隣の席の美少女は毎日慌ただしい ~ちょっとドジな美少女とのスクールライフ~

ふわふわダービー

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5話

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 真夏の身体が焼けるような強い太陽光を浴びながら登校し、汗をダラダラと流して中央玄関へ入る。校舎内に入っても、さほど温度は変わらない——

 少し熱中症気味で頭をくらくらとさせながらも、靴を履き替え、長い中央階段を登る。1年生の教室は4階にあるので、かなりつらい。
 とにかく何も考ず、ただ心を無にして階段を登る。そしてようやく着いた。

 ——かと思えばそこは3階。間違えて2年生の教室に入るところだった……
 なんか周りな2年生に変な目で見られたし。

 最後のひと踏ん張りで、残りの1階分の階段を登る。
 すると、目の前には教室の扉が見えたので、本能的に俺は教室に飛び込んだ。
 まるで、サハラ砂漠をさまよっていた男が、オアシスを発見して飛び込みにいくかのようだった。
 
 部屋に入った瞬間、教室中の大量の冷気が一気に俺へと押し寄せる————

「ふぅぁぁぁ~~~」

 身体から、熱気がプシューッと放出されていくのが分かる。これは『夏の幸せ』とも言える最高の瞬間である。

 最高の時間を感じつつ、俺は自分の席へと向かう。
 ——隣の席では、美少女が机の上で溶けていた。そう、細川さんが溶けていたのである。
 正直に言うと、とんでもなく可愛い。そんな彼女をしばらく見ていると、どうやら相手もこちらに気づいたようだ。
 細川さんは顔を上げ、こちらに体を向けると

「遠野くぅん、おはよぉ~~」

 と、なんとも気の抜けた声で言ってきた。

「あ、おはようございます」

 ここは気を抜かず、少し緊張気味で返す。昨日の相合傘があって以来、頭の中はほとんど細川さんが占めている。そのせいか、前のようにはまともに返事ができない。いや、よく考えると前々からまともに返事できたことないか……

 まあ、そんなことを考えながら俺は自分の席に座った。細川さんは、さっきのあいさつの後、また溶けた状態に戻ってしまった——

 とりあえず、俺は自分のカバンから教科書やノートを机の中に移した。
 が、搬入作業を終えると、何もすることがなくなってしまった。まさしく暇だ——
 ラノベも家に置いてきたし、今から何をしてSHRまで時間を潰そうかと考えていると……

「ねぇねぇ遠野くんっ 心理テストしよ~~」

 と、さっきまでは机の上で溶けていた美少女。細川さんが提案をしてきた。
 心理テスト—— そういうものはやった経験があまりないのだが、他にやることもなかったので、俺はそれに参加した。

「んじゃ、適当にネットで調べるね~~」

 と言うと、細川さんはカバンのポケットからスマホを取り出した。
 その後は何やらスマホをポチポチしだしたので、それを横目に、先ほどまでの細川さんのように机に溶けてみた——
 しばらく液体化していると……

「遠野くん! いいの見つけたよ!」

 と言って、心理テストの質問を投げかけてきた。

「あなたは1週間ほど海外へ旅行することになりました。以下の4つのうち、どの場所に行きたいですか? 1.有名なテーマパーク、2.絶景の秘境、3.都会の街、4.文化・歴史的な場所」

「んーー 有名なテーマパークかな」

 なんとなく、せっかく海外へ行くならスリルを味わいたいと思って選んだ。あ、スリルって日本でも味わえるか……

「1の有名なテーマパークを選んだあなた!
あなたは恋愛に『スリル』を求めています。
だってぇ~~!」

 と、何だか面白げに伝えてきた。どうやら、俺はハラハラドキドキの恋愛が好みのようだ。これはまずいことなのでは? と、一瞬考えたがその後は何も考えないことにした……

「ちなみに他はどうなの?」

 他の回答についても、気になったので聞いてみた。

「2の絶景の秘境を選んだ人は『容姿』、3の都会の街を選んだ人は『知性』、4の文化・歴史的な場所を選んだ人は『性格』を恋愛に求めてるんだってぇ~~」

「なるほど…… よく分からないや……」

「んじゃ次いくねぇ~~」
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