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帰郷
しおりを挟むそして、夜が明けた。
「おはよう。」
「「「おはよう」」」
「それじゃあ、学校に行こうか。」
そして、アインたちは事前に王たちが用意していた、荷物を持って、学校へと向かった。
そして、学校でも、特に何も無く平穏に過ごした後、学校で3人と別れ、アインはエリとユキと一緒に一回、家に帰った。
「アイン様、今日はいつもよりも帰りを急いでいますね。どうしてですか?」
「ああ、今日早速、親にお金を渡そうと思ってね。」
「なるほど、だから急いでいたのですか。」
「まぁ、絶対に今日やら無くてはいけない訳じゃないから、そこまであせらなくても良かったんだけど、できるだけ今日の方が良いかなって思って。」
「そうですね。それでは準備を手伝います。」
アインたちは、アインの父である、グインのためにお金を用意し始めた。
「あ、向こうの国の国家予算ってどれくらいなんだろう?」
「私は知りませんよ。それに、あまり向こうの国については詳しくありませんので。」
「そうだよね。まず、黒金貨を上げることは確定しているんだけど、どれくらいあげれば良いんだろう。」
「少ないよりは多い方が良いのでは?」
「う~ん。多いと思って渡した額が、向こうにとっては少ないと言うことは無いのかな?」
「黒金貨の時点で結構大金だと思いますけどね。」
「そうかな?」
「はい。」
「そうか…それじゃあ、黒金貨を百枚で良いかな?」
「アイン様の決定でしたら、それで良いと思います。」
「それじゃあ、金庫に取りに行こうか。」
そして、アインは街の一部をだんだんと侵食している金庫にやってきた。
「この金庫もどうにかしないと。」
「アイン様の空間魔法の中に入れてはだめなのですか?」
「良い案だとは思うけど、国のお金であるこの金庫がいきなり無くなったり、増えなくなったら、市民にとってはお金が無いように思われないかな?」
「それは順次説明するか、全ての金庫を一回取り除き、店や何かを立て、その店の前に金庫は移動しましたと書いておけば良いんじゃないですか?」
「わかった。そうしておくよ。でも、今は先に百枚を取り出そう。」
「はい。」
そして、アインとエリは100黒金貨を持ったまま、アインの故郷であるベルナード領にやってきた。
「ここがアイン様の故郷ですか?」
「うん。そうだよ。」
「なんと言いますか…言い方は悪いですけど、普通に栄えている街ですね。」
「それはまぁ、普段の街がおかしいだけで、普通、街ってこれくらいだよ。」
「分かっていますが、どうしても普段と比べてしまいます。」
「まぁ、慣れだね。それじゃあ、行こうか。」
そしてアインは早速実家に向かって行った。
「ここか…久しぶりに帰ってきたけどあまり変わっていないな。」
「アイン様、うれしそうですね。」
「久しぶりの実家だからね。」
「中に入りますか?」
「どうやって入ろうかな?」
「どうやってとは?」
「なんか久しぶりだし。」
「自分の家なんですから、自身を持ってくださいよ。」
「分かった。覚悟を決めるよ。」
そして、アインは自分の家(ベルナード家)の玄関についている、ベルを鳴らした。
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