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謝罪
しおりを挟むどんな会話をしたのか,どうやって身元を伝えたのか全く覚えていないが,裏口でしばらく話をした後に母親が来た。
母親はひたすら頭を下げていた。
弁償します,と言っていた。
私の責任です,と言っていた。
力を込めていた目から,ぽろぽろと涙が流れるのを見た。
自分が言ったことやその時の振る舞いは全く覚えていないのに,母親が何を言って,どんな態度だったかは昨日のように思い出せるから不思議だ。きっとこの時,自分の中でも何かが切れていた。
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