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10章 死霊術師の覚悟
1-1 二度目の満月
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1-1 二度目の満月
爽やかな風が吹いている。緑の高原の空気はひんやりと冷たく、だが日差しは暖かい。
俺たちは今、王都を出てすぐの街道を、風の馬ストームスティードに乗って、北に向かってひたすら駆け抜けている。この先には、俺たちの目指す“カムロ坑道”……人呼んで、ドワーフの王国がそびえているのだ。
さて、実はここを通ったのは、これが初めてではない。今から二月ほど前、俺たちはここを通って、北に向かおうとしていた。だがその時は、王国兵が大挙してカムロ坑道へと向かっており、通行止めになってしまっていたのだ。確か理由は、王都で起きた反乱のせいで、坑道で働くドワーフたちが混乱してしまったからとか、そんなだった気がする。
が、これだけ時間が空いたとあれば、さすがにもう落ち着いている頃だろう。今度こそ、俺たちは北を目指して移動を開始したわけだ。
ストームスティードに乗っているのは、俺を含めて三人だ。一人は、全身鎧の亡霊騎士、エラゼム。彼が騎手であり、俺は彼の背中にひしとつかまっていた。広い背中は風よけにはぴったりだが、馬が地面を蹴るたびに、金属の鎧がガンガンおでこにぶつかるのだけは、頭が痛いところだった。おでこだけに。
もう一人は、この風の馬を召喚している魔術師でもある、グールの幼女、ライラ。卓越した魔術の才能を持つ彼女は、激しく揺れる馬上にもかかわらず、ストームスティードの魔法を維持し続けている。スペースの都合、エラゼムの前に座ってもらって、真っ赤な髪を風で振り乱しているが、本人はこの位置取りが不満らしい。乗る前に、しつこく俺にだっこしろとせがんできたが、何とか断った。俺の腕力では、何時間もだっこするのはとても無理だ。
ところで腕力と言えば、それが可能そうな奴が一人いる。とんでもない怪力を持ち、また同時に俊足の持ち主でもある、ゾンビの少女、フランだ。フランは今、馬に乗って疾走する俺たちと並走して走っている。それだけで、彼女の脚がどれほどのものか想像がつくだろう。フランは鹿のように、地面を跳ねるように走る。そのたびに長い銀髪が揺れ、キラキラと陽光を反射した。
キラキラした髪と言えば、俺の肩につかまっている幽霊シスター、ウィルもまた、さらさらの金髪の持ち主だ。ゴーストである彼女だが、猛スピードのストームスティードには付いてくることができず、俺につかまる形をとっている。豊かな膨らみが二つほど背中に当たっているが、俺は極力体を前のめりにすることで、その感触から意識を逸らしていた(そのせいでエラゼムに当たる頻度は上がったが)。
そして、俺たちの頭上には、真っ黒な翼を広げた破廉恥な女が飛んでいる。ヴァンパイア、アルルカだ。彼女は高速の飛行能力を有し、氷の魔法を自在に操るなど、スペックは十分高いのだが……いかんせん、奴の中のモラルは完全にぶっ壊れている。常に下着のような、布面積の少ない格好をしていて、さらに人間を下等な生物と見下すなど、俺たちの中ではぶっちぎりの問題児だ。しかし、前の王都での一件が効いたのか、ここ二、三日は比較的おとなしい。いつもこうだといいんだけれどな……
そして最後に、俺の首からぶら下がっているガラスの鈴、アニが、馬が走るのに合わせてリンリンと揺れていた。自我字引という魔道具であるアニは、この世界に来たばかりの俺にナビゲーターとして与えられた、最初の仲間だ。道具らしく、少し空気の読めないところもあるが、その豊富な知識には何度となく助けられてきたっけ。
以上、六人プラス一個が、俺たちのパーティーの全容だ。
ほんの何日か前、この六人で手分けして、王城での仕事に当たったのは記憶に新しい。いやあ、とても印象深い経験だった。なにせ、いろんなことが起きたからな……
俺は、王都を出た日の朝のことを思い出した。
朝日が昇り、城の人たちがすっかり目を覚まして働きだしたころ、俺たちは荷物をまとめて、営舎を出た。営舎の侍女たちは、俺にまたいつでも来いと言ってくれた。今度はもっとポプリの材料を集めておくから、とのことだ。俺とウィルは顔を見合わせ、苦笑いした。
城門から延びる跳ね橋に着くと、意外にも、エドガーが見送りに来ていた。
「おう。お前たち、もう行くのか?」
「なんだ、わざわざ見送りに来てくれたのか?」
「ふん、そんなわけあるか。ロア様から伝言を預かって……ごほっ、ごほ!」
エドガーは話の途中で、むせるように咳きこんだ。風邪かな?心なしか、顔色も優れないような……
「おいおい、大丈夫かよ?病み上がりなんだから、無理すんなよな」
「ごほ……ふん、貴様に心配されるほどではないわ。ここのところ、少し体調が優れんだけだ……それより、ロア様からお前たちに伝言だ。旅をすること自体を止めはしないが、その先での行動には十分注意するように、とのことだ」
「わーってるって。もう再三言われたよ」
「お前は、再三言っても聞かんから言っているのだっ!」
うわ、こっちにまで唾が飛んできた。ったく、またむせるぞ?エドガーはがなり散らした後で、急に声のトーンを潜めた。
「……三の国の大公に目をつけられた今は、特に、だぞ。ロア様はああ言ってはいたが、私はあの男をあまり信用できん」
「ああ……わかってる。俺だって、むやみに正体をばらすようなことはしたくない。もう面倒ごとはごめんだ」
うむ、とエドガーはうなずいた。
「伝言は以上だ。もし何かあれば、ヤタガラスを使いに出す。羽を無くすなよ」
「ちぇ。連絡するのは勝手だけど、毎回いちいち応答するとは思わないでくれよ。やれ勇者としての仕事があるから戻ってこいって言われても、知らんぷりするからな」
「んなっ。お前という奴は……!」
おっと。顔を歪めたエドガーが太い腕でヘッドロックを掛けようとしてきたので、俺はひょいと飛び退き、それをかわした。エドガーがびっくりした顔でこちらを見る。わはは、驚いたか?エラゼムとの訓練の成果だな。
「じゃあな!ロアともども、達者にやれよ!」
俺は駆け足で城門から離れながら、ひらひらと手を振った。背後からは、「貴様なんぞに言われるまでもないわ!」という馬鹿でかい声が飛んできた。やれやれ、あの調子なら病のほうが避けて通るだろうな。
「にしても、濃厚な二週間だったな」
俺はくるりと反転して、王城を見上げた。後ろ向きに歩きながら、数々の出来事を振り返る。初めての労働、トラブルに喧嘩、ウィルの失踪……大変なことも多かったけれど、その分成果も上々だ。その“成果”は、俺の財布をずっしり重くし、ジャラジャラと音を立てている。
「改めまして。桜下殿、そして皆様。此度は、誠にありがとうございました」
エラゼムが、律儀に礼をする。今回王都で金稼ぎをした目的は、彼が背中にしょった大剣の修理費を捻出するためだった。
「やったなエラゼム!これでようやく、お前の剣を直せるぜ」
「ええ、まったくです……吾輩の失態のせいで、ここしばらくはまともに役に立てていませんでしたからな。剣が直った暁には、これまで以上に皆様の盾となる所存です」
エラゼムの肩が、気合を入れて盛り上がった。実際、エラゼムの防御力は本当に頼りになる。剣技も十分すさまじいのだが、やはり何といっても、圧倒的なのはその硬さだ。彼の持つ大剣は、マナメタルであるアダマンタイト製であり、生半可な攻撃ではビクともしない。その剣にひびが入ったということはつまり、生半可じゃない相手と戦ったってことなんだけど……
「ここまで大変だったけど、ま、悪い事ばかりじゃなかったよな?」
終わり良ければ総て良し、すべて世は事もなし。あれ、最後のは違うか?とにかく、苦い思いもしたけれど、俺たちが得たものは袋いっぱいの金貨以外にもあったはずだ。
「そ、う、ですね……」
俺の何気ない問いかけに、ウィルはぽっと顔を赤らめると、むにゃむにゃと言葉にならない声を発した。うっ……そういう反応をされると、こっちまで照れるじゃないか。彼女とは、今朝方に一つの約束を交わしている。今考えれば、我ながらずいぶん大胆なことを言ったもんだ。
「でも、あんまり浮かれすぎないでよ」
慎重派のフランの意見だ。フランは、なぜか挙動不審なウィルに疑惑の目を向けていたが、そこから俺へと視線を移す。
「ドワーフの坑道に着いてからが本番なんだから。お金が足りるかどうかも、まだわからないし」
「そうだなぁ。さすがに足りてくれると信じたいけど……もし足りなかったらどうしよう?」
「その時は、そこで稼ぐしかないんじゃない」
「今度はドワーフのとこで仕事かぁ。いっそのこと、大道芸でもしながら行くか?移動しつつ、小銭を稼ぎながら……」
「絶っっっ対、イヤ」
「じょ、冗談だって……」
そんなこんなで、俺たちは王都を出て、そこからはひたすら街道に沿って移動を続けていた。北へと向かう街道は、緩やかな上り坂の連続だった。初めのうちは草原だったが、今は高原となり、そしていずれは目の前にそびえている、真っ白い雪を冠した山脈へと入っていくのだろう。
陽も陰り、もう間もなく森林限界線を越えるだろうというところで、俺たちは小さな木の茂みを見つけ、そこで夜を越すことにした。
つづく
====================
読了ありがとうございました。
続きは【翌日0時】に更新予定です(日曜日はお休み)。
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俺たちは今、王都を出てすぐの街道を、風の馬ストームスティードに乗って、北に向かってひたすら駆け抜けている。この先には、俺たちの目指す“カムロ坑道”……人呼んで、ドワーフの王国がそびえているのだ。
さて、実はここを通ったのは、これが初めてではない。今から二月ほど前、俺たちはここを通って、北に向かおうとしていた。だがその時は、王国兵が大挙してカムロ坑道へと向かっており、通行止めになってしまっていたのだ。確か理由は、王都で起きた反乱のせいで、坑道で働くドワーフたちが混乱してしまったからとか、そんなだった気がする。
が、これだけ時間が空いたとあれば、さすがにもう落ち着いている頃だろう。今度こそ、俺たちは北を目指して移動を開始したわけだ。
ストームスティードに乗っているのは、俺を含めて三人だ。一人は、全身鎧の亡霊騎士、エラゼム。彼が騎手であり、俺は彼の背中にひしとつかまっていた。広い背中は風よけにはぴったりだが、馬が地面を蹴るたびに、金属の鎧がガンガンおでこにぶつかるのだけは、頭が痛いところだった。おでこだけに。
もう一人は、この風の馬を召喚している魔術師でもある、グールの幼女、ライラ。卓越した魔術の才能を持つ彼女は、激しく揺れる馬上にもかかわらず、ストームスティードの魔法を維持し続けている。スペースの都合、エラゼムの前に座ってもらって、真っ赤な髪を風で振り乱しているが、本人はこの位置取りが不満らしい。乗る前に、しつこく俺にだっこしろとせがんできたが、何とか断った。俺の腕力では、何時間もだっこするのはとても無理だ。
ところで腕力と言えば、それが可能そうな奴が一人いる。とんでもない怪力を持ち、また同時に俊足の持ち主でもある、ゾンビの少女、フランだ。フランは今、馬に乗って疾走する俺たちと並走して走っている。それだけで、彼女の脚がどれほどのものか想像がつくだろう。フランは鹿のように、地面を跳ねるように走る。そのたびに長い銀髪が揺れ、キラキラと陽光を反射した。
キラキラした髪と言えば、俺の肩につかまっている幽霊シスター、ウィルもまた、さらさらの金髪の持ち主だ。ゴーストである彼女だが、猛スピードのストームスティードには付いてくることができず、俺につかまる形をとっている。豊かな膨らみが二つほど背中に当たっているが、俺は極力体を前のめりにすることで、その感触から意識を逸らしていた(そのせいでエラゼムに当たる頻度は上がったが)。
そして、俺たちの頭上には、真っ黒な翼を広げた破廉恥な女が飛んでいる。ヴァンパイア、アルルカだ。彼女は高速の飛行能力を有し、氷の魔法を自在に操るなど、スペックは十分高いのだが……いかんせん、奴の中のモラルは完全にぶっ壊れている。常に下着のような、布面積の少ない格好をしていて、さらに人間を下等な生物と見下すなど、俺たちの中ではぶっちぎりの問題児だ。しかし、前の王都での一件が効いたのか、ここ二、三日は比較的おとなしい。いつもこうだといいんだけれどな……
そして最後に、俺の首からぶら下がっているガラスの鈴、アニが、馬が走るのに合わせてリンリンと揺れていた。自我字引という魔道具であるアニは、この世界に来たばかりの俺にナビゲーターとして与えられた、最初の仲間だ。道具らしく、少し空気の読めないところもあるが、その豊富な知識には何度となく助けられてきたっけ。
以上、六人プラス一個が、俺たちのパーティーの全容だ。
ほんの何日か前、この六人で手分けして、王城での仕事に当たったのは記憶に新しい。いやあ、とても印象深い経験だった。なにせ、いろんなことが起きたからな……
俺は、王都を出た日の朝のことを思い出した。
朝日が昇り、城の人たちがすっかり目を覚まして働きだしたころ、俺たちは荷物をまとめて、営舎を出た。営舎の侍女たちは、俺にまたいつでも来いと言ってくれた。今度はもっとポプリの材料を集めておくから、とのことだ。俺とウィルは顔を見合わせ、苦笑いした。
城門から延びる跳ね橋に着くと、意外にも、エドガーが見送りに来ていた。
「おう。お前たち、もう行くのか?」
「なんだ、わざわざ見送りに来てくれたのか?」
「ふん、そんなわけあるか。ロア様から伝言を預かって……ごほっ、ごほ!」
エドガーは話の途中で、むせるように咳きこんだ。風邪かな?心なしか、顔色も優れないような……
「おいおい、大丈夫かよ?病み上がりなんだから、無理すんなよな」
「ごほ……ふん、貴様に心配されるほどではないわ。ここのところ、少し体調が優れんだけだ……それより、ロア様からお前たちに伝言だ。旅をすること自体を止めはしないが、その先での行動には十分注意するように、とのことだ」
「わーってるって。もう再三言われたよ」
「お前は、再三言っても聞かんから言っているのだっ!」
うわ、こっちにまで唾が飛んできた。ったく、またむせるぞ?エドガーはがなり散らした後で、急に声のトーンを潜めた。
「……三の国の大公に目をつけられた今は、特に、だぞ。ロア様はああ言ってはいたが、私はあの男をあまり信用できん」
「ああ……わかってる。俺だって、むやみに正体をばらすようなことはしたくない。もう面倒ごとはごめんだ」
うむ、とエドガーはうなずいた。
「伝言は以上だ。もし何かあれば、ヤタガラスを使いに出す。羽を無くすなよ」
「ちぇ。連絡するのは勝手だけど、毎回いちいち応答するとは思わないでくれよ。やれ勇者としての仕事があるから戻ってこいって言われても、知らんぷりするからな」
「んなっ。お前という奴は……!」
おっと。顔を歪めたエドガーが太い腕でヘッドロックを掛けようとしてきたので、俺はひょいと飛び退き、それをかわした。エドガーがびっくりした顔でこちらを見る。わはは、驚いたか?エラゼムとの訓練の成果だな。
「じゃあな!ロアともども、達者にやれよ!」
俺は駆け足で城門から離れながら、ひらひらと手を振った。背後からは、「貴様なんぞに言われるまでもないわ!」という馬鹿でかい声が飛んできた。やれやれ、あの調子なら病のほうが避けて通るだろうな。
「にしても、濃厚な二週間だったな」
俺はくるりと反転して、王城を見上げた。後ろ向きに歩きながら、数々の出来事を振り返る。初めての労働、トラブルに喧嘩、ウィルの失踪……大変なことも多かったけれど、その分成果も上々だ。その“成果”は、俺の財布をずっしり重くし、ジャラジャラと音を立てている。
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「ええ、まったくです……吾輩の失態のせいで、ここしばらくはまともに役に立てていませんでしたからな。剣が直った暁には、これまで以上に皆様の盾となる所存です」
エラゼムの肩が、気合を入れて盛り上がった。実際、エラゼムの防御力は本当に頼りになる。剣技も十分すさまじいのだが、やはり何といっても、圧倒的なのはその硬さだ。彼の持つ大剣は、マナメタルであるアダマンタイト製であり、生半可な攻撃ではビクともしない。その剣にひびが入ったということはつまり、生半可じゃない相手と戦ったってことなんだけど……
「ここまで大変だったけど、ま、悪い事ばかりじゃなかったよな?」
終わり良ければ総て良し、すべて世は事もなし。あれ、最後のは違うか?とにかく、苦い思いもしたけれど、俺たちが得たものは袋いっぱいの金貨以外にもあったはずだ。
「そ、う、ですね……」
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「でも、あんまり浮かれすぎないでよ」
慎重派のフランの意見だ。フランは、なぜか挙動不審なウィルに疑惑の目を向けていたが、そこから俺へと視線を移す。
「ドワーフの坑道に着いてからが本番なんだから。お金が足りるかどうかも、まだわからないし」
「そうだなぁ。さすがに足りてくれると信じたいけど……もし足りなかったらどうしよう?」
「その時は、そこで稼ぐしかないんじゃない」
「今度はドワーフのとこで仕事かぁ。いっそのこと、大道芸でもしながら行くか?移動しつつ、小銭を稼ぎながら……」
「絶っっっ対、イヤ」
「じょ、冗談だって……」
そんなこんなで、俺たちは王都を出て、そこからはひたすら街道に沿って移動を続けていた。北へと向かう街道は、緩やかな上り坂の連続だった。初めのうちは草原だったが、今は高原となり、そしていずれは目の前にそびえている、真っ白い雪を冠した山脈へと入っていくのだろう。
陽も陰り、もう間もなく森林限界線を越えるだろうというところで、俺たちは小さな木の茂みを見つけ、そこで夜を越すことにした。
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