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第69話:愛の告白は突然に
「カノイ……。」
「カノイ様……。」
「「これを……受け取って下さい!」」
「え……えぇ!?」
その日、私はヒロインになった………………なんで!?
冬、クリスマスの日には恋人達が仲良く過ごしたりもする。
まぁ私には関係ないな!
前世も含めた約50年間独り身だしな!
わはは!……はぁ。
恋人、恋人ねぇ。
私も将来的には子孫を残さないといけないんだよな。
うーん?どうなるんだろう?
相手もいないのに増えるのか?
自分の木の実を自分で食べるのか?
いや、そもそも木の実を作るのが難問なんだよな。
どうしようかなぁ。
「カノイ!」
「カノイ様!」
「んぁ?リボル?ヴォイス?どうした?」
「実はさ……。」
「待ってください!カノイ様!ツリーのある広場まで着いてきてくれますか?」
「うん?いいけど本当にどうしたんだ?」
「だ、大事な話があるんだよ!」
「そうです!なので、何も聞かずにどうか着いてきてください!」
「え~?わ、わかった。」
なんだなんだ?
何か緊急っぽい雰囲気なのに要件を一向に言ってくれないぞ?
リボルとヴォイスに着いていきながら要件を考える。
もしかして今年のツリーに何かあったのか?
それかケーキに何か問題が?
もやもやとしながら後を着いていく。
「あれ?ツリーもケーキも無事なのか?」
広場に着くと、大きなケーキとクリスマスツリーが飾られていた。
うーん今年も立派だ。
「さて、ここでいいだろう。なになに~?」
要件なに~?気になる気になる!
クリスマスだからか可笑しなテンションで2人に詰め寄る。
しかし、2人は真面目な顔でこちらを見ていた。
え?本当に何?
「カノイ……。」
「カノイ様……。」
「「これを……受け取って下さい!」」
「え……えぇ!?」
2人が取り出したのは……赤い木の実!?あのドクドク動く怖いやつ!?
「これどうしたの2人共!?」
「2人で話し合って決めたんだ。カノイに告白するのは一緒にって!」
「本当はどちらか決めてからにしようとしていたのですが、どちらも譲らず……仕方がないので2人共告白することにしたんです!」
「いや、それよりこんなものいつの間に……。」
「成人してからしばらく会えない期間があっただろ?その間にカノイの父ちゃんから「カノイは切り傷が苦手だから産むほうかな~」って言ってるのを聞いてさ。だったら実を作る側になればカノイと結婚出来るんじゃねって話になって。」
「その日からコツコツ血を与えて育てていたんです。実が実ってからしばらくは秘密にしていたのですが、そろそろカノイ様もお世継ぎについて考える頃かと思い、行動に移しました。」
「いや、うん、跡継ぎについては考えてたけど、違う、そうじゃない。」
いやいやいや!どうしてこうなった!?どうしてこうなった!
「そもそも!私を好きになる理由がわからん!どこにでもいる普通の一般独身男性だぞ!?」
「なに言ってるんだ?」
「カノイ様は特別ですよ?」
「ぐっ。」
「カノイは偉いのに偉ぶらずに優しく接してくれるし。」
「くぅ。」
「カノイ様はリーダーシップも行動力もあって魅力的ですし。」
「ぐぁ。」
「呼び捨てにすると嬉しそうにして可愛いし。」
「ぐへ。」
「誰よりも先に何かに挑戦していく姿勢はかっこいいですし。」
「ぐぐぐ……。」
「とっても魅力的ですよ?」
「お前本人が気が付いていないだけだぞ?」
「ぐはっ!」
やばいやばい!砂糖吐く!こういうこと初めて!
こんなにまっすぐ好意を伝えられるのも告白されるのも初めてなんだよ!
キャパオーバーだよ!
「ま、待って!そもそも二人とも告白するってどういうこと!?」
「うん?そりゃ結婚の申し込みだろ?」
「多重婚は文化としてありますし、どちらかが振られたら普通に夫婦になるだけですしね。」
「ぐあぁっ!」
そういえばそうだった!この世界普通に多重婚あるんだった!
「というかなんで二人とも振られるって選択肢がないんだよ!?」
「だってカノイ俺達のこと大好きじゃん。」
「多重婚に抵抗があってどちらかが振られることはあっても断られるとは考えたことないですね。」
「ぐふっ!」
そうなのだ。実は私、リボルとヴァイスのことが大好きなのだ。
小さな頃に初めて話しかけてくれたことも、この年までずっと一緒にいてくれたことも、私に仕えるために技術を磨いてくれたことも、全部全部感謝しかない。
そしてこれからもずっと一緒にいたい、とも思っている。
あぁ、なんだ、簡単なことじゃないか。
「もうしゃあねぇ!産んでやらぁ!まずはお付き合いからお願いします!」
「お?おう!恋人期間ってやつだな!」
「では、お付き合いしてから結婚しましょうね?」
「任せとけ!二人共、いや、子供も含めて養ってやらぁ!」
……と、大きく出たものの、初めてのお付き合いで何すればいいのかもわからん!
と、とりあえずいつも通り普通に過ごすか。
カノイ・マークガーフ、16歳、衝撃の告白に戸惑う冬の出来事である。
「カノイ様……。」
「「これを……受け取って下さい!」」
「え……えぇ!?」
その日、私はヒロインになった………………なんで!?
冬、クリスマスの日には恋人達が仲良く過ごしたりもする。
まぁ私には関係ないな!
前世も含めた約50年間独り身だしな!
わはは!……はぁ。
恋人、恋人ねぇ。
私も将来的には子孫を残さないといけないんだよな。
うーん?どうなるんだろう?
相手もいないのに増えるのか?
自分の木の実を自分で食べるのか?
いや、そもそも木の実を作るのが難問なんだよな。
どうしようかなぁ。
「カノイ!」
「カノイ様!」
「んぁ?リボル?ヴォイス?どうした?」
「実はさ……。」
「待ってください!カノイ様!ツリーのある広場まで着いてきてくれますか?」
「うん?いいけど本当にどうしたんだ?」
「だ、大事な話があるんだよ!」
「そうです!なので、何も聞かずにどうか着いてきてください!」
「え~?わ、わかった。」
なんだなんだ?
何か緊急っぽい雰囲気なのに要件を一向に言ってくれないぞ?
リボルとヴォイスに着いていきながら要件を考える。
もしかして今年のツリーに何かあったのか?
それかケーキに何か問題が?
もやもやとしながら後を着いていく。
「あれ?ツリーもケーキも無事なのか?」
広場に着くと、大きなケーキとクリスマスツリーが飾られていた。
うーん今年も立派だ。
「さて、ここでいいだろう。なになに~?」
要件なに~?気になる気になる!
クリスマスだからか可笑しなテンションで2人に詰め寄る。
しかし、2人は真面目な顔でこちらを見ていた。
え?本当に何?
「カノイ……。」
「カノイ様……。」
「「これを……受け取って下さい!」」
「え……えぇ!?」
2人が取り出したのは……赤い木の実!?あのドクドク動く怖いやつ!?
「これどうしたの2人共!?」
「2人で話し合って決めたんだ。カノイに告白するのは一緒にって!」
「本当はどちらか決めてからにしようとしていたのですが、どちらも譲らず……仕方がないので2人共告白することにしたんです!」
「いや、それよりこんなものいつの間に……。」
「成人してからしばらく会えない期間があっただろ?その間にカノイの父ちゃんから「カノイは切り傷が苦手だから産むほうかな~」って言ってるのを聞いてさ。だったら実を作る側になればカノイと結婚出来るんじゃねって話になって。」
「その日からコツコツ血を与えて育てていたんです。実が実ってからしばらくは秘密にしていたのですが、そろそろカノイ様もお世継ぎについて考える頃かと思い、行動に移しました。」
「いや、うん、跡継ぎについては考えてたけど、違う、そうじゃない。」
いやいやいや!どうしてこうなった!?どうしてこうなった!
「そもそも!私を好きになる理由がわからん!どこにでもいる普通の一般独身男性だぞ!?」
「なに言ってるんだ?」
「カノイ様は特別ですよ?」
「ぐっ。」
「カノイは偉いのに偉ぶらずに優しく接してくれるし。」
「くぅ。」
「カノイ様はリーダーシップも行動力もあって魅力的ですし。」
「ぐぁ。」
「呼び捨てにすると嬉しそうにして可愛いし。」
「ぐへ。」
「誰よりも先に何かに挑戦していく姿勢はかっこいいですし。」
「ぐぐぐ……。」
「とっても魅力的ですよ?」
「お前本人が気が付いていないだけだぞ?」
「ぐはっ!」
やばいやばい!砂糖吐く!こういうこと初めて!
こんなにまっすぐ好意を伝えられるのも告白されるのも初めてなんだよ!
キャパオーバーだよ!
「ま、待って!そもそも二人とも告白するってどういうこと!?」
「うん?そりゃ結婚の申し込みだろ?」
「多重婚は文化としてありますし、どちらかが振られたら普通に夫婦になるだけですしね。」
「ぐあぁっ!」
そういえばそうだった!この世界普通に多重婚あるんだった!
「というかなんで二人とも振られるって選択肢がないんだよ!?」
「だってカノイ俺達のこと大好きじゃん。」
「多重婚に抵抗があってどちらかが振られることはあっても断られるとは考えたことないですね。」
「ぐふっ!」
そうなのだ。実は私、リボルとヴァイスのことが大好きなのだ。
小さな頃に初めて話しかけてくれたことも、この年までずっと一緒にいてくれたことも、私に仕えるために技術を磨いてくれたことも、全部全部感謝しかない。
そしてこれからもずっと一緒にいたい、とも思っている。
あぁ、なんだ、簡単なことじゃないか。
「もうしゃあねぇ!産んでやらぁ!まずはお付き合いからお願いします!」
「お?おう!恋人期間ってやつだな!」
「では、お付き合いしてから結婚しましょうね?」
「任せとけ!二人共、いや、子供も含めて養ってやらぁ!」
……と、大きく出たものの、初めてのお付き合いで何すればいいのかもわからん!
と、とりあえずいつも通り普通に過ごすか。
カノイ・マークガーフ、16歳、衝撃の告白に戸惑う冬の出来事である。
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