81 / 105
八十一話 激しく打ち合う
風太は木刀を両手で二本持ち、空雄は木刀一本で互いに激しく打ち合う。
それを見ていた夏海が、
「もう一刻(約二時間)は打ち合ってるわ」
と呟く。
風太が間合いをとる。
「はあ、はあ」
息を切らす風太。
「・・・・・・」
しかし、空雄は息一つ切らさず、風太をじっと見ながら、構える。
「経験の差ってやつだな」
「康夫さん!いつの間に!?」
「もう一刻は打ち合ってるわと呟いた時から」
「・・・・・・そう」
二人が話している間に空雄と風太が同時に地面を蹴る。
「!」
勢いよく走り、互いの間合いに入ると風太は右手の木刀を上へと上げたと思いきや、そのまま背中につくかつかないかという所で構え、そして左手で持ってる一本を右の脇腹あたりに構えた。
空雄は下段に構え、そのまま上へと木刀を振る。
すると、風太の左手で持ってる木刀で空雄の木刀を打つ。
「くっ!」
しかし、その木刀は弾かれ、地面に転がった。
風太はすかさず、右手で持ってる木刀を振るが、それも空雄の木刀に弾かれてしまい、宙を舞った。
「・・・・・・参りました」
そう言って風太は膝を落とし、そのまま仰向けに倒れる。
それを見ていた夏海は、
「もしかして、最後のって互いに木刀を狙ってた?」
と康夫に訊ねる。
「おそらくそうだな」
空雄は仰向けになっていた風太を見る。
「・・・・・・風太。お前隠れて二刀流の稽古してたろ?」
「!・・・・・・すみません」
と風太は視線をずらして、謝る。
「本当は勝手に稽古していたことを注意する所だが・・・・・・」
空雄は頭を軽く搔いて、
「なかなかよかったぞ」
と風太を褒めた。
「ほんとですか?」
風太は勢い良く、上半身だけ起こす。
「・・・・・・ただ、勝手に二刀流の稽古していた罰として俺と話す時は敬語禁止いいな?」
「え?あ、はい」
それを聞いて夏海が思わず、
「変な罰ね。ふふ」
口元に手を近づけて、にこやかに笑う。
「一旦休憩だ」
「はい!」
風太と空雄が夏海達の方に向かって歩く。
「風ちゃん!今から私に対しても敬語禁止ね!」
「ついでに俺もな」
「え!?どうしてですか?」
「前から堅苦しい感じがして嫌だったの!」
「そうそう」
三人が話しているのを見て、空雄があることに気づく。
「そう言えばもう昼すぎだが、川次郎はまだ帰ってきてないのか?」
それを見ていた夏海が、
「もう一刻(約二時間)は打ち合ってるわ」
と呟く。
風太が間合いをとる。
「はあ、はあ」
息を切らす風太。
「・・・・・・」
しかし、空雄は息一つ切らさず、風太をじっと見ながら、構える。
「経験の差ってやつだな」
「康夫さん!いつの間に!?」
「もう一刻は打ち合ってるわと呟いた時から」
「・・・・・・そう」
二人が話している間に空雄と風太が同時に地面を蹴る。
「!」
勢いよく走り、互いの間合いに入ると風太は右手の木刀を上へと上げたと思いきや、そのまま背中につくかつかないかという所で構え、そして左手で持ってる一本を右の脇腹あたりに構えた。
空雄は下段に構え、そのまま上へと木刀を振る。
すると、風太の左手で持ってる木刀で空雄の木刀を打つ。
「くっ!」
しかし、その木刀は弾かれ、地面に転がった。
風太はすかさず、右手で持ってる木刀を振るが、それも空雄の木刀に弾かれてしまい、宙を舞った。
「・・・・・・参りました」
そう言って風太は膝を落とし、そのまま仰向けに倒れる。
それを見ていた夏海は、
「もしかして、最後のって互いに木刀を狙ってた?」
と康夫に訊ねる。
「おそらくそうだな」
空雄は仰向けになっていた風太を見る。
「・・・・・・風太。お前隠れて二刀流の稽古してたろ?」
「!・・・・・・すみません」
と風太は視線をずらして、謝る。
「本当は勝手に稽古していたことを注意する所だが・・・・・・」
空雄は頭を軽く搔いて、
「なかなかよかったぞ」
と風太を褒めた。
「ほんとですか?」
風太は勢い良く、上半身だけ起こす。
「・・・・・・ただ、勝手に二刀流の稽古していた罰として俺と話す時は敬語禁止いいな?」
「え?あ、はい」
それを聞いて夏海が思わず、
「変な罰ね。ふふ」
口元に手を近づけて、にこやかに笑う。
「一旦休憩だ」
「はい!」
風太と空雄が夏海達の方に向かって歩く。
「風ちゃん!今から私に対しても敬語禁止ね!」
「ついでに俺もな」
「え!?どうしてですか?」
「前から堅苦しい感じがして嫌だったの!」
「そうそう」
三人が話しているのを見て、空雄があることに気づく。
「そう言えばもう昼すぎだが、川次郎はまだ帰ってきてないのか?」
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。