転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト

文字の大きさ
343 / 554

後半と、全ての条約について

しおりを挟む

            「同盟を安定させるために必要なこと?それは何なんだ?」

「はい。さっきも言いましたが、同盟を安定させるためには、これから先、招待をしていく国に、この報酬を伝えてはいけないのです。」

「どうしてかな?」

「簡単に言ってしまえば、報酬だけを目当てに入ってくる国をなくすためです。」

「なるほどな。理解はした。しかし、それでも報酬を教えて、同盟国を増やしたほうが良いんじゃないか?」

「いえ、そんなことは無いと思っています。」

「理由を聞いても?」

「報酬によって、作られた同盟では、もしも、何かがあって、報酬を渡せなくなったときに、同盟から簡単に抜けられてしまうからです。昨日のことですが、実は貴国にも最初は通信魔法具の話をしていなかったのですよ?」

「確かに、言われてみればそんな気がするな。」

「ええ、最初に私は利益は言いました。貿易がしやすくなるなどの利益は確かに言いましたが、報酬に関しては、私は同盟を決めてもらうまで言っていなかったのです。」

「そうだったのか…それでは、実は言わなくてはいけないことがあるのだ。」

「何でしょうか?」

「実は私が最初に誘った3国には、報酬の話をしてしまっているのだ。」

「そうですか…まぁ、大丈夫です。確かに通信魔法具も大事な報酬ですが、大抵の国にとっては黒金貨のほうが大事でしょうから。」

「それは確かにいえるな。」

「そのことをふまえたうえで、黒金貨の価値というのがどれくらいのものかは分かりますよね?」

「ああ、分かっている。現にそれさえあれば、国の急な発展を望まなければ、5年は楽に行けるからな。」

「なので、最初から報酬の話をしてしまうと、報酬を目当てに入ってきてしまう国が出来てしまって、その国が裏切る可能性も分かりますよね?」

「ああ、分かった。それでは、そのことに気をつけながら、各国を誘っていけば良いのだな?」

「はい。後、もう1つ誘うときの条件をつけて良いですか?」

「何かね?」

「昨日、王が話した中で2国は、入れていないんですよね?」

「そうだな。」

「しかし、一国は入らない。もう一国は入れないわけじゃないですか。」

「ああ、確かにその違いは有るな。」

「実はその2パターンで対応を分けて欲しいのですよ。」

「そうなのか?それでは、具体的に教えてくれ。」

「まず、同盟の話をするじゃないですか。その後、入りたいけど、国の内政のせいで入れないという国には報酬の話をしても良いです。」

「そうなのか?」

「はい。その国は報酬に釣られて入りたいわけではないですから。ただただ国が安定していなくて入れないだけではかわいそうじゃないですか。」

「それもそうだな。」

「しかし、国の中には入らない口実として、国が安定していないといってくる国があると思います。」

「確かにそうだな。入りたくなくても、入りたくないと直接言うのは結構勇気がいるからな。」

「はい。しかし、そういった国も、報酬の話をすれば、入ってきてしまうでしょう。ですから、そういった国は入れないでください。」

「しかし、どうやって判断すれば良いのだ?」

「それは、誘う側に任せます。前に言ったと思うのですが、貴方が誘って、同盟に加盟した国にも他の国を同盟に誘う権利はあります。なので、そういった国にもちゃんと今日の事は伝えてくださいね。」

「分かった。それでは、今日の会議後、昨日は言ってくれた国にも今日決まったことを言っておこう。」

「ありがとうございます。」

「それで、条件は終わりか?」

「いえ、2つ目の条件のほうで、まだつけておきたい条件があるのです。」

「あの、入れない国に対する救済処置のほうの条件か?」

「はい。今までは入れない国のほうの話をしていましたが、次は、入らなかったほうの国の話です。」

アインは、入れなかったほうは救うが、自分の意思で入らなかった国には救いの手を差し出すつもりは無かった。

「それでどんな条件なのだ?」

「この条件は昨日、加盟を拒否した国にも確認を取ってもらいたいのですが、加盟を拒否した場合、その日から2年は同盟への加盟を禁ずるというものです。」

「加盟を禁ずるものか…しかしまた、なんでだ?」

「同盟にほいほい入られると困るのですよ。」

アインは昨日の時点では失念していたが、今回、王から参加を拒否した理由を聞いて、考えたことがあったのだ。

「同盟国が簡単に増えるといけない問題か…分かったぞ。」

「どんな考えですか?」

「都合の良いときだけ入られるのを防ぐためだな。」

「はい。各国に、同盟の話を持ちかけるということは、話をした国には同盟の存在を知られるわけです。つまり、自国が戦争をしたいが、戦力に不安がある。
そうだ!あの同盟に入って、助けてもらおう。そして、戦争が終わったら、抜けよう。
こんな考え方をした国が入ってこられても困るのです。」

「確かにな。それでは、我が同盟は良いように使われて終わりだ。」

「そういうわけです。ご理解のほど感謝します。」

「それでは、今回の会議はここまでということかな?」

「そうなりますね。」

「それでは、私は昨日は行った国に今日の出来事を言っておこう。通信魔法具での通話のおかげで、簡単に伝えられるしな。」

「それに、本日決めたことは、加盟国にとっては困ることは無いでしょうから、反対されることも無いですしね。」

「それでは、また今度。」

「ええ、私も、そろそろ他国に行くつもりなので、直接会うのは少し後になるでしょう。それまで、お互いにがんばりましょう。」

そして、アインは王城から出て行くのであった。
        
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜
ファンタジー
「初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎」  突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、 手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、 だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎  神々から貰った加護とスキルで“転生チート無双“  瞳は希少なオッドアイで顔は超絶美人、でも性格は・・・  転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?  だが、死亡する原因には不可解な点が…  数々の事件が巻き起こる中、神様に貰った加護と前世での知識で乗り越えて、 神々と家族からの溺愛され前世での心の傷を癒していくハートフルなストーリー?  様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、 目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“  そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪ *神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのか?のんびりできるといいね!(希望的観測っw) *投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい *この作品は“小説家になろう“にも掲載しています

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

インターネットで異世界無双!?

kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。  その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。  これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

異世界は流されるままに

椎井瑛弥
ファンタジー
 貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。  日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。  しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。  これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

処理中です...