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石榴の月 第二話㊴
石榴の月~愛され求められ奪われて~
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最近、お民は再び食が落ちた。妊娠初期悪阻に近い症状だが、これは大きくなってた子宮が胃を圧迫するために起こる症状だ。 源治は昨夜から何度か食事を一緒にしてお民が殆ど食べないのをひどく心配してる。
「そうですね」
本当は何も食べたくはなかったのだけど、源治をがっかりさせたくなくて、お民その枇杷の実を受け取り、ひと口だけ囓った。「どうだ、美味しいか?」
まるで親に賞められるのを期待するよう眼で訊ねる源治に、お民は微笑む。
「美味しい」
「そうか、良かった」
心から安堵したような源治が嬉しげにう。
「まだまだたくさんあるからな。たんと食ろ」
源治が自分もまた一つ、枇杷をつまんでに含む。
泣き顔を見られたくなくて視線を落とと、山盛りになった夕陽の色の実が眼に入た。
涙でその色がぼやける。
お民は涙を零しながら、源治のくれた枇の実をひと口、ひと口、宝物のように大切食べた。
(了)
「そうですね」
本当は何も食べたくはなかったのだけど、源治をがっかりさせたくなくて、お民その枇杷の実を受け取り、ひと口だけ囓った。「どうだ、美味しいか?」
まるで親に賞められるのを期待するよう眼で訊ねる源治に、お民は微笑む。
「美味しい」
「そうか、良かった」
心から安堵したような源治が嬉しげにう。
「まだまだたくさんあるからな。たんと食ろ」
源治が自分もまた一つ、枇杷をつまんでに含む。
泣き顔を見られたくなくて視線を落とと、山盛りになった夕陽の色の実が眼に入た。
涙でその色がぼやける。
お民は涙を零しながら、源治のくれた枇の実をひと口、ひと口、宝物のように大切食べた。
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