156 / 216
第155話:代替わりの合間には立役者が一人はいる
しおりを挟む
「相変わらず分厚いな~。」
見慣れてきた封蝋の手紙。
本日のとどきたての一通だ。
まぁ当たり前のごとく王国からの手紙である。
さて、今日の用件は?
「え!?生まれた!?第一子が!?」
だ、第一王子の誕生だー!
ということでやってきました王宮!
「ヴェークさーん!生まれたって本当?」
「カノイ君!うん!本当だよ!見てこの子!」
そう言ったヴェークさんの腕の中には真ん丸可愛い赤ちゃんが!
「いや~頑張って産んだ甲斐あって可愛いね!」
「え?ヴェークさんが産んだの?」
「え?うん!王家の一子は王族側が産む決まりなんだよ?」
「そうなの?そうなのかぁ……。」
改めて、性別が迷子だ。
「そういえば私も第一子は産んだ側だったな。」
「そうなんだ!一緒だね!」
王族としての習わしとか関係なく、産む側だったな~なんて思い出す。
今思い出しても子供が生まれてくるということはとても素敵なことだ。
「わー!赤ちゃん!」
「可愛いね~!」
「ちっちぇー!」
「こんなに小さくて大丈夫でしょうか?」
「うむ。もっと肉を食わせるべきだ。」
今日は子供達が全員集合している。
保護者は私とルーだ。
なんでも共和国民、ウェアウルフ、王国民の友好を示すための招集だとか。
まぁなにはともあれルーナもルーも王宮に入れるようになったのはいいことだ。
「しかし、子供が生まれたからと言って何故長殿を呼んだのだ?」
「え?家族も同然だから一緒にお祝いしたくて。」
「そ、そんな理由で至急呼んだのか。」
「そうだよ?」
お互いに理解できないような顔をしていて話がかみ合わない。
こ、これが育ちの差!
環境の違いが如実に出ているが、まぁこういう交流も大事だよね。
「お祝いするー!」
「パーティー!」
「俺お菓子持ってきた!」
「ぼ、僕は昔読んでた絵本を持ってきました!」
「我はその、お守りを作ってきた。」
「皆……!本当にありがとう!」
「ヴェーク様!宴の準備ができました!」
「ありがとうサクラさん!さぁ!今日はいっぱい楽しんでいってね!」
「ヴェークさん!この子の名前は?」
「リアン、リアンっていうんだ!」
「よし!じゃあリアン君の生誕祭、スタートだ!」
「「「わーい!」」」
「で、本題って何?ヴェークさん。」
「実はね、私に何かあった時……あの子に何かあった時に助けになってほしいって、改めてお願いしておこうと思ってね。」
「縁起でもないな~何かあった時って何さ。」
「真面目な話、私はあまり長生きはできないと思っているんだ。ストレスを感じやすい体質だからね。」
「それはまぁ、うん、わかるよ。」
「もしあと10年生きられたとしても、リアンはまだ10歳……王位を継ぐには幼すぎる。」
「……。」
「一番は私がこの子が成人するまで生き延びることだっていうのは分かってる。けど、もしも、私が幼いこの子を残して死んでしまったときは……君に王位を継いでほしい。」
「……。」
「もちろん、ずっと王様でいろって話ではないよ?せめてあの子が成人するまで、いや、あの子が王位を継ぐのに相応しいと判断できるまで、王様の代わりをしてほしいんだ。」
「……。」
「どうかな?頼める、かな?」
「……あーもーしょうがない!王様やってやらぁ!」
「カノイ君!」
「その代わり、リアンが成人するまで!それは絶対変えないからな!それまでにリアンを立派な王位継承権一位の王子に育て上げておくこと!」
「う、うん!頑張るよ!」
「……それだけ守ってくれればいいよ。それだけで。」
長生きしろとは、気軽には言えなかった。
確かに強いストレスがかかる職についている彼が、そんなに長生きしているビジョンは思い浮かばない。
だから心の中だけで祈る。
どうか、ヴェークさんが幸せな人生を過ごせますように。
長生きしてくれよ?王様!
カノイ・マークガーフ、38歳、それはそれとして自分が王様になるとか国家存亡の危機を感じた夏の出来事である。
見慣れてきた封蝋の手紙。
本日のとどきたての一通だ。
まぁ当たり前のごとく王国からの手紙である。
さて、今日の用件は?
「え!?生まれた!?第一子が!?」
だ、第一王子の誕生だー!
ということでやってきました王宮!
「ヴェークさーん!生まれたって本当?」
「カノイ君!うん!本当だよ!見てこの子!」
そう言ったヴェークさんの腕の中には真ん丸可愛い赤ちゃんが!
「いや~頑張って産んだ甲斐あって可愛いね!」
「え?ヴェークさんが産んだの?」
「え?うん!王家の一子は王族側が産む決まりなんだよ?」
「そうなの?そうなのかぁ……。」
改めて、性別が迷子だ。
「そういえば私も第一子は産んだ側だったな。」
「そうなんだ!一緒だね!」
王族としての習わしとか関係なく、産む側だったな~なんて思い出す。
今思い出しても子供が生まれてくるということはとても素敵なことだ。
「わー!赤ちゃん!」
「可愛いね~!」
「ちっちぇー!」
「こんなに小さくて大丈夫でしょうか?」
「うむ。もっと肉を食わせるべきだ。」
今日は子供達が全員集合している。
保護者は私とルーだ。
なんでも共和国民、ウェアウルフ、王国民の友好を示すための招集だとか。
まぁなにはともあれルーナもルーも王宮に入れるようになったのはいいことだ。
「しかし、子供が生まれたからと言って何故長殿を呼んだのだ?」
「え?家族も同然だから一緒にお祝いしたくて。」
「そ、そんな理由で至急呼んだのか。」
「そうだよ?」
お互いに理解できないような顔をしていて話がかみ合わない。
こ、これが育ちの差!
環境の違いが如実に出ているが、まぁこういう交流も大事だよね。
「お祝いするー!」
「パーティー!」
「俺お菓子持ってきた!」
「ぼ、僕は昔読んでた絵本を持ってきました!」
「我はその、お守りを作ってきた。」
「皆……!本当にありがとう!」
「ヴェーク様!宴の準備ができました!」
「ありがとうサクラさん!さぁ!今日はいっぱい楽しんでいってね!」
「ヴェークさん!この子の名前は?」
「リアン、リアンっていうんだ!」
「よし!じゃあリアン君の生誕祭、スタートだ!」
「「「わーい!」」」
「で、本題って何?ヴェークさん。」
「実はね、私に何かあった時……あの子に何かあった時に助けになってほしいって、改めてお願いしておこうと思ってね。」
「縁起でもないな~何かあった時って何さ。」
「真面目な話、私はあまり長生きはできないと思っているんだ。ストレスを感じやすい体質だからね。」
「それはまぁ、うん、わかるよ。」
「もしあと10年生きられたとしても、リアンはまだ10歳……王位を継ぐには幼すぎる。」
「……。」
「一番は私がこの子が成人するまで生き延びることだっていうのは分かってる。けど、もしも、私が幼いこの子を残して死んでしまったときは……君に王位を継いでほしい。」
「……。」
「もちろん、ずっと王様でいろって話ではないよ?せめてあの子が成人するまで、いや、あの子が王位を継ぐのに相応しいと判断できるまで、王様の代わりをしてほしいんだ。」
「……。」
「どうかな?頼める、かな?」
「……あーもーしょうがない!王様やってやらぁ!」
「カノイ君!」
「その代わり、リアンが成人するまで!それは絶対変えないからな!それまでにリアンを立派な王位継承権一位の王子に育て上げておくこと!」
「う、うん!頑張るよ!」
「……それだけ守ってくれればいいよ。それだけで。」
長生きしろとは、気軽には言えなかった。
確かに強いストレスがかかる職についている彼が、そんなに長生きしているビジョンは思い浮かばない。
だから心の中だけで祈る。
どうか、ヴェークさんが幸せな人生を過ごせますように。
長生きしてくれよ?王様!
カノイ・マークガーフ、38歳、それはそれとして自分が王様になるとか国家存亡の危機を感じた夏の出来事である。
0
あなたにおすすめの小説
『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~
チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!?
魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで!
心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく--
美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
【連載版】ヒロインは元皇后様!?〜あら?生まれ変わりましたわ?〜
naturalsoft
恋愛
その日、国民から愛された皇后様が病気で60歳の年で亡くなった。すでに現役を若き皇王と皇后に譲りながらも、国内の貴族のバランスを取りながら暮らしていた皇后が亡くなった事で、王国は荒れると予想された。
しかし、誰も予想していなかった事があった。
「あら?わたくし生まれ変わりましたわ?」
すぐに辺境の男爵令嬢として生まれ変わっていました。
「まぁ、今世はのんびり過ごしましょうか〜」
──と、思っていた時期がありましたわ。
orz
これは何かとヤラカシて有名になっていく転生お皇后様のお話しです。
おばあちゃんの知恵袋で乗り切りますわ!
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる