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吸血鬼さん、今度はIN我が家⑫
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突然のことに一瞬固まる私。けれど、直ぐに元に戻ると私は慌ててリルゼイから距離を取る。そうして、ソファーにあったぬいぐるみを顔の前に翳しながら、私は全力で彼に抗議した。
ぬいぐるみを翳しているのは、真っ赤になった顔を皆に見られない為と――心臓に悪いことばかり言うリルゼイの顔を見ない様にする為である。
「みっ、皆が見てるのに何してるのっ……! 今はリントや私を襲ったファー・ジャルグについての真剣な話し合いなんだからね! いちゃつきたいなら後にしてよ!」
ぬいぐるみをお面代わりにしながら、私は毅然と言い放つ。
しかしリルゼイと兄はその発言を聞くや、何やらにやにやし始める。
(えっ? 何あの表情。どういうこと?)
緩みきった二人の表情に、私が頭に大きなクエスチョンマークを浮かべながら首を捻っていると、肩がぽんぽんと軽く叩かれる。
振り返ってみると、二人と同様にイイ笑顔を浮かべた母親が立っていた。
私は何とも言えない嫌な予感を感じながらも、彼女に問い掛ける。
「……どうしたの、ママ?」
すると母は、満面の笑みを浮かべたまま口を開いた。
ぬいぐるみを翳しているのは、真っ赤になった顔を皆に見られない為と――心臓に悪いことばかり言うリルゼイの顔を見ない様にする為である。
「みっ、皆が見てるのに何してるのっ……! 今はリントや私を襲ったファー・ジャルグについての真剣な話し合いなんだからね! いちゃつきたいなら後にしてよ!」
ぬいぐるみをお面代わりにしながら、私は毅然と言い放つ。
しかしリルゼイと兄はその発言を聞くや、何やらにやにやし始める。
(えっ? 何あの表情。どういうこと?)
緩みきった二人の表情に、私が頭に大きなクエスチョンマークを浮かべながら首を捻っていると、肩がぽんぽんと軽く叩かれる。
振り返ってみると、二人と同様にイイ笑顔を浮かべた母親が立っていた。
私は何とも言えない嫌な予感を感じながらも、彼女に問い掛ける。
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