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中止
しおりを挟む次の日、普通に授業は行われたが、いつもよりも教室にいる人数が少なかった。
「あれ?今日はいつもよりも人数が少ないね。」
「そうだね。まぁ、昨日あんなことがあったんだし、学校のこと不信に思って行かせなくなる親も多いんじゃない?それに怪我をしたから来れない子のいるだろうし。」
「そうだね。」
よく教室を見返してみると、多くの生徒はジョセフと一緒に行動していた子だった。
「それじゃあ、ナイツ君は来るのかな?」
「さぁ?でも、結構精神強そうだったから来るんじゃない?」
「確かに精神は結構強そうだったね。」
そして、2人が行っていた通り、しばらくするとナイツはやってきた。
「あれ?今日はずいぶんと人数がすくねぇな。もしかして昨日の実践練習がそんなに怖かったのか?」
そんなことを言うもんだから、クラスにいたほかの人は「お前のせいだよ。」といってやりたい気分になった。
「まぁ、いい。人数が少ないってことは、その分だけ1人1人に対して教師が気を配れるようになるからな。」
そして、ナイツは自分の席に着いた。
そして、数十分経つと、ザック先生がやってきた。
「昨日はこれから実践練習が多くなっていくといったが、まだ危険が多いため、実践練習が中心になるのはまだ先の話になった。」
そうすると、クラスのみんなが不満げになった。
「しょうがないだろう。けが人が出ているんだから。」
先生がそういうとナイツは…
「先生。つまりここにいる人怪我をしなかった優秀な生徒なんですから、実践練習をやっても良いんじゃないですか?」と言った。
「ナイトよ。お前にせいで怪我をしている人のほうが多いんだからな。」
「な、何でですか?」
「昨日のことを思い出してみろ。」
「う~ん。昨日は大量のAランクモンスターが山から下りてきて、シャドウさんがちまちま戦っていたから、俺が勇気を出して大回転衝撃斬を放ったが効かなく、それを見てシャドウさんが下山を決意したはずだったが?」
「ナイツよ。お前はもっと周りを見ろ。」
「周りを?確かに今日はいつもよりも人数が少ないですが、それがどうかしたのですか?」
「違う。昨日周りを見て戦っていたか?」
「いいえ。戦闘中は周りを気遣うほどの余裕はありませんでしたから。」
「それが問題なんだ。昨日、お前は大回転衝撃斬を使ったと言ったが、それは1人用の技だ。集団戦ではなにも役にはたたん。」
「そんなことはありません。俺の大回転衝撃斬は集団戦でも強い威力を発揮します。」
「威力の問題ではない。今回のけが人のほとんどが、お前の大回転衝撃斬の攻撃を受けて怪我をしたんだぞ。」
「それはその人たちに問題があったのでしょう。私が冒険者として戦っていたとき、仲間は普通に回避していましたもの。」
「それは、プロの冒険者だろ。昨日一緒にいたのは実践経験も少ない生徒だぞ。」
「しかし、あの人たちは…」
「だからそれはプロだろ。もしもお前がシャドウさんに攻撃をされて避けられなくって、俺の仲間だったら今のは避けられていた。と言われて納得するのか!?」
「そんな、Aランク冒険者の攻撃を避けられる訳あるかって言ってやりたいです。」
「それと一緒なんだ。お前はこのクラスでは強いほうにいることを分かっておくんだな。」
「分かりました。」
そして、ナイツは実践練習の中止を認めて席に座った。
しかし、その顔はまだ全然納得していなかった。
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