【新作】1分で読める! SFショートショート

Grisly

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貴重な贈り物

遥か彼方の惑星N星から、郵便物が届いた。

「我々は地球の皆さんと仲良くしたい。
 従って、私たちの星で貴重な物を送ります。」



そこの職員達が包みを開けてみると、
そこには山のような金塊があった。

「なんと素晴らしい事だろう。」





しかし、ここの職員達は、
余り褒められるタイプではなかった。


「良い事を思いついたぞ。」

職員の1人が悪ふざけで、
そばにいたゴキブリを3匹程捕まえ、
こう書き記した。

「なんと素晴らしい贈り物でしょう。
 我々もお返しがしたい。

 地球でもっとも希少で貴重な生物を送ります。
 本当に数える程しかおらず、
 その価値は計り知れない…」



「おい、これは流石に
 惑星間の問題になるのではないか。」

周りの職員達は流石に止めたが、
彼の悪ふざけは止まらず、遂には送ってしまった。







3ヶ月後。またN星から
包が届いた。

ゴキブリを送っているのだ。
彼等の爆発的な繁殖力、生命力を見れば
とても貴重な物とは言えないことは明白。

職員達は
流石に惑星問題になるのではないかと
恐る恐る箱を開けた。

こう記されてあった。


「あなたの星の貴重な生物を送って頂き
 ありがとうございます。

 我々としても大変驚き、
 大切に飼育していました。

 しかし、この星の環境が合わないのか、
 なかなか数が増えない。

 申し訳ないのですが、
 3匹とも死滅してしまいました。


 つきましては、この貴重な生物を
 もう一度送って頂きたい。

 お礼は差し上げます。」



小包を見ると、溢れんばかりの金塊が入っていた。




「良かった。
 確かに地球では際限なく増えていく
 ゴキブリだが、環境が違えば
 繁殖も難しいかもしれない。

 幸運というべきだろう。
 貴重な生物だと思い込んでくれているようだ。

 おい、大儲けじゃないか。
 5匹くらい詰めて送ってやれ。

 害虫が金塊に変わるとは、
 とても良い取引じゃないか。」

5匹のゴキブリは、包に入れられ、
遥か彼方のN星へ向け送られて行った。








包が到着したN星。

「おい、凄い。
 今度は5匹もこんな貴重な
 生物を送ってくれたぞ。

 凄い収穫じゃないか。
 何て心の広い惑星なんだ。

 そして、我々はとてつもない利益を得られる。」



彼等の周りには、この惑星で無限に獲れ、
価値がなく、多過ぎて捨て場もない、
山ほどの金が…
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