるっとしたウェーブが掛かった短い黒髪が特徴的な年上の少女だ。
秋も深まり、地面には枯れ葉が散乱している。
その時、ユダ少年は10歳で、その少女は確か18歳くらいで歳が一回りくらいも離れていた。
「いいよ、そんな事しなくて」
少女はその白いすらっとした指で、ユダの顔の傷に軟膏を塗っている。
至近距離で向かい合う形でその綺麗な顔が覗き込んでくるので、少年はすっかり照れてしまっていた。
その少女は、ほっそりとして女性としてはやや長身で、まるでバレエのダンサーの様だった。そして、その年齢にそぐわない落ち着いた雰囲気を持っていた。
少女の聡明さを感じさせる黒い瞳を見ていると、少年は不思議と気持ちが安らいで来るのを感じた。
その少女の名前はユヅキと言い、ある日から毎月のようにこの孤児院にボランティアに来ていた。
ユヅキはお金持ちの家の生まれらしく、着ているものやその立ち振舞からも気品が感じられた。
初めてその少女を目の当たりにした時に、ユダが真っ先に感じたのは苦手意識や劣等感と言った感情だった。
両親どころか周囲に頼れる人間一人いなく何も持っていないユダにとって、ユヅキは全てが恵まれているように見え眩しすぎたのだ。
人間として洗練されているユヅキの前にいると、ボロボロの服を着て食事も満足に与えられないのでやせ細った体の自分が惨めに思えたのだ。
「君、名前は何ていうの」
初めて、その凛とした声でユヅキに話しかけられた時に、ユダ少年は顔も見れずに走り去ってしまった。
初対面でそんな失礼な態度を取りながらも、また翌月に来た時に何事も無かったかのようにユヅキは話しかけてくれた。
「お菓子持ってきたんだ、食べる?」
少女は、バスケットに入った手作りのクッキーを見せる。ユダも今度は逃げる気にはなれずに、二人は近くのベンチに並んで座って黙々とクッキーを食べた。
ユヅキの方では、なぜか大勢の孤児の子供たちの中で特にユダを気に入っているようで、ボランティアに来るたびにユダを常に気にかけて手の空いている時間は寄り添って話しかけてくれた。
そうしていく内にユダの方でも少女に次第に心を開くようになり、色々な話しをするようになった。
話していくうちに二人とも本を読むのが好きな事が分かったので、話す内容は読んだ本の話が中心になる事が多かった。
「アーサーは岩に突き刺さっている剣を抜いて、そして・・・」
ユダは児童向けのファンタジー作品が大好きで、夢中になって感動したシーンを隣に座るユヅキに向かって話している。
以前に、孤児院にある本をほとんど読み尽くしてしまった事をユヅキに話すと、翌月またボランティアに来た時に大量の本をダンボール箱に入れて持ってきてくれた事があった。
その中でも、特にユダの興味を引く本があった。
それは、「魔女狩りソルジャー」と言った本だった。実在するセイラムと言う、反魔法使い組織を舞台にしたフィクション作品である。普段、ユダが読んでいる児童文学より上の年齢層を対象にした、大人向けの本だった。
主人公は両親を魔法使いに殺された孤児の少年である。その主人公はやがて大人になり両親の仇を打つために反魔法使い組織に入る、そしてソルジャーとして何度も死線くぐり抜けながら成長していく。最終的には敵の魔女をこの世から滅ぼし両親の仇を取り、世界も平和になると言った物語だった。
ユダは同じ孤児の境遇である事もあってか、主人公に自分の姿を重ね合わせてこの物語に夢中になった。
秋の時おり冷たい風が吹く庭のベンチで、ユダの傷口に一通り軟膏を塗り終えると、ユヅキはカバンから暖かいハーブティーを入れたボットを取り出す。
プラスチックの白いカップにハーブティーを注ぐとユダに差し出してくれる。
二人で暖かいお茶を飲みながらほっと一息ついていると、ユダはあの本を読んでから最近ずっと考えている事を口にした。
「僕は大人になったらセイラムに入ろうと思う。そして、魔女達をこの世から滅ぼしてやるんだ」
ユダはじっとユヅキの目を見つめて話した。
ユヅキは一瞬目を見開いて驚いた表情をするが、すぐにいつもの静かな微笑みを浮かべる。
「この前あげた本の影響ね」
「戦いなんて駄目。ユダあなたは優しい子よ、軍人なんて似合わないわ」
そう諭すように語りかけるユヅキの黒い瞳には悲しそうな感情が見てとれた。
「何だよ、僕の事を弱い子供だと思ってさ。僕だってやろうと思えば出来るんだ」
てっきり、ユヅキは褒めてくれて自分の男らしさを認めてくれると思ったのに、真逆の反応をされたのでユダは思わず強く反発してしまう。
両親もいなく何者でもない小さな子供であるユダにとっては、将来セイラムに入って魔女を倒せば、世間も認めてくれるしユヅキだって喜んでくれると思っていたのだ。
それに長い戦乱の原因である魔女達を全て滅ぼせば、この世界から争いは無くなる。それは全てのノーマルの願いであるはずだ。
「そう、あなたは弱くなんかないわユダ。優しくて強いあなただからこそ、魔女と戦う以外の道も見つけられるはず」
「それに、今日はあなたに大事な話があるの・・・」
「魔女は全て悪いやつだ。男ならそいつらを滅ぼすために戦うんだ、姉ちゃんのわからず屋」
ユダは遮るようにそれだけ言うと勢い良く立ち上がる。そして、ユヅキの方も見ずに走り去り建物の中に入ると、自分の部屋に閉じこもってしまう。
いつもユヅキだけは自分の言うことを肯定してくれたのに、初めて否定されて頭に血が上ってしまっていた。
ユダはしばらく部屋に閉じこもって、ベッドの上で毛布にくるまっていると次第に気持ちが落ち着いてきた。
(また来月、お姉ちゃんが来たら謝ろう)
ユダはせっかく会いに来てくれたユヅキを、一人置いて帰ってきた事に罪悪感を感じ始めていた。
(仲直りして、いつもの仲良しの関係に戻ろう。僕にとってたった一人の大事な人なんだから)
ユダはあの優しいユヅキの事だ、来月来たときに謝ればまた元の関係に戻れると思っていた。
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