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第一話
荒事への適性
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1学期の定期試験終了の翌日、向夏学園高等部に在籍する覚醒者、及び、その準備生数名が、彼らのための特別教室へと、集められた。
熀と隆郎もその中に並び立っている。とは言っても、この室内にいる学生は3名だけ。あとの1人は、3年生のセンチネル、千葉志郎だ。長身で整った顔立ちの志郎は、2人と初対面になる。
3人が待つ特別教室へ、最後の一人、和人が遅れて現れた。入るとすぐ、先に待っていた志郎と視線が合い、和人はわざと嫌そうな顔をする。
ポーカーフェイスばかりで、表情の少ない和人の、その態度に驚く熀。反対に、自分にだけ表情を作ってくれる和人に、志郎は満面の笑みを浮かべた。隆郎は、彼ら3人を、表情を動かさないように頬を引きつらせて、横目で睨みつける。
志郎の横のスピリットアニマル、大型犬のような目つきの鋭い獣、コヨーテが和人の黒狼を見た途端、舌を出して破顔し、全力で尻尾を振る。その横に、オーナーと同じ澄まし顔の黒狼が座った。
この2匹を挟んで、和人が並ぶ。
志郎は和人と同様、既に全ての訓練を終了しており、学園内のセンチネルでは最上位となる。しかも、和人と何度もペアを組んだ経験があった。志郎はその度に、和人に正式なボンディング申請をしては、残念ながら、断られている。もちろん、今もまだ諦めていない。
学園内の覚醒者、及び準備生や候補生たちの間では、有名な話だ。
揃った4人を見て、教壇のミシェルが声をかける。
「風見だけが全員と交流があるみたいだな」
それから、簡単に自己紹介をさせる。最初は、志郎。
「3年の、千葉志郎です
嗅覚のセンチネルで和人にはラブコール中
よろしく」
自己紹介をよそに、彼の足元では、コヨーテが和人の黒狼に頑張って頬をすり寄せ、顔をなめ、ご機嫌を取ろうとしている。が、黒狼は目を閉じた澄まし顔で座り、全く反応していない。
この2匹と2人の反対側、熀と隆郎の間で、コヨーテと同じくらいの、耳の大きなネコ科の猛獣、サーバルが香箱を組んでいる。熀のスピリットアニマルだ。そのサーバルの頭の上では、大きな耳の間にアゴを乗せ、隆郎の三毛猫が気持ちよさそうに居眠りをしている。
志郎は、仲の良いサーバルと三毛猫に目を細め、それから、熀と隆郎へ視線を移した。
「ミケが上条くんで、サーバルが藤塚くん?
いいねぇ」
「千葉先輩は、僕らのこと、ご存知なんですか?」
熀が驚いて、志郎を見上げる。それに合わせて、サーバルも顔を上げた。不意の動きに、頭の三毛猫がずり落ちそうになって、慌ててしがみつく。
「2人が同時覚醒でペア前提ってのは、結構有名な話だからね
うらやましい限りだよ」
そのまま、雑談が始まりそうになるのを、ミシェルが止めた。
「自己紹介不要ならば、本題に入らせてもらう」
「ニュース等で知っているとは思うが」
そう前置きし、ミシェルが手元のPCを操作し、プロジェクターで黒板に地図を映し出した。
中部地方の都市の、空港と大型宿泊施設の地図。
「1ヶ月後のサミット
本校のセンチネルとガイドから数名、警備の協力として参加してもらう」
「必須ですか?」
ミシェルに隆郎が尋ねる。
「そうだ
要人警護と開催地周辺の警備は、当然、プロフェッショナルが行う
そのため、君たちは、該当地以外で、警備の補佐をしてもらう
個人が襲われる可能性が低く、高校生、私服の未成年がいても、警戒する者が少ない現場だ」
ミシェルの説明を聞きながら、熀が不安そうに隆郎の横顔に視線を移し、その手を握りしめた。熀と隆郎の2人は、このような現場に出るのは初めてなのだ。
不安げな2人とは正反対に、和人と志郎は表情を変えず、映し出された地図を見つめている。この2人には、何度目かの実践現場になるからだ。
4人の様子を見比べ、ミシェルが言葉を続ける。
「それから、この任務は上条と藤塚の最終試験と、適性判断を兼ねている」
「適正?」
再び、隆郎がミシェルに尋ねた。
「覚醒者として優れていても
荒事に向いているとは限らないからね
…… 絶対音感があっても、優れた音楽家になれるとは限らない、それと同じだ」
「……あ、あの ……」
隆郎の手を強く握り、熀が焦ったように口を開く。
「…… た、例えば
ボクかタカ、上条くんのどちら一方だけに適性がないと判断されたら、ペアを組めないのでしょうか?」
「それはない」
ミシェルは即答し、予想外の質問だと、少し驚いたように熀を見た。それから彼を落ち着かせるように、なだめるように、優しい口調で話しかける。
「相性の良いペアを、無理やり引き剥がすような行為を、今のタワーは否定している
心身の安定と能力を最大限に引き出せる相手とボンディングするよう導くのが、タワーの目的だからね
それに、双方に適性があったとしても、警察や軍、この国では自衛隊か、に勤める必要はない
我々タワーとしては、覚醒者にその能力を最大限に活かせる仕事をして、社会貢献と偏見を無くす活動に協力してもらいたいと、そのための支援を行っている
が、それより、本人たちの希望が優先される
当然のことだ」
それを聞き、隆郎と熀は目を合わせ、安心したのか、互いに微笑みあった。
「何度も言うが、
我々を含め、君たちの行動で、覚醒者が世界の敵とされ、社会の不安定要因と看做され、排除される要因にならなければよい
それを端的に示す一番簡単な方法が、軍や警察機構への協力、というだけだ
君たちは、今回のこの任務自体も、断ることができる
もちろん、その場合、最終試験と適性判断には別の課題を用意するので、心配はいらない
ただ、先達の活動を、知っていて欲しい」
熀と隆郎は、ミシェルの許可を得て離席。隣接する個室で、2人で話し合う時間を設けさせてもらった。
その結果、今回の警備補佐に参加することに決めた。
他の覚醒者のペアを見て、それから考えたい。今の2人の精一杯の答えだった。
「後輩ちゃんたちが参加してくれてよかった、よね」
和人をからかうように、志郎が笑う。
和人は、仕方がない、とでも言うように、コヨーテの頭を優しく撫でた。
案の定というか、当たり前なのだが、今回も和人と志郎がペアを組むことは決定事項となっていた。そこに、新たに加わるペアがいるかどうかだけ。なのだが、これだけで、全体の行動内容が大きく変わる。
和人は、ガイドとして、志郎1人のサポートに集中するのか、熀と隆郎の、特に、ガイドとして初陣を飾る隆郎のサポートも兼ねるのかで、行動の全てが異なる。だが何より、志郎と2人だけで過ごす必要のないことに、和人は少し、安堵していた。
4人はまだ高校生であること、人出が多くても混乱の少ない施設、混む日程に合わせること、が主な条件となる。当然、警備補助への参加は土日となる。
場所は、学園から通うことができ、レジャー施設としても楽しめる都内の空港だ。鉄道主要駅より滞留する人々は多いが、監視カメラの多さなど、警備体制が整っており、周囲からのフォローが安易である、というのが、その理由だった。
熀と隆郎もその中に並び立っている。とは言っても、この室内にいる学生は3名だけ。あとの1人は、3年生のセンチネル、千葉志郎だ。長身で整った顔立ちの志郎は、2人と初対面になる。
3人が待つ特別教室へ、最後の一人、和人が遅れて現れた。入るとすぐ、先に待っていた志郎と視線が合い、和人はわざと嫌そうな顔をする。
ポーカーフェイスばかりで、表情の少ない和人の、その態度に驚く熀。反対に、自分にだけ表情を作ってくれる和人に、志郎は満面の笑みを浮かべた。隆郎は、彼ら3人を、表情を動かさないように頬を引きつらせて、横目で睨みつける。
志郎の横のスピリットアニマル、大型犬のような目つきの鋭い獣、コヨーテが和人の黒狼を見た途端、舌を出して破顔し、全力で尻尾を振る。その横に、オーナーと同じ澄まし顔の黒狼が座った。
この2匹を挟んで、和人が並ぶ。
志郎は和人と同様、既に全ての訓練を終了しており、学園内のセンチネルでは最上位となる。しかも、和人と何度もペアを組んだ経験があった。志郎はその度に、和人に正式なボンディング申請をしては、残念ながら、断られている。もちろん、今もまだ諦めていない。
学園内の覚醒者、及び準備生や候補生たちの間では、有名な話だ。
揃った4人を見て、教壇のミシェルが声をかける。
「風見だけが全員と交流があるみたいだな」
それから、簡単に自己紹介をさせる。最初は、志郎。
「3年の、千葉志郎です
嗅覚のセンチネルで和人にはラブコール中
よろしく」
自己紹介をよそに、彼の足元では、コヨーテが和人の黒狼に頑張って頬をすり寄せ、顔をなめ、ご機嫌を取ろうとしている。が、黒狼は目を閉じた澄まし顔で座り、全く反応していない。
この2匹と2人の反対側、熀と隆郎の間で、コヨーテと同じくらいの、耳の大きなネコ科の猛獣、サーバルが香箱を組んでいる。熀のスピリットアニマルだ。そのサーバルの頭の上では、大きな耳の間にアゴを乗せ、隆郎の三毛猫が気持ちよさそうに居眠りをしている。
志郎は、仲の良いサーバルと三毛猫に目を細め、それから、熀と隆郎へ視線を移した。
「ミケが上条くんで、サーバルが藤塚くん?
いいねぇ」
「千葉先輩は、僕らのこと、ご存知なんですか?」
熀が驚いて、志郎を見上げる。それに合わせて、サーバルも顔を上げた。不意の動きに、頭の三毛猫がずり落ちそうになって、慌ててしがみつく。
「2人が同時覚醒でペア前提ってのは、結構有名な話だからね
うらやましい限りだよ」
そのまま、雑談が始まりそうになるのを、ミシェルが止めた。
「自己紹介不要ならば、本題に入らせてもらう」
「ニュース等で知っているとは思うが」
そう前置きし、ミシェルが手元のPCを操作し、プロジェクターで黒板に地図を映し出した。
中部地方の都市の、空港と大型宿泊施設の地図。
「1ヶ月後のサミット
本校のセンチネルとガイドから数名、警備の協力として参加してもらう」
「必須ですか?」
ミシェルに隆郎が尋ねる。
「そうだ
要人警護と開催地周辺の警備は、当然、プロフェッショナルが行う
そのため、君たちは、該当地以外で、警備の補佐をしてもらう
個人が襲われる可能性が低く、高校生、私服の未成年がいても、警戒する者が少ない現場だ」
ミシェルの説明を聞きながら、熀が不安そうに隆郎の横顔に視線を移し、その手を握りしめた。熀と隆郎の2人は、このような現場に出るのは初めてなのだ。
不安げな2人とは正反対に、和人と志郎は表情を変えず、映し出された地図を見つめている。この2人には、何度目かの実践現場になるからだ。
4人の様子を見比べ、ミシェルが言葉を続ける。
「それから、この任務は上条と藤塚の最終試験と、適性判断を兼ねている」
「適正?」
再び、隆郎がミシェルに尋ねた。
「覚醒者として優れていても
荒事に向いているとは限らないからね
…… 絶対音感があっても、優れた音楽家になれるとは限らない、それと同じだ」
「……あ、あの ……」
隆郎の手を強く握り、熀が焦ったように口を開く。
「…… た、例えば
ボクかタカ、上条くんのどちら一方だけに適性がないと判断されたら、ペアを組めないのでしょうか?」
「それはない」
ミシェルは即答し、予想外の質問だと、少し驚いたように熀を見た。それから彼を落ち着かせるように、なだめるように、優しい口調で話しかける。
「相性の良いペアを、無理やり引き剥がすような行為を、今のタワーは否定している
心身の安定と能力を最大限に引き出せる相手とボンディングするよう導くのが、タワーの目的だからね
それに、双方に適性があったとしても、警察や軍、この国では自衛隊か、に勤める必要はない
我々タワーとしては、覚醒者にその能力を最大限に活かせる仕事をして、社会貢献と偏見を無くす活動に協力してもらいたいと、そのための支援を行っている
が、それより、本人たちの希望が優先される
当然のことだ」
それを聞き、隆郎と熀は目を合わせ、安心したのか、互いに微笑みあった。
「何度も言うが、
我々を含め、君たちの行動で、覚醒者が世界の敵とされ、社会の不安定要因と看做され、排除される要因にならなければよい
それを端的に示す一番簡単な方法が、軍や警察機構への協力、というだけだ
君たちは、今回のこの任務自体も、断ることができる
もちろん、その場合、最終試験と適性判断には別の課題を用意するので、心配はいらない
ただ、先達の活動を、知っていて欲しい」
熀と隆郎は、ミシェルの許可を得て離席。隣接する個室で、2人で話し合う時間を設けさせてもらった。
その結果、今回の警備補佐に参加することに決めた。
他の覚醒者のペアを見て、それから考えたい。今の2人の精一杯の答えだった。
「後輩ちゃんたちが参加してくれてよかった、よね」
和人をからかうように、志郎が笑う。
和人は、仕方がない、とでも言うように、コヨーテの頭を優しく撫でた。
案の定というか、当たり前なのだが、今回も和人と志郎がペアを組むことは決定事項となっていた。そこに、新たに加わるペアがいるかどうかだけ。なのだが、これだけで、全体の行動内容が大きく変わる。
和人は、ガイドとして、志郎1人のサポートに集中するのか、熀と隆郎の、特に、ガイドとして初陣を飾る隆郎のサポートも兼ねるのかで、行動の全てが異なる。だが何より、志郎と2人だけで過ごす必要のないことに、和人は少し、安堵していた。
4人はまだ高校生であること、人出が多くても混乱の少ない施設、混む日程に合わせること、が主な条件となる。当然、警備補助への参加は土日となる。
場所は、学園から通うことができ、レジャー施設としても楽しめる都内の空港だ。鉄道主要駅より滞留する人々は多いが、監視カメラの多さなど、警備体制が整っており、周囲からのフォローが安易である、というのが、その理由だった。
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