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自分だけが特別だと思うな!
しおりを挟むアインの障壁による対処は強かったが、初手攻撃ではない者たちもいた。
「あれ?中には慰労とはしているけど、全然攻撃してこないな…入れてみるか。」
そして、アインは話をしたがっている貴族を王都内にいれ、城壁までを兵に案内させた。
「貴様が、アイン王か?」
「そうですが、何の用があってここに来たのですか?」
「何故こんなことをしたんだ!しかも宣戦布告もしていないじゃないか。」
この国の王は、アインの国と戦うことになることを貴族には伝えていなかったので、宣戦布告すらしていないと思われていたのだった。
「何を言っているのですか?ちゃんと宣戦布告はしましたよ?まぁ、それを国内の貴族に伝えるかは王の自由ですが。」
アインがそういうと、いったんその貴族は引き下がったが他にもいいたいことがあるらしい。
「宣戦布告をしていたとしても、何でこの国を攻めたんだ!貴様の国はこの国の周辺じゃないだろ!」
「逆に聞きますが、この国周辺の国しか、この国には攻め込んではいけないというルールでもあるのですか?」
そんな物は存在していない。しかし、大体の国は自分の国の領土を広げたいので、接している国を攻め込むのだった。
「そんな物は無いが、常識だろ!」
「自分の常識を人に押し付けないでください。それに、何で口論なんてしているんですか?」
その言葉の意味が貴族には理解できなかった。
「それはどういう…」
「あなたは私がこの国を攻め込み、この国を支配したことに不満を持っているのですよね?」
「あ、ああ。それがどうした。」
「では聞きますが、あなたのような貴族よりも権力が上な王が、貴族が国を渡せって行ってきて渡すと思っているのですか?」
「場合によっては渡すだろ。そして、今がその場合だ!」
「もっとあなたに近い話をしましょう。あなたの領地内の村長が、あなたの指示に従いたくないからこの領地全てを渡して、俺と貴族を代われって言って来たらどうしますか?」
「すぐに兵を出して追い払うだろうな。」
「今あなたがやっていることも同じですよ?何であなただけが許されると思っているのですか?許す訳ないじゃないですか。」
そして、アインがその言葉を発した瞬間、室内が若干光った。
その貴族が光った方向を見たが何も無かった。しかし、違和感を覚えた貴族は目に魔力を集中してみた。すると…
「な、何なんだこれは!」
そこには部屋中びっしりと魔法陣が書かれていて、アインと貴族の足元だけ無かった。
「お、気づくとはやりますねぇ~。しかし、そんなにゆっくりしていて良いのですか?」
「何!」
魔方陣はどんどんと貴族の足元にまで迫っていた。
「逃げるしかないのか!『飛翔』」
貴族は魔法を使えるらしく、飛翔の魔法を使った。
しかし、飛翔の魔法は風を地面にたたきつけるタイプだったため、飛翔によって出た風が地面の魔方陣に当たり…
「芸術は爆発だ!」
アインが前世のあるキャラのセリフを言った途端、室内で大きな爆発が起きたが、結界を張っていたため、部屋は無事で、アインも無傷だった。
「何で交渉するんだったら兵を持ってきたんだろう。」
アインにはそんな疑問が生まれたが、貴族と一緒に来た兵たちは無事、アイン軍に取り込まれるのだった。
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