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本編

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「いらっしゃいませー
何名様ですか?」


表参道にあるオシャレなカフェ。
カランカランとベルが鳴って店に入るとイケメンに出迎られた。


ラッキーと思いながら“1人です”と答える。


緑のエプロンが似合う彼は
カフェの名物店員である新木真紘。


万人受けする綺麗な顔をした彼目当てにここに訪れる客は絶えない。


そんなの嫉妬してもしょうがなくない?


ということで実は真紘の恋人である僕はとある計画を実行することにしたんだ。


「ご注文がお決まりになりましたら、そちらのボタンでお呼びください」


他所行きの顔で微笑まれて僕の中の嫉妬がムクムクと膨れ上がる。



「真紘の恋人は僕です!!!」
って叫びたいっっ



そんな僕の心を知らずホワイトムスクの香りを残して爽やかの別のテーブルに向かった彼を見送りリュックを開ける。


そこにあるのは...バイブのスイッチだ



今日は注文の時にバイブの力を借りてちょっとエッチな雰囲気を漂わせる。
真紘はさりげなく特別扱いをしてくれてるのか、他の店員が動く前に僕の注文を絶対に取りにきてくれるからそれを利用するんだ。

僕のエッチな顔が脳にこびりついてしまった真紘はそれからずっと僕のことを考えながら仕事をする羽目になるだろう!



このお店に来る度に
美人な客からチヤホヤされる真紘を見せつけられている僕は勢いに任せて計画を立てたんだ。

我ながらよく考えたなぁ


「...はぁ♡」


カチッと強を押すとブブブブ...っと予めお尻に仕込んでおいた機械が震え始める。

すっかり真紘とのセックスにズブズブになった僕はバイブなんかではすぐに気持ち良くなれないから性器に媚薬も塗ってきた。

足を動かす度に擦れるズボンの刺激とバイブの刺激で良い感じになってきたのでベルを鳴らすとやっぱり真紘が来てくれた。


「ご注文はお決まりですか?」


「...ぁ♡」


快感に集中してしまいふと感じた真紘の匂いと声にやられてつい限界を迎えてしまった僕はメニューを見ながら一瞬震えた。


ちゃんと真紘の顔見なきゃ...♡


「お客さま。。。?」


顔を上げない僕に不信を抱いた真紘が顔を覗き込んでくる。

「んん♡
えっと、カプチーノ、お願いします...♡」


真紘に見られていると思うと興奮してしまい涙目になりながら注文する。
ついでに上目遣いもするとメモも書かずに呆れた目線を向けられた。


流石僕の彼氏、察しが早い


「お手洗いはこちらです。
ご案内しますね。」



「へ...?」


トイレに行きたいなんて言ってないけど、と首を傾げたけれどわざわざ案内してくれるってことは2人きりになれるってこと?


真紘が何を考えているのか分かんなかったけれど取り敢えず立とうとし、、、バイブに媚薬で下半身が既にガクガクだった僕は立てなかった...


「はぁ...全く...
ちょっと失礼します」



ため息を吐かれ肩を担がれて支えられながら茶色いドアの方へ歩いていく。



「ん♡まひろっ♡」


「シー。
まだ他のお客さんに聞こえるから」


トントンと歩く振動で思わず喘ぐとそう注意されてしまった。
あぁ、他所行きじゃなくていつもの真紘だ

一見怒っているように見えるかもしれないけど実は真紘も内心楽しんでいるのに気付いてニマッとしてしまう。



バタン


「ん...んぅ♡」


スタッフオンリーと書かれた部屋に連れて行かれ鍵を閉めると同時に壁に押さえつけられキスをされる。
ムチュッと入ってきた厚い舌に上顎をなぞられ背筋がピクピク震える。
キスに夢中になっているといつの間にか僕のズボンは下ろされてバイブが丸見えになっていた。

「いつこんなのを買ったんだよ...
いや、それは別にどうでも良いか。
それより薫、もうこんなにここグチャグチャなんだから挿れて良いんだよね?」


え、ここでするの!?

想像以上の展開に戸惑っていると立派な昂が目の前に現れた。
じっと見つめているのに気が付いたのか、“薫のせいだからね”と囁かれてゴクリと喉が鳴った。



____________________



「きもひ、ぃッ♡あ゛っ♡♡お゛っ、ん゛んっ!!ひっ♡♡♡も、らめ…ッ♡♡」





パチュ♡パチュン♡と控えめな水音を響かせる。

ここがどこなのかも目的すらも忘れてただただ真紘を求めてセックスをしていると急に騒がしくなって女の子の声が近づいてきた。




「あれ?さっきのお兄さんトイレこっちって案内してなかったっけ~」


「でもここ“スタッフオンリー”って書いてあるし、違うんじゃない?」


すぐそこにいる...!
もうイきたいのに...!!


「フー♡♡~~~ッッ!」


スタッフルームだし来ないとは思うけどバレたらどうしようとドキドキしながら声を必死に抑える。
背徳感でナカがキュンと締まったのに気付いた真紘がニヤッと笑ってゆっくりと腰を動かし始めた。


「んんん♡♡フー...♡やばいぃ...イっちゃぁ」


ただでさえ限界が近かったのに奥にガッポリハメられて声を出してイきそうになってしまう。


「見間違いか~」


女の子達が遠ざかっていく。


「よく我慢できたね♡」


「あ゛...!イクぅ♡♡♡」


耳元で囁かれると同時にグチョンと思いっきり突かれて呆気なく達してしまった。


やばい...ドキドキが止まらない...


足に力が入らずガクガク震えている僕の腰を持ち上げ真紘は端っこに片されていた一人用ソファに下ろしてくれた。


「あともうちょっとで上がりだからここで良い子にして待っててね?
他のスタッフには入らないよう言っておくから」


「うん♡」


時計をチラッと見ると真紘の上がりまで残り30分ほどだった。


「良い子で待ってるね...」


ソファに座ったまま立っている真紘の腰に手を回して見上げるとチュッとキスを落とされた。



「全く...薫のせいで仕事に集中出来そうにないよ」


名残惜しげにそう言い残して真紘は部屋を出て行った。




計画は成功...!





ルンルンと上機嫌で30分待っていた僕は思いもしなかった。


まさか家に帰った後お仕置きセックスという名の潮吹き地獄に堕とされる羽目になるなんて........














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