転生賢者は安心して死にたい ~転生者カノイの一生~

文字の大きさ
27 / 244

第26話:大人だって遊んでいいじゃない

さて、6歳の誕生日。

そろそろただの鬼ごっこだけでは芸がないのではないかなんて思っているとジェイルとエイルから衝撃の事実を告げられる。

「そういえば俺ら来年で成人だったわ。生誕祭も今年で遊びおさめか~」

「そっか、来年からはもう大人だもんね」

なん……だと……!?

衝撃の事実、いや、確かに歴史の授業かなんかで昔は成人年齢が低いと聞いていたがもう成人だと!?

確かジェイルとエイルは今年で11歳だった気がする。

つまり来年12歳……12歳!?12歳で成人!?

確かに学校とかもなくもっぱら労働力として働いている彼らが成人するといってもほとんど何も変わらないだろう。

だが、待ってほしい。

来年から「はい、遊べません」とはならんだろう。

というかさ、大人ってなんで遊ばないの?

いや、大人の遊びをしているよって言えばしてるんだけどさ。

本気で駆けまわったり、本気で隠れたりできなくなるのは何故?

羞恥心?こちとら29で公園のブランコで本気出して骨折した子供大人やぞ!?

あ、はい、すみません、甥っ子と遊んでたんです。通報しないで。

そう、年下の子供と遊んで”あげる”という建前がないと大人って遊んだりできないのだ。

悲しきかな時間の流れ。

それにしたって12は若すぎるよ~。

もっと遊ぼうぜ~。

せめてお祝いの席でくらいさ~。

……うん?待てよ?

お祝いの席?みんなお休みだよな?

じゃあさぁ。

「みなさーん!きょうは無礼講でーす!」

「ど、どうしたんじゃカノイ様。」

「カノイ様は元気だね~。」

よし!皆こっちを見たな!じゃあ始めるぞ!

「今からマークガーフ一家が鬼となり村人全員を追いかけまーす!マークガーフ村隠れ鬼の始まりでーす!」

あ、みなさんご存じ?

この村の名前はマークガーフ村です。

村人約50名の比較的小さな村です。

全員が戦闘能力を有しているつよつよ村。

そんな奴らが本気で鬼ごっこするとなりゃそりゃあ面白いことになるぞ!

「最後まで生き残った人にはアイスキャンディーをプレゼント!皆!私と遊んで!」

「……アイスとあっちゃ本気を出さざる終えんなぁ。」

「今日はカノイ様のお誕生日だしねぇ。」

「よし!久しぶりに本気出しちゃうかな~!」

村人たちは皆くすくすと笑いながら参加を表明してくれる。

「カノイ……よーしやるか!」

「あらあら!私も参加していいの?楽しみだわ~。」

「フロージいっぱいつかまえるよ!」

うちの家族もやる気満々だ!お母様は妊娠中なのでほどほどにしといてください!

「……えへへ!これでまだ遊べるね!ジェイル!エイル!」

「……しょうがねぇな!そんじゃ、もうちょっと遊んでやるか!」

「カノイ様は優しいね。僕も……もっとみんなと遊んでいたいな!」

そうだ!子供にお願いされたら大人は答えなくちゃいけないんだよ!

ということで村人全員で本気で遊ぶが生誕祭の恒例となった。

私の生誕祭だけではなく子供達の生誕祭ではその子供の遊びたい遊びに大人も含めて全員付き合うのだ!

いいじゃないか!大人が本気で遊んだって!

偶になら許されるさ!誰に否定されるわけでもないしね!

そんなこんなで本気の遊びを始めた結果、日が暮れるまで見つからない村人がいたのは別の話。

……皆本気出し過ぎだって!

カノイ・マークガーフ、6歳、祭りごとに初めて手を出した春の出来事である。
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生調理令嬢は諦めることを知らない!

eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。 それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。 子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。 最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。 八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。 それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。 また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。 オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。 同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。 それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。 弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。 大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。 そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。 しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。 戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。 「面白いじゃん?」 アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

異世界転生したおっさんが普通に生きる

カジキカジキ
ファンタジー
 第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位 応援頂きありがとうございました!  異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界  主人公のゴウは異世界転生した元冒険者  引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。  知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?

社畜サラリーマン、異世界でパンと魔法の経営革命

遊鷹太
ファンタジー
過労死寸前の30代サラリーマン・佐藤健は、気づけば中世ヨーロッパ風の異世界に転生していた。与えられたのは「発酵魔法」という謎のスキルと、前世の経営知識。転生先は辺境の寒村ベルガルド――飢えと貧困にあえぐ、希望のない場所。「この世界にパンがない…だと?」健は決意する。美味しいパンで、人々を笑顔にしよう。ブラック企業で培った根性と、発酵魔法の可能性。そして何より、人を幸せにしたいという純粋な想い。小さなパン屋から始まった"食の革命"は、やがて王国を、大陸を、世界を変えていく――。笑いあり、涙あり、そして温かい人間ドラマ。仲間たちとの絆、恋の芽生え、強大な敵との戦い。パン一つで世界を救う、心温まる異世界経営ファンタジー。

モンド家の、香麗なギフトは『ルゥ』でした。~家族一緒にこの異世界で美味しいスローライフを送ります~

みちのあかり
ファンタジー
10歳で『ルゥ』というギフトを得た僕。 どんなギフトかわからないまま、義理の兄たちとダンジョンに潜ったけど、役立たずと言われ取り残されてしまった。 一人きりで動くこともできない僕を助けてくれたのは一匹のフェンリルだった。僕のギルト『ルゥ』で出来たスープは、フェンリルの古傷を直すほどのとんでもないギフトだった。 その頃、母も僕のせいで離婚をされた。僕のギフトを理解できない義兄たちの報告のせいだった。 これは、母と僕と妹が、そこから幸せになるまでの、大切な人々との出会いのファンタジーです。 カクヨムにもサブタイ違いで載せています。