転生したので好きに生きよう!

ゆっけ

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第二章ドラゴニア帝国編

魔力操作と守護者候補

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 今日も今日とて暇なので精神統一してます。何故かと言うと大抵の異世界ものだとこう魔力を体に巡らせて魔力を使うのに慣れたり、魔力量を上げる為に練ってみたりするのを描いたものが多いので私もやってみる事にしたわけです。

 でも実際、私って最初から魔力操作らしい事は出来てたんだよね。エレンさんの体に流したアレは魔力だったのだと今、体の中をグルグルと巡る魔力を感じて分かった。

 魔力量は私は生まれた時から高いから今やっているのは自分が使う事が出来る量の把握だ。これを把握してないといざという時に魔力切れなんかを起こしては大変だ。

 端から見た私の格好は座禅が近いかな。精神統一って言ったらこれかな?という勝手な思い込みなんだけどね。でもこれがなかなか集中できるんだよね。

 薄く、限りなく薄く魔力を広げていくと王宮での出来事が手に取るように分かるんだけど、これが酷くしんどいです。雑多な情報も一緒に頭に入って来ちゃうから休息を挟みながら情報収集する。

 多分これは【探索サーチ】なんだろうけど慣れるまでが大変かな。慣れれば、任意の場所の情報だけを収集する事が出来るだろう。

 その結果、ファンティーヌさんとエレンさんが此方へと向かってきているのを感知した。

「姫様、今良いですか?」

「どうじょ」

 座禅を解いて、ソファへとよじ登っているとファンティーヌさんとエレンさんが部屋へと入ってきた。

 ファンティーヌさんは相変わらずニコニコと元気一杯に笑ってるけど、傍らに立つエレンさんは成人した事で大分大人っぽくなってる。

 やはり可愛らしい顔立ちをしているエレンさんだったけど大分身長も伸び、体の方は随分とファンティーヌさんに鍛えられたのか程好く筋肉がついた好青年に育っていた。私と目が合うとはにかむような笑顔を浮かべるエレンさん。

「エレンしゃんとフィーしゃん、どうしたんでしゅか?」

「エレンも大分強くなったと思うんです。そこで守護者候補者にどうかと思い、連れて来ました」

 守護者の数は特に規定などがあるわけではないらしい。過去の竜帝の中で多かったのが二百人、他には守護者が全て見目麗しい男性のみとか全てが美少女だけの時などがあったそうだ。

 ジュールさんの守護者の数を聞いた時があったけど教えてくれなかった。影で動いている人とかいるので極秘なんだとか。

「でもどうやっちぇ守護者にえりゃぶのか分かりゃないよ?」

 以前の話では本能が勝手に選定していると聞いたので素直にファンティーヌさんに遣り方が分からないと伝える。

「お側に置いて下されれば宜しいのです。傍にいる事で本能がこの人がいると安心すると勘違いしてくれるらしいです」

 なんだそれ。本能ダメダメじゃん。いや、本当に騙せるの?

「と、言うのは嘘です」

「うしょにゃの!!」

 直ぐに否定されたよ。ファンティーヌさんは依然として笑顔、エレンさんは苦笑い。

「ですが、暫く一緒にいると本当に守護者になるらしいです。ただ、期間はあやふやらしいです」

「だりぇかりゃの情報でしゅ?」

「竜帝ジュール陛下です」

 ジュールさん色々な情報くれるのは有りがたいんだけど不確定な情報ばかりで困るんですけど。
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