36 / 54
魔女たちの夜①
しおりを挟む
青年が目を開けると、どこかで見覚えのある天井が目に入った。
どうやらベッドに寝かされているようで、ゆっくりと体を起こして辺りを見回す。
まず目に入ったのが、自分の直ぐ側でベットに頭だけ載せて、寄りかかり眠っている少女の姿だった。
その特徴的な茶色いウェーブの掛かった髪の毛が、寝息に合わせて微妙に揺れる。
多分看病をしていたのだろうが、最終的にこうしてすーすーと寝息を立てて、うたた寝してしまっているのは、この少女らしかった。
その少女が無事な姿を見て、青年は心の底からホッとしていた。
ふとあの夜の出来事を思い出して、自分の体を見渡して見る。
切り裂かれた腹部はまだ痛むが、傷口は綺麗に塞がっていて後遺症なども無さそうだ。
あの致命傷から、こうして命が助かっているのは奇跡的とも言える。おそらく、この少女が何かしら魔法で手助けしてくれたのだろう。
「あっ」
すぐ近くで驚きの声がした。
ヒイラギが目を覚まして、青年の様子をまじまじと見ている。
「やあっ」
青年はどうしていいか分からずに、軽く手をあげて元気さをアピールする。
「一昨夜に気を失ってから・・・ずっと目を覚まさないので心配で、心配で」
ヒイラギは、今にも泣き出してしまいそうだ。
「ごめんよ、心配させて」
青年はペコリと頭をさげる。そして、少女の口から、あれから丸一日以上意識を失っていた事実を聞いて内心驚いていた。
「ありがとう。君たちが助けてくれたんだろう」
「はい、本当に無事に目を覚ましてくれて良かった」
「それと、あのスキンヘッドの男の人はいったい・・・」
ヒイラギは、ずっと気になっていたのだろう遠慮がちに聞いてくる。
青年は少し間を置いて、意を決した様に口を開く。
「リッカはどこにいるのかな?二人に話したい事がある」
あのクウカイが襲撃して来た夜に話そうと思っていた事だが、どうやら途中で気を失ってしまい話せなかったようだ。
青年は、あらためて二人に真実を打ち明けなければいけないと覚悟を決めた。
「ホヅミさんと外に出ています。お昼には戻ると言っていたので、直ぐに帰ってくると思います」
壁に掛かっている時計を見ると、11時40分を指していた。
青年の真剣そうな様子を感じ取ったのか、ヒイラギはそれ以上詳しく尋ねることはしなかった。
ガチャっ
ちょうど12時位に、リッカとホヅミが野菜や牛肉などの食材が入ったザルを抱えて家に帰ってきた。
「目が覚めたんだ」
リッカは、ベットに上半身を起こして座っている青年の姿を見て、ほっと胸を撫で下ろしていた。
「リッカ、帰って来て直ぐですまない。君たちに話さないといけない事がある」
青年は、じっと真剣な眼差しでリッカとヒイラギを順番に見る。その姿は、緊張しているようにも見えた。
「えっ、何よ」
リッカとヒイラギは、互いに顔を見合わせて首を傾げる。
「私は少し外に出てくるわね」
ホヅミは何か感じたのか、抱えていた野菜のザルをキッチンに置くと、外に出ていった。
部屋の中央にある丸いダイニングテーブルを囲んで、青年と向かい合う様にヒイラギとリッカは椅子に腰掛けた。
「君たちに話さないといけない事と言うのは、つまり・・・」
青年はおもむろに口を開いて話し始める。
途中で言い淀むが、ヒイラギとリッカは口を挟まずに、ただ耳を傾けていた。
青年の視線は落ち着きが無く、心の中で何やら葛藤している様子が二人にも伝わってきた。
「実は・・・僕は反魔法使い組織セイラムの人間なんだ・・・」
青年は意を決した様に、今までずっと二人に隠していた事を口にする。
黒いジャケットのポケットから財布を取り出すと、その中から一枚のプラスチック製のカードを抜き出す。
それをテーブルの上に置いて、ヒイラギとリッカの前に差し出した。
そのカードには、左上にセイラムの紋章である金色の六芒星が描かれていた。そして、目の前にいる青年の顔写真の横に『Yuda』とローマ字で書かれていた。
「ユダ・・・」
ヒイラギは、カードを手に取りまじまじと見ている。
「それが僕の本当の名前だ」
「あんた、ずっと私達を騙してたのね」
リッカは拳でテーブルを叩いて立ち上がると、身を乗り出して目の前の青年、ユダの胸ぐらを掴んだ。
胸ぐらを摑まれたユダは、抵抗するでもなく、ただ視線を下に落としている。
「待って、リッカさん」
ヒイラギは、今にも殴り掛かりそうなリッカをなだめる。
「どうして、本当の事を言おうと思ったんですか?」
少女は、ユダの真意を見極めようとじっと目を見つめる。
「まず、一昨夜の件について話させてくれ。僕と戦っていたのは、セイラムの魔女狩りと言う同じ部隊にいる、クウカイと言う男だ」
ユダは、ここまで話すと大きく息を吸った。
「あの男はヒイラギ、君に危害を加えようとしていた。信じてもらえないかもしれないが、僕はそれを止めようとして戦闘になったんだ」
ヒイラギは、この話を聞いて大きく目を見開いて驚きの表情を見せた。
「初めは任務として、共生派のハクと言う人物に成り済まして、和平の使者としてロードに接触し、暗殺しようと企てていた」
ユダは罪悪感からか、うつむきがちに話す。
「だけど、こうして君たちと旅をしている内に気づいたんだ」
「僕は今まで誤解していた。魔女は得体の知れない化け物とでも思っていた。だが実際にこうして一緒にいると、僕達ノーマルと何も変わらない」
「魔女でも、こんな僕に優しくしてくれる人が沢山いる。もちろん中には意地悪なやつもいるだろうが、それはノーマルも変わらない」
「今はノーマルと魔女の和平を実現したいと本気で思っている」
ユダは心の内を全て吐き出し立ち上がると、自分の黒いジャケットを取って席に戻って来る。
そして、ジャケットの内ポケットから防水パックに入っている白い封筒を取り出した。それは、首席がロードに向けてしたためた文書であった。
「これは君に託したい」
白い封筒をヒイラギの前に差し出す。
「今話した事、全部信じても良いんですよね」
ヒイラギは白い封筒を手に取ると、じっとユダを見つめる。
「ヒイラギあんた・・・今まで騙されてたんだよ」
リッカは、まだ納得していない様子である。
「ユダさんは命を掛けて、私の事を守ろうとしてくれた。そこに嘘はないです」
ヒイラギはリッカを諭すように、にっこりと微笑む。
「ああ、これ以上君に嘘はつきたくない」
ユダは、じっと目の前の少女の瞳を見つめる。
「私と一緒に、アオモリまで行ってください」
ヒイラギは椅子から立ち上がると、ユダの前に右手の手のひらを差し出す。
「良いのか・・・本当の事を言ったら、君たちとはもう一緒にいられないと思っていた」
ユダは驚いた表情で、ヒイラギを見つめる。
「まだまだ半人前なので、鍛えてもらわないといけないですし」
ユダも椅子から立ち上がり、その差し出された手のひらに、自分の手のひらを重ねる。少女の小さな柔らかい手から、心地良い温かさが伝わってきた。
「この娘が言うならしょうがないわね」
リッカは大きくため息を付くと渋々と言った様子で二人の手のひらに、自分の手のひらを重ね合わせる。
しばらく手のひらを重ね合わせていると、三人は互いに顔を見合わせて照れくさそうに笑った。
ユダのその表情は、この旅で初めて見せた穏やかなものだった。
どうやらベッドに寝かされているようで、ゆっくりと体を起こして辺りを見回す。
まず目に入ったのが、自分の直ぐ側でベットに頭だけ載せて、寄りかかり眠っている少女の姿だった。
その特徴的な茶色いウェーブの掛かった髪の毛が、寝息に合わせて微妙に揺れる。
多分看病をしていたのだろうが、最終的にこうしてすーすーと寝息を立てて、うたた寝してしまっているのは、この少女らしかった。
その少女が無事な姿を見て、青年は心の底からホッとしていた。
ふとあの夜の出来事を思い出して、自分の体を見渡して見る。
切り裂かれた腹部はまだ痛むが、傷口は綺麗に塞がっていて後遺症なども無さそうだ。
あの致命傷から、こうして命が助かっているのは奇跡的とも言える。おそらく、この少女が何かしら魔法で手助けしてくれたのだろう。
「あっ」
すぐ近くで驚きの声がした。
ヒイラギが目を覚まして、青年の様子をまじまじと見ている。
「やあっ」
青年はどうしていいか分からずに、軽く手をあげて元気さをアピールする。
「一昨夜に気を失ってから・・・ずっと目を覚まさないので心配で、心配で」
ヒイラギは、今にも泣き出してしまいそうだ。
「ごめんよ、心配させて」
青年はペコリと頭をさげる。そして、少女の口から、あれから丸一日以上意識を失っていた事実を聞いて内心驚いていた。
「ありがとう。君たちが助けてくれたんだろう」
「はい、本当に無事に目を覚ましてくれて良かった」
「それと、あのスキンヘッドの男の人はいったい・・・」
ヒイラギは、ずっと気になっていたのだろう遠慮がちに聞いてくる。
青年は少し間を置いて、意を決した様に口を開く。
「リッカはどこにいるのかな?二人に話したい事がある」
あのクウカイが襲撃して来た夜に話そうと思っていた事だが、どうやら途中で気を失ってしまい話せなかったようだ。
青年は、あらためて二人に真実を打ち明けなければいけないと覚悟を決めた。
「ホヅミさんと外に出ています。お昼には戻ると言っていたので、直ぐに帰ってくると思います」
壁に掛かっている時計を見ると、11時40分を指していた。
青年の真剣そうな様子を感じ取ったのか、ヒイラギはそれ以上詳しく尋ねることはしなかった。
ガチャっ
ちょうど12時位に、リッカとホヅミが野菜や牛肉などの食材が入ったザルを抱えて家に帰ってきた。
「目が覚めたんだ」
リッカは、ベットに上半身を起こして座っている青年の姿を見て、ほっと胸を撫で下ろしていた。
「リッカ、帰って来て直ぐですまない。君たちに話さないといけない事がある」
青年は、じっと真剣な眼差しでリッカとヒイラギを順番に見る。その姿は、緊張しているようにも見えた。
「えっ、何よ」
リッカとヒイラギは、互いに顔を見合わせて首を傾げる。
「私は少し外に出てくるわね」
ホヅミは何か感じたのか、抱えていた野菜のザルをキッチンに置くと、外に出ていった。
部屋の中央にある丸いダイニングテーブルを囲んで、青年と向かい合う様にヒイラギとリッカは椅子に腰掛けた。
「君たちに話さないといけない事と言うのは、つまり・・・」
青年はおもむろに口を開いて話し始める。
途中で言い淀むが、ヒイラギとリッカは口を挟まずに、ただ耳を傾けていた。
青年の視線は落ち着きが無く、心の中で何やら葛藤している様子が二人にも伝わってきた。
「実は・・・僕は反魔法使い組織セイラムの人間なんだ・・・」
青年は意を決した様に、今までずっと二人に隠していた事を口にする。
黒いジャケットのポケットから財布を取り出すと、その中から一枚のプラスチック製のカードを抜き出す。
それをテーブルの上に置いて、ヒイラギとリッカの前に差し出した。
そのカードには、左上にセイラムの紋章である金色の六芒星が描かれていた。そして、目の前にいる青年の顔写真の横に『Yuda』とローマ字で書かれていた。
「ユダ・・・」
ヒイラギは、カードを手に取りまじまじと見ている。
「それが僕の本当の名前だ」
「あんた、ずっと私達を騙してたのね」
リッカは拳でテーブルを叩いて立ち上がると、身を乗り出して目の前の青年、ユダの胸ぐらを掴んだ。
胸ぐらを摑まれたユダは、抵抗するでもなく、ただ視線を下に落としている。
「待って、リッカさん」
ヒイラギは、今にも殴り掛かりそうなリッカをなだめる。
「どうして、本当の事を言おうと思ったんですか?」
少女は、ユダの真意を見極めようとじっと目を見つめる。
「まず、一昨夜の件について話させてくれ。僕と戦っていたのは、セイラムの魔女狩りと言う同じ部隊にいる、クウカイと言う男だ」
ユダは、ここまで話すと大きく息を吸った。
「あの男はヒイラギ、君に危害を加えようとしていた。信じてもらえないかもしれないが、僕はそれを止めようとして戦闘になったんだ」
ヒイラギは、この話を聞いて大きく目を見開いて驚きの表情を見せた。
「初めは任務として、共生派のハクと言う人物に成り済まして、和平の使者としてロードに接触し、暗殺しようと企てていた」
ユダは罪悪感からか、うつむきがちに話す。
「だけど、こうして君たちと旅をしている内に気づいたんだ」
「僕は今まで誤解していた。魔女は得体の知れない化け物とでも思っていた。だが実際にこうして一緒にいると、僕達ノーマルと何も変わらない」
「魔女でも、こんな僕に優しくしてくれる人が沢山いる。もちろん中には意地悪なやつもいるだろうが、それはノーマルも変わらない」
「今はノーマルと魔女の和平を実現したいと本気で思っている」
ユダは心の内を全て吐き出し立ち上がると、自分の黒いジャケットを取って席に戻って来る。
そして、ジャケットの内ポケットから防水パックに入っている白い封筒を取り出した。それは、首席がロードに向けてしたためた文書であった。
「これは君に託したい」
白い封筒をヒイラギの前に差し出す。
「今話した事、全部信じても良いんですよね」
ヒイラギは白い封筒を手に取ると、じっとユダを見つめる。
「ヒイラギあんた・・・今まで騙されてたんだよ」
リッカは、まだ納得していない様子である。
「ユダさんは命を掛けて、私の事を守ろうとしてくれた。そこに嘘はないです」
ヒイラギはリッカを諭すように、にっこりと微笑む。
「ああ、これ以上君に嘘はつきたくない」
ユダは、じっと目の前の少女の瞳を見つめる。
「私と一緒に、アオモリまで行ってください」
ヒイラギは椅子から立ち上がると、ユダの前に右手の手のひらを差し出す。
「良いのか・・・本当の事を言ったら、君たちとはもう一緒にいられないと思っていた」
ユダは驚いた表情で、ヒイラギを見つめる。
「まだまだ半人前なので、鍛えてもらわないといけないですし」
ユダも椅子から立ち上がり、その差し出された手のひらに、自分の手のひらを重ねる。少女の小さな柔らかい手から、心地良い温かさが伝わってきた。
「この娘が言うならしょうがないわね」
リッカは大きくため息を付くと渋々と言った様子で二人の手のひらに、自分の手のひらを重ね合わせる。
しばらく手のひらを重ね合わせていると、三人は互いに顔を見合わせて照れくさそうに笑った。
ユダのその表情は、この旅で初めて見せた穏やかなものだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる