493 / 554
対策
しおりを挟む
「さて、朝からこんなものを見せてしまってすまなかった。
今日は待ちに待った大会当日、楽しんでいってくれ。」
そして、アインは兵たちを使って、残った王族たちを大会会場まで送った。
城に残ったアインは、今送った王族たちの対処の方を急いだ。
今回に関しては、アインのほうに正当性はあっても、勝手に他国の王族に魔法を使って、しかも、勝手に自国に帰したという事実に関しては、何も変わっていない。
これから、その国たちから文句をつけられるかもしれない。
しかし、何も問題ない。
それに、今回の参加国に関しては、そんなに大きな国は少ない。
バルバロット帝国の隣国であり、アインの故郷でもある王国に関しても、だんだんと強くなってきている。
言ってしまえば、王国は一番成功しているのだ。
もともとアインの故郷ということもあって、アインはこの国に対しては比較的ひいきをしている。
しかし、それに関しては独裁制のトップが決めていることなので、誰も文句は言ってこない。
そして、王国のほうも、自分たちに好意があるということを鼻にかけて、威張り続けているのではなく、しっかりと帝国との力の差を分かった上での協力を申し出ている。
そして、陸続きということでほかの国に比べて、支援もしやすい。
このような要因から、バルバロット帝国に一番影響を受けていて、しかもその影響がすべて良い方向に行っている国だろう。
そんな王国も、今回に関しては、もしも今回強制送還した国々が文句を言ってきた場合には手伝うように言ってくれている。
「それでも不安だからな。」
彼らは暗殺者を持っていた。
つまり殺すための金はそこまで惜しんでいないのだ。
だからこそ、浮遊魔法を使えるような魔術師がいる可能性も十分あった。
そのため、アインは今回、今まで以上に空中に対する警戒を強めた。
(まぁ、そんなことを言っても、そこまで行動はしないんだけどね。)
現状でも、結構空中の対策はできている。
そんなアインがとる空中対策というのが、大陸全土を薄い魔力で覆うというものだった。
これによって、何かが通過した際にはアインにすべての情報が入る。
しかし、本当にそんなことをしてしまっては、大陸の周りにいる魚が通るだけでもアインに情報が行ってしまう。
そんなことになってしまえば、アインのほうが先にパンクするだろう。
正確にはパンクはしないだろうが、それこそ侵入者の情報のほうを見忘れてしまうかもしれない。
そのため、今回に関しては、その魔力膜を通った人間だけを対象にしていた。
(よし、これだけでいいかな。
正直、入ってしまっても、簡単に捕まえられるだろうしな。)
そう考えたアインは、さっさと、自分も大会会場に向かうことにした。
そこでは、すでに選手たちが事前準備を始めていた。
今回は、初回ということで、ダンジョン内の情報については何も知らされていない。
だからこそ、選手たちの装備も、慣れ親しんだダンジョンを降伏するようではなく、道を覚えられるようにするための地図なんかを持ってきていたり、もしかすると暗闇かもしれないということで、光魔法を応用された魔道具を持っているような選手がいた。
(さて、そろそろ始まるな。)
そう確認したアインは、自分専用の席に転移したのだった。
今日は待ちに待った大会当日、楽しんでいってくれ。」
そして、アインは兵たちを使って、残った王族たちを大会会場まで送った。
城に残ったアインは、今送った王族たちの対処の方を急いだ。
今回に関しては、アインのほうに正当性はあっても、勝手に他国の王族に魔法を使って、しかも、勝手に自国に帰したという事実に関しては、何も変わっていない。
これから、その国たちから文句をつけられるかもしれない。
しかし、何も問題ない。
それに、今回の参加国に関しては、そんなに大きな国は少ない。
バルバロット帝国の隣国であり、アインの故郷でもある王国に関しても、だんだんと強くなってきている。
言ってしまえば、王国は一番成功しているのだ。
もともとアインの故郷ということもあって、アインはこの国に対しては比較的ひいきをしている。
しかし、それに関しては独裁制のトップが決めていることなので、誰も文句は言ってこない。
そして、王国のほうも、自分たちに好意があるということを鼻にかけて、威張り続けているのではなく、しっかりと帝国との力の差を分かった上での協力を申し出ている。
そして、陸続きということでほかの国に比べて、支援もしやすい。
このような要因から、バルバロット帝国に一番影響を受けていて、しかもその影響がすべて良い方向に行っている国だろう。
そんな王国も、今回に関しては、もしも今回強制送還した国々が文句を言ってきた場合には手伝うように言ってくれている。
「それでも不安だからな。」
彼らは暗殺者を持っていた。
つまり殺すための金はそこまで惜しんでいないのだ。
だからこそ、浮遊魔法を使えるような魔術師がいる可能性も十分あった。
そのため、アインは今回、今まで以上に空中に対する警戒を強めた。
(まぁ、そんなことを言っても、そこまで行動はしないんだけどね。)
現状でも、結構空中の対策はできている。
そんなアインがとる空中対策というのが、大陸全土を薄い魔力で覆うというものだった。
これによって、何かが通過した際にはアインにすべての情報が入る。
しかし、本当にそんなことをしてしまっては、大陸の周りにいる魚が通るだけでもアインに情報が行ってしまう。
そんなことになってしまえば、アインのほうが先にパンクするだろう。
正確にはパンクはしないだろうが、それこそ侵入者の情報のほうを見忘れてしまうかもしれない。
そのため、今回に関しては、その魔力膜を通った人間だけを対象にしていた。
(よし、これだけでいいかな。
正直、入ってしまっても、簡単に捕まえられるだろうしな。)
そう考えたアインは、さっさと、自分も大会会場に向かうことにした。
そこでは、すでに選手たちが事前準備を始めていた。
今回は、初回ということで、ダンジョン内の情報については何も知らされていない。
だからこそ、選手たちの装備も、慣れ親しんだダンジョンを降伏するようではなく、道を覚えられるようにするための地図なんかを持ってきていたり、もしかすると暗闇かもしれないということで、光魔法を応用された魔道具を持っているような選手がいた。
(さて、そろそろ始まるな。)
そう確認したアインは、自分専用の席に転移したのだった。
21
あなたにおすすめの小説
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
「初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎」
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
神々から貰った加護とスキルで“転生チート無双“
瞳は希少なオッドアイで顔は超絶美人、でも性格は・・・
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
だが、死亡する原因には不可解な点が…
数々の事件が巻き起こる中、神様に貰った加護と前世での知識で乗り越えて、
神々と家族からの溺愛され前世での心の傷を癒していくハートフルなストーリー?
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのか?のんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる